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シリーズ「
コンピテンシーが営業力・販売力を左右する!」
<第390回>[(第4話)「リピート率をアップする営業マンになるために!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の
必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「コンピ
テンシーが営業力・販売力を左右する!」と題して様々な角度から鋭く分析
した記事を紹介していきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担
当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.リピート率をアップのための
コンピテンシー!
2.販売時点こそ良好な関係構築のスタート!
3.顧客のロックイン(囲い込み)の効果!
【3】編集後記
===========================
顧客は三回評価するとよく言われる。「買う前」と「買うとき」と「買った
後」だ。しかし、多くの企業では商品を引き渡したときがビジネスの一つの
終点と考えているきらいがある。商品を引き渡したまさにそのときこそが、
お客様との関係の始まりであることを認識していないのではないかと思われ
る。
一口に言って、顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)が低かった場
合、二度目の仕事は獲れない確率が高くなる。もちろんCSのアンケート調
査で特に不満を表明していなくとも“他社との比較”で他社のほうがよけれ
ば離反されてしまう。これは小売の店舗でも同じことだ。この現象を「比較
離反」と称することにする。つまり、顧客の離反には「不満離反」と「比較
離反」があって対処がより難しいのが「比較離反」である。
リピートの仕事を獲れるかどうかは、営業マンの「顧客維持力」や「顧客深
耕力」なる
コンピテンシーの優劣もキーになる。
そこで今回は、広く営業マンや販売スタッフにスポットを当て、「リピート
率をアップする営業マンになるために!」と題して、「リピート率をアップ
するために常日頃から磨いておくべき
コンピテンシー」について考察する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
どんな仕事も同じだけれど、一人ひとりのお客様にいかに満足してもらうか
を追求するのがプロの仕事。そのための力を蓄えておく。
十時 亨
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第4話)リピート率をアップする営業マンになるために!]
1.リピート率をアップのための
コンピテンシー
お客様に商品を引渡し後、あるいは商品納入後にさまざまな問題が発生する
ことがある。ここでの対応・フォローが後々の売上げに対して大きな影響を
与える。このことは十分認識されているはずなのだが、必ずしもよい対応・
フォローばかりではない。
□ 品質不良などの「問題解決力」
品質不良が発生する場合がある。ところが直ぐに事実を確認してしかるべき
対応・フォローをする営業マンばかりではない。ここでもたつくとお客様の
怒りを買う。したがって品質不良などの問題解決力の
定義付けは「お客様が
被る迷惑を最小限に食い止める処置を真っ先に採る」としてはどうだろうか。
行動基準は「代品あるいは代替品を納入し、お客様が被る迷惑を最小限にす
る」、「後日、原因および
再発防止対策書を持参し、必要に応じて品質部門
や技術部門の責任者を同行させ、お客様に納得を頂ける説明をする」と言う
のはどうだろうか。
□ お客様の期待と商品の
ミスマッチを防ぐ「傾解力」
特に品質不良というのではないが、お客様にとって商品やサービスが期待通
りでなかったと言うケースも多い。これはお客様の期待を裏切ったわけだ。
お客様の期待と商品の
ミスマッチを防ぐ傾解力が未熟だったということにな
る。したがって
ミスマッチを防ぐ傾解力の
定義付けは「お客様の話に耳を傾
けてよく聞き、お客様のニーズをよく理解する」としてはどうだろうか。
ミスマッチを防ぐ行動基準は「ニーズをよく理解したうえで上・中・下の三
つのグレードの商品の特徴をご説明する」、「三つのグレードの商品の中か
らニーズにマッチした商品をお勧めする」としてはどうだろうか。
□ お客様を後でがっかりさせないように「誠実」な営業を貫く
お客様が、後になって他社製品のほうが安くてかつ品質もよいと言うことが
分かることがよくある。お客様の検討不足、研究不足と言うことにもなるが、
このお客様がリピーターになってくれることはまずない。「差別化力」のな
い商品を扱う営業マンや販売スタッフにとって辛いことだ。信用は失墜し、
そればかりかそのお客様は口コミで多くの人に不評を伝える。一人が20人に
伝え、ネズミ算式に不評が広がる。会社にとっては致命傷だ。
誠実な営業の
定義付けは「後でいずればれてお客様のひんしゅくを買うよう
