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継続的第二創業で新規事業優先のブラザーの社風!

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     シリーズ「よい社風の確立で仕事のできる人の集団を作る!」

 <第432回>[(第9話)「継続的第二創業で新規事業優先のブラザーの社風!」]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】ブラザーグループのグローバル戦略!
【3】継続的第二創業で華麗に変身するブラザー!
【4】会社が傾くほどの大きな失敗でなければどうってことはない!
【5】編集後記

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家庭用ミシンを製造販売していた会社はかつて3社あった。今回採り挙げるブラザー
工業と蛇の目ミシン工業、それに倒産したリッカーだった。

リッカーは粉飾決算の末倒産した。第一線の営業マンが自殺している。お客様に月々
一定のお金を掛けてもらい、一定の積み立て金額に達したらミシンを購入してもらう
制度があったが、お客様は掛け金を失った。責任感の強い営業マンはお客様に対する
懺悔の気持ちが強かったと思われる。

蛇の目ミシン工業は現在も存在するがあまりぱっとしない様子だ。

一方、ブラザー工業は継続的に「第二創業」を繰り返しながらサバイバルゲームを勝
ち抜いてきた。国内よりもむしろ海外のマーケットでその強さを発揮しているように
思われる。

現在ミシンの売上は5%ほどに留まる。残りは複合機、プリンター、ファックスなど
の事務機、小型工作機械、業務用通信カラオケ、それに工業用部品(歯車や減速機)
など多種に亘る。かつてロサンゼルスオリンピック当時はタイプライターでも一世
を風靡していた。

ブラザーと言う会社には過去を振り返るよりも新規事業のアイディア優先の社風が
根付いている。今回は、ブラザー工業の華麗なまでの変身社風について採り挙げる。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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失敗はブラザーの歴史の中では事業を変革する原動力。会社が傾くほど大きな失敗
でなければどうってことはない。


       小池利和

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【2】ブラザーグループのグローバル戦略!

ブラザーグループの「グローバル憲章」は、グローバルに展開する全ての活動の礎
になっている。グループ各社とグループ全社員の意思決定と実行に対する「基本方
針」と「行動規範」から成り立っている。


<基本方針>

□ グループ経営に関すること

→顧客第一主義や優れた顧客価値を創造して提供することなどが定められている。

□ グループの成長のこと

→提供する顧客価値を増大させることでグループが成長し、得られた成果を特にス
テークホルダーに分配し、未来永劫繁栄し続けることを定めている。

□ ステークホルダーとの関係

→各ステークホルダーとの良好な関係を築き、よりよい企業市民となることを定め
ている。


<行動規範>

□ 個人に対する信頼と尊敬

→一人ひとりの人格、多様性を尊重し、信義と尊敬を持って行動する旨を定めてい
 る。

□ 順法精神・倫理観

→活動する国や地域の関連法規、規則を順守し、文化を尊重する旨を定めている。

□ チャレンジ精神・スピード

→常に情報収集に努め、スピード感を持って挑戦していく決意を定めている。

グローバル憲章は1999年に制定され、時代の変化に合わせることを目的に2008年に
改定した。27言語に翻訳されていることからも並外れたグローバル企業であること
が伺われる。



【3】継続的第二創業で華麗に変身するブラザー!

現社長の小池利和氏は、「企業は今、多種多様な人材を求めている。金太郎飴のよ
うな一種類の人たちでは新規事業と言うのは絶対にできない」と言っておられる。

さらに「なるべくユニークな人が山っ気を持って会社に入ってきてほしい」とラブ
コールを送っている。継続的「第二創業」で華麗に変身しながらサバイバルするに
は、むしろ異端児的人間が歓迎されると言うことだろう。

ブラザーは1908年に安井謙吉氏が「安井ミシン商会」として創業した。明治41年の
ことだった。1932年に家庭用ミシンの量産化に成功した。1947年に家庭用ミシンの
輸出を開始し、輸出機関として「ブラザーインターナショナル」を設立した。1958
年には欧州に販社を設立した。1961年には事務機分野と工作機械分野に進出し、翌
1962年に「ブラザー工業」に社名変更した。1984年にはロサンゼルスオリンピック
でタイプライターを提供しオフィシャルサプライヤーとして、世界にブラザーの名
を知らしめた。さらに、情報通信機器分野、電子文具分野、1992年には通信カラオ
ケに参入した。

スモールオフィス向けの事務機である「複合機」は海外でも爆発的に売れた商品の
一つになっている。

2008年にはブラザーグループ創業百周年を迎えた。これまでの歴史を概観して分か
るように正に「第二創業」の繰り返しの歴史なのである。



【4】会社が傾くほどの大きな失敗でなければどうってことはない!

社員の失敗に対しては実に肝要だ。それはサントリーの社風とも似ているように思
う。

社長の小池氏は「会社が傾くほどの大きな失敗でなければどうってことはない」と
社員を鼓舞する。さまざまな製品分野に進出し、40以上の国と地域でグローバル活
動を展開すれば失敗も多いのは当然だ。失敗を恐れずにチャレンジ精神を持って行
動するような人財育成に力を入れている所以でもある。

2011年からスタートした中期経営戦略では、2015年度の売上目標を「7500億円必達」
と設定している。幾多の失敗もあることは織り込み見済みだ。事業環境が激変を繰
り返す中で、常に成長戦略を描き、事業の拡大を目指すブラザーには「第二創業」
を次々立ち上げる社風が根付いているのである。



【5】編集後記

社長の小池氏は、事業のポートフォリオの強化を目指しておられる。

ポートフォリオ管理は横軸に市場のシェア、縦軸に市場の魅力度(成長度)を取り、
「負け犬」、「大飯食らい」、「金のなる木」、「ミルクを搾り取る」と言った4つ
の象限に分割し、数ある商品を当てはめてみる。

特に「大飯食らい」の象限に位置する商品は、今は持ち出しでお金が掛かっているが
近い将来「金のなる木」に成長することが期待できる商品だ。正に「第二創業」で生
まれた商品がここにたくさん存在すれば将来は明るいと言える。

さらには「金のなる木」の象限にたくさんの商品が存在しているから成熟すれば「ミ
ルクを搾り取る」象限、つまり売りまくる戦略に移行できる。

4つの象限にバランスよく商品が分布しているかどうかを常に監視しなければならな
いわけだ。「負け犬」の象限に商品がたくさん分布していては衰退するだけになって
しまう。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


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次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
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