緊急時の連絡網は確かに重要です。ただ、イントラネットなどの機械に頼ってしまうと何もできなくなる可能性があるので注意が必要です。また、171の災害用伝言版も、数十年に一回使うかどうか分からない物を、全員が周知できる事はまず無理なので、それを大きく頼る事も難しいです。(ちなみに今回、171を使用した人は、私の周りには誰一人いませんでした。)
今回の体験したことについて記載したいと思います。
ちなみに場所は茨城です。人数が50名程度と少ないという事もあり、各自の携帯・メアドは緊急連絡用として聞いてありました。
今回、地震直後は安否確認等の緊急連絡はできませんでした。理由は、自分たちの安全が確認できていないからです。
まず、何をしたかといえば、
①まず、近くにいる人の安全の確認。②建物が安全かどうかの確認。③電気ガス等による火災等の2次災害の有無の確認。④壊れ物や、地面の陥没等の状況確認とその対処。⑤何が使えるかの確認。(電気・水道・ガス・電話・携帯・パソコン等)⑥水道が出ないので、トイレ用の井戸水等の確保や、近所の店等で飲料水の確保。⑦明るいうちにラジオや、電池ロウソク等の捜索。などなど
それを、大きい余震が来ているたび、もしくは最中に行います。
⑤で分かるのが、外部との連絡手段として停電で固定電話が使えない。携帯電話は混雑して通話不能。停電で信号が止まり道路が陥没している箇所があるので、不用意に車も使えない。停電なので携帯の充電ができない。夜になると寒くなると予想される。携帯のワンセグは使用可能だが、電波が悪く飛び飛びの情報しか入らない。今後電気の復帰がいつになるか分からない状況で、携帯の電池が切れると着信すらできなくなり、それこそ音信不通になるので、簡単に携帯を使う事すらできない状況に陥りました。
また、①~⑦は皆さんが進行形で行っているので、安否確認の連絡をする暇がなく、それ以上にしなければいけない重要な事が重なっていたので、連絡をする暇(余裕)がありませんでした。でも、皆さん大人なので、落ち着いたら上司に連絡がいくだろうぐらいに考えていました。
実際には、落ち着いたころ(暗くなったころ)携帯で連絡を付け始めても当然繋がらず、メールで安否確認をとり、うちに健康面では無事と確認が取れました。
当日は電気が無いので、情報はラジオと携帯のみ。携帯用の電池式の充電器はありましたが、買い置きの電池は、自然放電していてあまり使えず、電池は軒並み売り切れ。余震が怖いので、半分以上の人は安全な場所に車を移し、車の中で寝たそうです。
翌日、電池が消耗したので、翌日は車のラジオと、車のソケットから携帯の充電ができる充電器が役に立ちました。その頃は、これほどガソリン不足になるとは分からなかったので、買い出しついでに情報収集の為、車で回り(信号機はついていません。)近くの親戚関係を回って、屋根の応急補修や、倒壊した塀やその他の手伝いをしました。
車で移動といっても、多くの橋が通行止めでいろんな箇所で通行止めされていて地元の人しか知らない道を通って移動する状態です。(水道管の工事をした所や、きれいでまっすぐな道路にする為に、盛ったり、ならした個所で陥没や隆起がおきていました。)
土曜の夕方までは震災の全体像が見えず、いつライフラインが復旧するか全く分かりませんでした。来週から仕事がどうなるかどうか誰も分からない不安な状態で過ごしていましたが、土曜の夕方に電気が通り、ようやく携帯の充電を気にせず使えるようになったためリダイヤルを繰り返し、時間をかけて連絡を取り合い、(日曜でも一部電気が不通だったのでその人はメールでやり取り。)月曜に集まってその時の状況で決めようと言った流れになりました。
という事で、回答になっていませんが、事前にシステムを構築することも大切ですが、システムに頼りすぎないようにすることも考えなければなりません。
日頃から、自分の考えを持たず人のいいなりになるのはなく、小さい事でも自分で考え判断する事を訓練しておくことも重要だと感じ、また、自分の考える事は自分が思っている以上に本当に少なく、他人の意見を広く聞くという事が大切という事も実感できました。
これを機に見直すことは良い事だと思いますので、頑張ってください。