◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第222回>できる人の
コンピテンシーをベンチマークする!
==■「中小メーカーの救世主、車椅子デザイナーの経営資源活用力!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「できる人の
コンピテンシーをベンチマークする!」と題して事例を解説していき
ます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非
ともお読みいただきたいと思います。
===================================
<今回のメニュー>
=================================
【1】ペイリン副大統領候補が愛用していためがねは!
【2】デザインで勝つんだ!
【3】中小メーカーの経営資源活用力!
【4】編集後記
=================================
車椅子の喧嘩師デザイナーと呼ばれている工業デザイナーがいる。その人の名は
「川崎和男」氏、60歳だ。今川崎氏は数々の肩書きを持って仕事をしている。大
阪大学大学院コミュニケーションデザインセンター教授、同医学部付属病院・未来
医療センター教授、同工学研究科・フロンティア研究センター教授、名古屋市立大
学名誉教授、多摩美術大学客員教授、金沢工業大学客員教授、そして医学博士の称
号を持つ。
福井県の出身で地元の高校を経て金沢美術工芸大学を卒業し東芝に入社した。東芝
時代、川崎氏がデザインした商品はヒット商品になったと言われている。そしてこ
れからというとき、交通事故で下半身不随になった。1978年の正月二日のことであ
る。
元々小説家志望だったが村上龍氏の小説「限りなく透明に近いブルー」を読んで小
説家を断念し、デザイナーとして生きる決心をしていたこともあり、1981年に故郷
である福井市に活動の拠点を移し車椅子のデザイナーとして独立自営の道を歩む。
以来川崎氏の活躍は目覚しい。国内外のデザイン賞をもっとも多く受賞したデザイ
ナーとなった。2004年と2009年にはNewsweek「世界が尊敬する日本人100人」に選
出された。
2008年にはアメリカの大統領選挙で共和党の副大統領候補のサラ・ペイリン女史が
愛用していためがねが川崎氏のデザインであることが大々的に報じられ、世界的な
ヒット商品になっている。そんな川崎氏だが、実は中小メーカーの救世主としての
活動にも熱心に取り組んでいる。中小メーカーの「経営資源活用力」は抜群だ。
そこで、今回は川崎和男氏の中小企業が保有している「経営資源活用力」に迫って
みる。
【1】ペイリン副大統領候補が愛用していためがねは!
福井市に明治38年創業の増永眼鏡
株式会社がある。高級眼鏡フレームの製造販売
をしている中小企業だ。増永眼鏡
株式会社の経営フィロソフィは「当社はよいメガ
ネを作るものとする。できれば利益を得たいがやむを得なければ損をしてもよい。
しかし、常によいめがねを作ることを念願する」とある。
川崎氏はこのような中小のメーカーを応援したくなるのだ。書類のコーナーに差し
込む楕円形のクリップはおなじみだ。そのクリップの形状を変形させてレンズの穴
に差込み、抜けないように固定しただけのシンプルなフレームをデザインした。部
品点数は激減し軽くなる。しかもデザイン性に優れている。輸入物の安いフレーム
が隆盛の時代にあって川崎氏デザイン、増永眼鏡生産のフレームは高価格なのにヒ
ット商品なのだ。
【2】デザインで勝つんだ!
石川県にナナオというテレビメーカーがある。テレビメーカーといっても大手家電
メーカーの下請けやOEM(相手先ブランド)生産のものだ。コストカットで利益
は限りなく薄いのが悩みだ。それでも年商は150億円あった。
「口出ししてデザインで勝つんだ」と川崎氏はインテリアデザインを取り入れたテ
レビを開発した。販売ルートは家電量販店などではない。なんと家具屋だ。応接セ
ットのそばにインテリアデザインの薄型テレビを展示したところ、顧客の心を捉え
た。
画面を見て音を聴く家電としての価値を持つテレビにインテリアの価値を付加した
のだ。このナナオの売上げはたちどころに数倍に増えたことは言うまでもない。
福井の越前刃物は伝統工芸の一つだ。図面は一切ない。職人の腕一本で技を継承し
生き残ってきた。だが時代の波に押されて廃業寸前だった。ステンレスで錆びない
包丁を提案したがデザインを拒否する職人たちの抵抗にあった。精密な図面に基づ
いて製品を加工した経験は皆無だった。
職人たちを説き伏せてユニークなデザインの刃物を世に送ったところ一丁3万円以
上もする包丁が飛ぶように売れるのだ。川崎氏のデザインが寂れた伝統工芸を救っ
たのである。
今人口心臓のデザインでも脚光を浴びている。川崎氏は「デザインで勝つ」を若手
デザイナーにも広めようと日夜飛び回っている。
【3】中小メーカーの経営資源活用力!
リーマンショック以降の世界同時不況は世界中の人々に貧困をもたらした。倒産、
そして
失業する人々。
国力を支えてきたのは中小企業であることは論を待たない。そのような中小企業は
資金的な体力がなく伝統工芸や技術までが消滅しようとしている。
川崎氏はそのような状況を見過ごすことはできないのだ。デザインで勝負すれば再
び蘇ることができると革新しているからだ。ユニークなフレームのめがね、インテ
リアテレビ、ユニークなデザインのステンレス刃物、心臓病患者に生命を与える人
口心臓など中小企業が持つ「経営資源の活用力」は絶賛されるべきである。
【4】編集後記
事故で下半身不随、車椅子生活になったなら普通の人はどんな心境になるだろうか。
そしてどのような生活を送ることになるだろうか。
「一生車椅子です」と医者に告げられたとき「あ、そうですか」と平然と答えた様
子をテレビなどでも公開している。落ち込むことなく立派な社会人として生きてい
くという精神力は並外れている人だと感じた。
<この記事は平成21年5月放送のテレビ東京「カンブリア宮殿」を参考にしてい
ます。>
次回に続く
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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「できる人のコンピテンシーをベンチマークする!」と題して事例を解説していき
ます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非
ともお読みいただきたいと思います。
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【1】ペイリン副大統領候補が愛用していためがねは!
