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江崎
会計の税務情報 『 一 刀 両 断 ! 』
~実戦で実践できる本当の税務対策をご紹介します~
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2012年6月20日 Vol.108
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こんにちは。
名古屋事務所の稲垣です。
今回も引続き弊社発刊の節税本「明快!痛快!節税・税務対策のすべて」
の「第5章 不動産取引に関する税務」のうち『事業用
資産を買い換えた
場合の課税の特例』の項目の本年度改正をご紹介させていただきます。
この買換え特例の中でも実務で一番頻繁に利用され効果を発揮していたの
は、「10年超所有の事業用
資産の買換え」でしょう。
今年の改正では、この「10年超所有の事業用
資産の買換え」につき取得資
産が土地の場合には、300m2以上の土地という面積要件が加えられました。
ちなみに「10年超所有の事業用
資産の買換え」の適用期限は、平成23年12
月31日から平成26年12月31日まで3年間の延長となりました。
どのような特例規定であったか内容を簡単におさらいしてみましょう!
10年以上所有している土地建物等の事業用
資産を事業用の土地建物等、機
械装置に買換えを行った場合には譲渡益の80%を限度として課税の繰延べ
が出来るというものでした。
古くから所有している不動産は往々にして取得価額が不明であったり、現
在の時価と桁違いに低価であったり、譲渡益が多額に発生して高額の税金
が発生する事になりますよね。
このような場合に、課税の繰延べを図り新規事業への方向転換を行うため
積極的に活用されてきました。
しかし、今回の面積要件により、小規模な買換えには土地に対する特例の
適用が認められないこととなってしまいました。
でも土地と建物を取得した場合には土地が面積要件で適用不可であっても
建物で特例を受けるから良いじゃないかとも思えます。
実は、そうでもないのです。
土地に適用を受ける場合の課税の繰延べは、次に土地を売却する時まで節
税の恩恵を受けることが出来ます。
減価償却資産(建物や構築物・機械装置)に課税の繰延べの適用を受けた
場合には、
減価償却を通じて課税の繰延べが取り返されてしまいます。
個
人事業の場合には特に注意が必要になります。
買換え特例を適用したため逆に不利益が出てしまうケースまで発生するの
です。
【事例】
個
人事業の
譲渡所得の税率は、
所得税と
住民税を合わせて20%です。
総合課税の
事業所得や不動産所得は所得が多ければ
所得税は累進課税で
税率が上がります。
仮に所得330万円以上の方でしたら
所得税は20%ですから
住民税を合わせ
て30%の税率となります。
当然ですが所得が多ければもっと税率は上がりますね。
このような場合に、5000万円の事業用
資産の譲渡があり、買換えにより
5000万円の建物を取得して事業の用に供した場合の単純な比較計算をし
てみましょう。
譲渡所得の税金計算(取得費は5%の250万円とします。)
1)買換え特例なし
(5000万円-250万円)×20%=950万円
2)買換え特例あり
{(5000万円-250万円)-(5000万円ー250万円)×80%}
×20%=190万円
節税効果 1)-2)=760万円(特例あり有利)
事業所得の税金計算(5000万円の建物の
耐用年数は39年です。)
1)買換え特例なし
39年間で5000万円の
減価償却費が計上される事になるので
5000万円×30%=1500万円の税額が節約されました。
2)買換え特例あり
5000万円-(5000万円ー250万円)×80%=1200万円
譲渡益の80%の課税の繰延べにより建物の取得価額を1200万円として
減価償却を行うことになります。
従って、
1200万円×30%=360万円の税額が節約されました。
節税効果 1)-2)=1140万円(特例なし有利)
つまり、
減価償却を通じて買換え特例なしの場合の方が1140万円の節税
効果が大きいことになります。
では、譲渡時の節税効果と通算すると特例適用による節税額は760万円、
減価償却終了時の節税効果▲1140万円となり結果的に買換え特例を適用
したため380万円の増税となってしまいました。
個人では、
譲渡所得に適用される
分離課税の税率と
事業所得や不動産所得
に対する
総合課税の税率の差により課税の繰延べが不利になる場合がある
ので
減価償却資産に買換え特例を適用するケースが今回の改正で増えるこ
とが予想されますが個人の場合には無条件で特例適用が有利と考えず十分
な比較計算の上で結論を出すことが必要でしょう。
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=明朗、低料金システムで中小企業、
個人事業主様を元気に!=
■
税理士法人 江崎総合
会計■
http://www.tax-sos.co.jp/
(東京事務所) TEL 03-6418-8010 FAX 03-6418-8020
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-16-5 マニュライフプレイス渋谷2F
(名古屋事務所)TEL 052-220-2100 FAX 052-220-2104
〒460-0003 名古屋市中区錦2-15-22 りそな名古屋ビル 8F
(大阪事務所) TEL 06-6131-0037 FAX 06-6131-0067
〒530-0054 大阪市北区南森町1-4-19 サウスホレストビル 7F
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2012年6月20日 Vol.108
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こんにちは。
名古屋事務所の稲垣です。
今回も引続き弊社発刊の節税本「明快!痛快!節税・税務対策のすべて」
の「第5章 不動産取引に関する税務」のうち『事業用資産を買い換えた
場合の課税の特例』の項目の本年度改正をご紹介させていただきます。
この買換え特例の中でも実務で一番頻繁に利用され効果を発揮していたの
は、「10年超所有の事業用資産の買換え」でしょう。
今年の改正では、この「10年超所有の事業用資産の買換え」につき取得資
産が土地の場合には、300m2以上の土地という面積要件が加えられました。
ちなみに「10年超所有の事業用資産の買換え」の適用期限は、平成23年12
月31日から平成26年12月31日まで3年間の延長となりました。
どのような特例規定であったか内容を簡単におさらいしてみましょう!