な営業行為は厳に慎む」としてはどうだろうか。
誠実な営業活動の行動基準は「他社製に劣る製品を同等以上であるかのよう
なトークはしない」、「他社製品に比べて劣る点を正直に伝え、例えば値引
きやプレミアムを付けてお客様に選択を委ねる」と言うのはどうだろうか。
□ お客様の質問に対する「思いやり」欠如の対応
購入後にお客様が問い合わせをしても「説明書をよく読んで欲しい」とか
「お客様の取扱いミスです」などと言い放って誠意ある対応をしない営業マ
ンがよくいる。このような場合、お客様に対して「買うんじゃなかった」と
後悔させてしまうことになるからリピーターになってもらえる確率は著しく
低くなる。思いやりのある対応の
定義付けは「説明の拙劣さをお詫びした上
で再訪問の日時を相談させていただく」としてはどうだろうか。
思いやりのある対応の行動基準は「説明が不十分だったことを率直にお詫び
する」、「取扱説明書よりも分かりやすく翻訳した手づくりの手順書(資料)
をお持ちしてご説明する」というのはどうだろうか。ここで思いやりを発揮
すれば信頼感を確保できるチャンスだ。
2.販売時点こそ「良好な関係構築」のスタート!
販売時点以降こそお客様との良好な関係を構築する出発点だ。商品引渡し後
に生じるさまざまな問題にいかにうまく対応するかによっては、むしろCS
が向上する。そして継続購入が増え、リピーターを増殖できるのだ。
良好な関係構築とその維持に多くの企業は努力している。以下に二社の事例
を紹介する。
□ ケーズデンキの対応
規模ではヤマダ電機やビッグカメラに負けるかもしれないが、販売スタッフ
の対応振りで決して負けてはいないのがケーズデンキだ。販売員はパート主
体だが、大きな権限が委譲されている。「お客様に理があると思ったらあな
たが判断してやっていい」と上から言われているのだ。
パートの即決即断で値引きに応じる場合がある。返品・返金も快く、しかも
笑顔で応じる。売るときも売った後もキッチリ対応する。たかがパートと侮
ってはいけない。
□ コマツは既存のお客様を優先する
営業部隊は常に新規のお客様を開拓する活動をやっている。ところが既存の
お客様を優先すべきか今開拓中のお客様を優先すべきか、二種択一を迫られ
る場面がある。例えば同じモデルのブルトーザーの納期が重なってしまった
ときなどだ。このような事例では、コマツは既存のお客様を優先して新規の
お客様にはお待ちいただく選択をするそうだ。その結果、新規のお客様の契
約がキャンセルになっても仕方がないと考えるのだ。
既存のお客様はリピータになっていただいているからリピーターの方を優先
するのだと思われる。新規のお客様を獲得するコストが、既存のお客様をロ
ックイン(囲い込む)するコストの5~8倍も要することをコマツは熟知し
ているのではないか。
3.顧客のロックイン(囲い込み)の効果
前述したように新規のお客様を獲得コストは既存のお客様をロックインする
コストの5~8倍要すると言われている。せっかく新規のお客様を獲得して
も一回ぽっきりの取引では利益を得るところまでは行かないケースもあるわ
けだ。
既存のお客様との良好な関係を構築して維持し、継続して取引しいもらえれ
ば「ロックイン利益」を得ることができる。
販売費・
一般管理費も新規のお客差様の獲得時に比べれば安くて済む。しか
も高い評価をしてくれるVIP(Very Important Person)なお客様はわが社
に対するロイヤルティ(忠誠心)が高く、わが社にとってありがたい口コミ
も期待できる。すなわち「わが社の営業
代理人(スーパーエージェント)」
と言うわけだ。
【3】編集後記
私事で恐縮だが、サラリーマン現役時代にその立場で仕事をしていたとき、
何社かの企業と取引を中止し、他社にスイッチした経験がある。取引中止に
至った経緯を今でも鮮明に覚えている。何度も指導もし、支援もしたのに改
善に至らなかったがゆえの結論だった。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
= 長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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シリーズ「コンピテンシーが営業力・販売力を左右する!」
<第390回>[(第4話)「リピート率をアップする営業マンになるために!」]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の
必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「コンピ
テンシーが営業力・販売力を左右する!」と題して様々な角度から鋭く分析
した記事を紹介していきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担
当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.リピート率をアップのためのコンピテンシー!
