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『リースの処理法』 法人税法上

 今年から取り扱いが一部改められた「リース」について解説します。
 
リース資産を賃借した場合の法人税法上の取り扱いは次のようになっています。
 
1 オペレーティング・リースの場合は、全額損金となる賃借料処理が認められます。

2 所有権移転外ファイナンス・リースで、2008年4月1日以後に締結される契約に係るリース取引については、次のように処理しなければならないこととされました。

リース資産を「購入」として処理する。(法64の2Ⅰ)
リース資産償却方法は、「リース期間定額法残存価額0円)」による。(法令48の 2Ⅰ⑥)
③ 例外として、賃借料として処理した場合には、その金額は「償却費」とされる。(法令131の2Ⅲ)
   →基本的には、所得計算での加算減算は不要です。

3 所有権移転ファイナンス・リースの場合は、次のようになります。

リース資産を「購入」として処理する。(法64の2Ⅰ)
リース資産償却方法は、リース期間定額法ではなく、「通常の固定資産償却方法」による。(法31)
③ 例外として、賃借料として処理した場合には、その金額は「償却費」とされる。(法令131の2Ⅲ)
   →所得計算の際、賃借料の合計が法人税法上の償却限度額より多い場合は、その差額を「減価償却限度超過額」として加算する必要があります。



Ⅱ 各リースの分類は次によります。どれに該当するか分からないときはリース会社へ確認すると良いですね。

1 オペレーティング・リースとは、次の場合です。一般的にはレンタルと言った方が分かりやすいでしょうね。

中途解約が可能。
② 個別の契約ではリース資産の取得費用の全額回収が予定されていない。

2 ファイナンス・リースとは、次の場合(法64の2Ⅲ)ですが、リース会社からお金を借りて、そのお金でリース資産を買い取ったと考えると分かりやすいのではないでしょうか。

中途解約が不可能。またはこれに準ずるもの(法基通12の5-1-1)。
② 借手がリース資産の使用に伴って生ずるコストを実質的に負担するもの。
 借手が支払う賃借料の合計額が、その資産の取得のために通常要する価額のおおむね90%に相当する金額を超える場合は、この要件に該当します。(法令131の2Ⅱ)
 
3 ファイナンス・リースのうち、所有権移転リースとは、次のいずれかの場合です。(法令48の2Ⅴ⑤)

① リース期間の終了時またはリース期間の中途において、そのリース取引に係る契約において定められている目的資産が無償または名目的な対価の額で賃借人に譲渡されるものであること。
② そのリース取引に係る賃借人に対し、リース期間終了時またはリース期間の中途において目的資産を著しく有利な価額で買い取る権利が与えられているものであること。
③ 目的資産の種類、用途、設置の状況等に照らし、当該目的資産がその使用可能期間中そのリース取引に係る賃借人によってのみ使用されると見込まれるものであること。またはその目的資産の識別が困難であると認められるものであること。
④ リース期間が目的資産の法定耐用年数に比して相当短いもの(そのリース取引に係る賃借人の法人税の負担を著しく軽減することになると認められるものに限る)であること。
 
4 ファイナンス・リースのうち、所有権移転外リースとは、上記3のいずれにも該当しない場合です。よく使われるコピー機、冷蔵庫等の電気製品や自動車のリースは、通常これに該当するでしょう。


 ※文中にある(法)とは「法人税法」、(法令)とは「法人税法施行令」、(法基通)とは「法人税法基本通達」のことを指します。

 リースに係る「消費税法上」の取り扱いや「仕訳」については、以下のサイトを参照下さい。
http://www.ksc-kaikei.com/news/

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