10年以上所有している土地建物等の事業用資産を事業用の土地建物等、機
械装置に買換えを行った場合には譲渡益の80%を限度として課税の繰延べ
が出来るというものでした。
古くから所有している不動産は往々にして取得価額が不明であったり、現
在の時価と桁違いに低価であったり、譲渡益が多額に発生して高額の税金
が発生する事になりますよね。
このような場合に、課税の繰延べを図り新規事業への方向転換を行うため
積極的に活用されてきました。
しかし、今回の面積要件により、小規模な買換えには土地に対する特例の
適用が認められないこととなってしまいました。
でも土地と建物を取得した場合には土地が面積要件で適用不可であっても
建物で特例を受けるから良いじゃないかとも思えます。
実は、そうでもないのです。
土地に適用を受ける場合の課税の繰延べは、次に土地を売却する時まで節
税の恩恵を受けることが出来ます。
減価償却資産(建物や構築物・機械装置)に課税の繰延べの適用を受けた
場合には、減価償却を通じて課税の繰延べが取り返されてしまいます。
個人事業の場合には特に注意が必要になります。
買換え特例を適用したため逆に不利益が出てしまうケースまで発生するの
です。
【事例】
個人事業の譲渡所得の税率は、所得税と住民税を合わせて20%です。
総合課税の事業所得や不動産所得は所得が多ければ所得税は累進課税で
税率が上がります。
仮に所得330万円以上の方でしたら所得税は20%ですから住民税を合わせ
て30%の税率となります。
当然ですが所得が多ければもっと税率は上がりますね。
このような場合に、5000万円の事業用資産の譲渡があり、買換えにより
5000万円の建物を取得して事業の用に供した場合の単純な比較計算をし
てみましょう。
譲渡所得の税金計算(取得費は5%の250万円とします。)
1)買換え特例なし
(5000万円-250万円)×20%=950万円
2)買換え特例あり
{(5000万円-250万円)-(5000万円ー250万円)×80%}
×20%=190万円
節税効果 1)-2)=760万円(特例あり有利)
事業所得の税金計算(5000万円の建物の耐用年数は39年です。)
1)買換え特例なし
39年間で5000万円の減価償却費が計上される事になるので
5000万円×30%=1500万円の税額が節約されました。
2)買換え特例あり
5000万円-(5000万円ー250万円)×80%=1200万円
譲渡益の80%の課税の繰延べにより建物の取得価額を1200万円として
減価償却を行うことになります。
従って、
1200万円×30%=360万円の税額が節約されました。
節税効果 1)-2)=1140万円(特例なし有利)
つまり、減価償却を通じて買換え特例なしの場合の方が1140万円の節税
効果が大きいことになります。
では、譲渡時の節税効果と通算すると特例適用による節税額は760万円、
減価償却終了時の節税効果▲1140万円となり結果的に買換え特例を適用
したため380万円の増税となってしまいました。
個人では、譲渡所得に適用される分離課税の税率と事業所得や不動産所得
に対する総合課税の税率の差により課税の繰延べが不利になる場合がある
ので減価償却資産に買換え特例を適用するケースが今回の改正で増えるこ
とが予想されますが個人の場合には無条件で特例適用が有利と考えず十分
な比較計算の上で結論を出すことが必要でしょう。
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=明朗、低料金システムで中小企業、個人事業主様を元気に!=
■税理士法人 江崎総合会計■
http://www.tax-sos.co.jp/
(東京事務所) TEL 03-6418-8010 FAX 03-6418-8020
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