2.販売時点こそ良好な関係構築のスタート!
3.顧客のロックイン(囲い込み)の効果!
【3】編集後記
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顧客は三回評価するとよく言われる。「買う前」と「買うとき」と「買った
後」だ。しかし、多くの企業では商品を引き渡したときがビジネスの一つの
終点と考えているきらいがある。商品を引き渡したまさにそのときこそが、
お客様との関係の始まりであることを認識していないのではないかと思われ
る。
一口に言って、顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)が低かった場
合、二度目の仕事は獲れない確率が高くなる。もちろんCSのアンケート調
査で特に不満を表明していなくとも“他社との比較”で他社のほうがよけれ
ば離反されてしまう。これは小売の店舗でも同じことだ。この現象を「比較
離反」と称することにする。つまり、顧客の離反には「不満離反」と「比較
離反」があって対処がより難しいのが「比較離反」である。
リピートの仕事を獲れるかどうかは、営業マンの「顧客維持力」や「顧客深
耕力」なるコンピテンシーの優劣もキーになる。
そこで今回は、広く営業マンや販売スタッフにスポットを当て、「リピート
率をアップする営業マンになるために!」と題して、「リピート率をアップ
するために常日頃から磨いておくべきコンピテンシー」について考察する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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どんな仕事も同じだけれど、一人ひとりのお客様にいかに満足してもらうか
を追求するのがプロの仕事。そのための力を蓄えておく。
十時 亨
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【2】メルマガ本論
[(第4話)リピート率をアップする営業マンになるために!]
1.リピート率をアップのためのコンピテンシー
お客様に商品を引渡し後、あるいは商品納入後にさまざまな問題が発生する
ことがある。ここでの対応・フォローが後々の売上げに対して大きな影響を
与える。このことは十分認識されているはずなのだが、必ずしもよい対応・
フォローばかりではない。
□ 品質不良などの「問題解決力」
品質不良が発生する場合がある。ところが直ぐに事実を確認してしかるべき
対応・フォローをする営業マンばかりではない。ここでもたつくとお客様の
怒りを買う。したがって品質不良などの問題解決力の定義付けは「お客様が
被る迷惑を最小限に食い止める処置を真っ先に採る」としてはどうだろうか。
行動基準は「代品あるいは代替品を納入し、お客様が被る迷惑を最小限にす
る」、「後日、原因および再発防止対策書を持参し、必要に応じて品質部門
や技術部門の責任者を同行させ、お客様に納得を頂ける説明をする」と言う
のはどうだろうか。
□ お客様の期待と商品のミスマッチを防ぐ「傾解力」
特に品質不良というのではないが、お客様にとって商品やサービスが期待通
りでなかったと言うケースも多い。これはお客様の期待を裏切ったわけだ。
お客様の期待と商品のミスマッチを防ぐ傾解力が未熟だったということにな
る。したがってミスマッチを防ぐ傾解力の定義付けは「お客様の話に耳を傾
けてよく聞き、お客様のニーズをよく理解する」としてはどうだろうか。
ミスマッチを防ぐ行動基準は「ニーズをよく理解したうえで上・中・下の三
つのグレードの商品の特徴をご説明する」、「三つのグレードの商品の中か
らニーズにマッチした商品をお勧めする」としてはどうだろうか。
□ お客様を後でがっかりさせないように「誠実」な営業を貫く
お客様が、後になって他社製品のほうが安くてかつ品質もよいと言うことが
分かることがよくある。お客様の検討不足、研究不足と言うことにもなるが、
このお客様がリピーターになってくれることはまずない。「差別化力」のな
い商品を扱う営業マンや販売スタッフにとって辛いことだ。信用は失墜し、
そればかりかそのお客様は口コミで多くの人に不評を伝える。一人が20人に