【2】デザインで勝つんだ!
【3】中小メーカーの経営資源活用力!
【4】編集後記
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車椅子の喧嘩師デザイナーと呼ばれている工業デザイナーがいる。その人の名は
「川崎和男」氏、60歳だ。今川崎氏は数々の肩書きを持って仕事をしている。大
阪大学大学院コミュニケーションデザインセンター教授、同医学部付属病院・未来
医療センター教授、同工学研究科・フロンティア研究センター教授、名古屋市立大
学名誉教授、多摩美術大学客員教授、金沢工業大学客員教授、そして医学博士の称
号を持つ。
福井県の出身で地元の高校を経て金沢美術工芸大学を卒業し東芝に入社した。東芝
時代、川崎氏がデザインした商品はヒット商品になったと言われている。そしてこ
れからというとき、交通事故で下半身不随になった。1978年の正月二日のことであ
る。
元々小説家志望だったが村上龍氏の小説「限りなく透明に近いブルー」を読んで小
説家を断念し、デザイナーとして生きる決心をしていたこともあり、1981年に故郷
である福井市に活動の拠点を移し車椅子のデザイナーとして独立自営の道を歩む。
以来川崎氏の活躍は目覚しい。国内外のデザイン賞をもっとも多く受賞したデザイ
ナーとなった。2004年と2009年にはNewsweek「世界が尊敬する日本人100人」に選
出された。
2008年にはアメリカの大統領選挙で共和党の副大統領候補のサラ・ペイリン女史が
愛用していためがねが川崎氏のデザインであることが大々的に報じられ、世界的な
ヒット商品になっている。そんな川崎氏だが、実は中小メーカーの救世主としての
活動にも熱心に取り組んでいる。中小メーカーの「経営資源活用力」は抜群だ。
そこで、今回は川崎和男氏の中小企業が保有している「経営資源活用力」に迫って
みる。
【1】ペイリン副大統領候補が愛用していためがねは!
福井市に明治38年創業の増永眼鏡株式会社がある。高級眼鏡フレームの製造販売
をしている中小企業だ。増永眼鏡株式会社の経営フィロソフィは「当社はよいメガ
ネを作るものとする。できれば利益を得たいがやむを得なければ損をしてもよい。
しかし、常によいめがねを作ることを念願する」とある。
川崎氏はこのような中小のメーカーを応援したくなるのだ。書類のコーナーに差し
込む楕円形のクリップはおなじみだ。そのクリップの形状を変形させてレンズの穴
に差込み、抜けないように固定しただけのシンプルなフレームをデザインした。部
品点数は激減し軽くなる。しかもデザイン性に優れている。輸入物の安いフレーム
が隆盛の時代にあって川崎氏デザイン、増永眼鏡生産のフレームは高価格なのにヒ
ット商品なのだ。
【2】デザインで勝つんだ!
石川県にナナオというテレビメーカーがある。テレビメーカーといっても大手家電
メーカーの下請けやOEM(相手先ブランド)生産のものだ。コストカットで利益
は限りなく薄いのが悩みだ。それでも年商は150億円あった。
「口出ししてデザインで勝つんだ」と川崎氏はインテリアデザインを取り入れたテ
レビを開発した。販売ルートは家電量販店などではない。なんと家具屋だ。応接セ
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た。
画面を見て音を聴く家電としての価値を持つテレビにインテリアの価値を付加した
のだ。このナナオの売上げはたちどころに数倍に増えたことは言うまでもない。
福井の越前刃物は伝統工芸の一つだ。図面は一切ない。職人の腕一本で技を継承し
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包丁を提案したがデザインを拒否する職人たちの抵抗にあった。精密な図面に基づ
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職人たちを説き伏せてユニークなデザインの刃物を世に送ったところ一丁3万円以
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今人口心臓のデザインでも脚光を浴びている。川崎氏は「デザインで勝つ」を若手
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【3】中小メーカーの経営資源活用力!
リーマンショック以降の世界同時不況は世界中の人々に貧困をもたらした。倒産、
そして失業する人々。
国力を支えてきたのは中小企業であることは論を待たない。そのような中小企業は
資金的な体力がなく伝統工芸や技術までが消滅しようとしている。
川崎氏はそのような状況を見過ごすことはできないのだ。デザインで勝負すれば再
び蘇ることができると革新しているからだ。ユニークなフレームのめがね、インテ
リアテレビ、ユニークなデザインのステンレス刃物、心臓病患者に生命を与える人
口心臓など中小企業が持つ「経営資源の活用力」は絶賛されるべきである。
【4】編集後記
事故で下半身不随、車椅子生活になったなら普通の人はどんな心境になるだろうか。
そしてどのような生活を送ることになるだろうか。
「一生車椅子です」と医者に告げられたとき「あ、そうですか」と平然と答えた様
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