伝え、ネズミ算式に不評が広がる。会社にとっては致命傷だ。
誠実な営業の定義付けは「後でいずればれてお客様のひんしゅくを買うよう
な営業行為は厳に慎む」としてはどうだろうか。
誠実な営業活動の行動基準は「他社製に劣る製品を同等以上であるかのよう
なトークはしない」、「他社製品に比べて劣る点を正直に伝え、例えば値引
きやプレミアムを付けてお客様に選択を委ねる」と言うのはどうだろうか。
□ お客様の質問に対する「思いやり」欠如の対応
購入後にお客様が問い合わせをしても「説明書をよく読んで欲しい」とか
「お客様の取扱いミスです」などと言い放って誠意ある対応をしない営業マ
ンがよくいる。このような場合、お客様に対して「買うんじゃなかった」と
後悔させてしまうことになるからリピーターになってもらえる確率は著しく
低くなる。思いやりのある対応の定義付けは「説明の拙劣さをお詫びした上
で再訪問の日時を相談させていただく」としてはどうだろうか。
思いやりのある対応の行動基準は「説明が不十分だったことを率直にお詫び
する」、「取扱説明書よりも分かりやすく翻訳した手づくりの手順書(資料)
をお持ちしてご説明する」というのはどうだろうか。ここで思いやりを発揮
すれば信頼感を確保できるチャンスだ。
2.販売時点こそ「良好な関係構築」のスタート!
販売時点以降こそお客様との良好な関係を構築する出発点だ。商品引渡し後
に生じるさまざまな問題にいかにうまく対応するかによっては、むしろCS
が向上する。そして継続購入が増え、リピーターを増殖できるのだ。
良好な関係構築とその維持に多くの企業は努力している。以下に二社の事例
を紹介する。
□ ケーズデンキの対応
規模ではヤマダ電機やビッグカメラに負けるかもしれないが、販売スタッフ
の対応振りで決して負けてはいないのがケーズデンキだ。販売員はパート主
体だが、大きな権限が委譲されている。「お客様に理があると思ったらあな
たが判断してやっていい」と上から言われているのだ。
パートの即決即断で値引きに応じる場合がある。返品・返金も快く、しかも
笑顔で応じる。売るときも売った後もキッチリ対応する。たかがパートと侮
ってはいけない。
□ コマツは既存のお客様を優先する
営業部隊は常に新規のお客様を開拓する活動をやっている。ところが既存の
お客様を優先すべきか今開拓中のお客様を優先すべきか、二種択一を迫られ
る場面がある。例えば同じモデルのブルトーザーの納期が重なってしまった
ときなどだ。このような事例では、コマツは既存のお客様を優先して新規の
お客様にはお待ちいただく選択をするそうだ。その結果、新規のお客様の契
約がキャンセルになっても仕方がないと考えるのだ。
既存のお客様はリピータになっていただいているからリピーターの方を優先
するのだと思われる。新規のお客様を獲得するコストが、既存のお客様をロ
ックイン(囲い込む)するコストの5~8倍も要することをコマツは熟知し
ているのではないか。
3.顧客のロックイン(囲い込み)の効果
前述したように新規のお客様を獲得コストは既存のお客様をロックインする
コストの5~8倍要すると言われている。せっかく新規のお客様を獲得して
も一回ぽっきりの取引では利益を得るところまでは行かないケースもあるわ
けだ。
既存のお客様との良好な関係を構築して維持し、継続して取引しいもらえれ
ば「ロックイン利益」を得ることができる。
販売費・一般管理費も新規のお客差様の獲得時に比べれば安くて済む。しか
も高い評価をしてくれるVIP(Very Important Person)なお客様はわが社
に対するロイヤルティ(忠誠心)が高く、わが社にとってありがたい口コミ
も期待できる。すなわち「わが社の営業代理人(スーパーエージェント)」
と言うわけだ。
【3】編集後記
私事で恐縮だが、サラリーマン現役時代にその立場で仕事をしていたとき、
何社かの企業と取引を中止し、他社にスイッチした経験がある。取引中止に
至った経緯を今でも鮮明に覚えている。何度も指導もし、支援もしたのに改
善に至らなかったがゆえの結論だった。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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