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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 発行部数:24515部
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こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。
大変久しぶりのメルマガになります。(^^;
お楽しみにお待ちいただいている読者の皆様にはご迷惑をお掛けしました。
メールなどで「最近メルマガが発行されていないようですが、
何かあったんですか?」とご心配のお声をたくさんいただき、
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
ただ、昨年末から出版関係の仕事の負荷が半端なくなり、
なかなかメルマガを執筆する時間を確保することができませんでした。
お陰様で依頼をいただいていた5冊のうち、ようやく4冊を書き上げて、
残すところは後1冊というところまで漕ぎつくことができました。
努力の結晶である最新刊は2月20日発売の
『商品ストーリーから学ぶ戦略の教科書』(中経出版)になりますので、
書店で見かけたらお手に取ってお確かめいただけると嬉しいです!(笑)
アマゾンでも明日発売となります!(^^)
⇒
http://www.mbajp.org/i/s/46z.html
それでは、久々のメルマガになりますが、張り切ってお届けしていきますので、
最後までお付き合いよろしくお願い致します!
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【Bizコンパスでも新しい記事を更新しています!】
最新記事はネット通販企業に真っ向から立ち向かうヨドバシカメラの最新戦略。
アマゾンや楽天が急成長し、家電量販店などリアル店舗の脅威となる中、
ヨドバシカメラはどのような戦略で“打倒アマゾン”を目指すのか?
是非ともBizコンパスでお読み下さい!
『打倒アマゾン!ヨドバシカメラのネット通販拡大戦略』
http://www.bizcompass.jp/original/re-management-005-27.html
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■ 1日3分で身につけるMBA講座
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さて、今回のMBA講座はマイクロソフトが次期Windowsの無料化に踏み切った
背景を掘り下げていくことにしましょう。
あなたもマイクロのソフトのトップになりきって戦略を考えてみて下さいね。
≪マイクロソフトはWindows無料化でアップル・グーグルを追撃できるか?≫
■ 業績堅調も大きな課題を抱えるマイクロソフト
マイクロソフトは2014年に新社長に就任したサトヤ・ナデラ氏の下、
業績は堅調に推移しています。
直近の2015年第二4半期の売上は264.7億ドル(およそ3兆円)に達し、
前年同期比8%アップを記録しました。
ただ、売上の中身を見てみると課題は山積みのようです。
特に大きな問題と考えられるのが、スマートフォンやタブレットの普及で
パソコンを購入する顧客が急減し、結果として主力のWindowsが販売不振に
陥っていることでしょう。
アメリカの調査会社IDCの発表によれば、世界のパソコンの出荷台数は
2013年度におよそマイナス10%と過去最大の落ち込みを記録すると、
2014年度もマイナス3%と低下傾向に歯止めがかかっていません。
また、パソコン市場の凋落の原因となったスマートフォンやタブレット市場を
見渡せば、アップルのiOSやグーグルのAndroidが96.4%に達するなど市場を
ほぼ占拠しており、マイクロソフトのWindowsはわずか2.5%に留まっている
のが現状です。
加えて、マイクロソフトは2012年に市場に投入した最新のOSであるWindows8
(Windows8.1)にバージョンアップするユーザーが少ないという問題も
抱えています。
たとえば、Net Applicationsが発表するデスクトップパソコンのOSシェアでは
2015年1月時点でWindows7が第1位の55.92%、第2位にはWindows XPの18.93%、
そして第3位以降はWindows 8.1の10.04%、Windows 8の3.79%、Mac OS X 10.10
の3.45%と続きます。
つまり、今でも世界のデスクトップパソコンの半数以上は2009年10月に
リリースされた5年以上前の世代のOSが使用されているというわけです。
このデータはマイクロソフトがWindows 8に失敗し、
次世代OSにスムーズに移行できなかった事実を如実に物語っています。
このようにマイクロソフト全体を見れば、堅調に見えるビジネスも個々を
分析していくと、これまで主力事業であったWindowsで大きな課題を
抱えていることが浮き彫りになるのです。
ここで、もしあなたがマイクロソフトのトップであれば、
この由々しき問題をどのように解決していくでしょうか?
マイクロソフトの実際の戦略を確認する前に、ちょっと考えてみて下さい・・・
■
ビジネスモデルの転換を図るマイクロソフト
不振に陥ったWindows事業を立て直すためにマイクロソフトは
これまでの
ビジネスモデルから大きな転換を図ります。
マイクロソフトはこれまで数年おきにWindowsのメジャーバージョンアップを
繰り返し、その都度有償でOSを販売してきました。
ところが、次期メジャーバージョンアップのWindows 10からは、
1年の期間限定ではあるもののWindows 7以降のユーザーには無料で
バージョンアップの提供を行うことを発表したのです。
すでにアップルのMac OSやiOS、グーグルのAndroidなどは
無料でバージョンアップを提供しています。
これらライバル企業の動きに対して、マイクロソフト自身、
「OSは多額のお金をかけてバージョンアップするものではない」という
ユーザーの流れに逆らえなかったのでしょう。
そして、無料で新OSを提供することにより、古いOSからの乗り換えを促すこと
を模索していくのです。
このWindowsの“無料化”戦略には、いくつかのマイクロソフトの思惑が
隠されていると推測できます。
一つは、古いOSを使用するユーザーが存在する限りは、
セキュリティの更新などコスト面の負担も必要になるということです。
一応サポートの期限は設定しているものの、期限が迫っても依然多くの
ユーザーが利用していれば、延長しなければならない状況も考えられます。
そこで、より早期に新たなバージョンのWindowsへの移行を無料化によって
促す狙いがあるのではないでしょうか。
もう一つは、新たなOSで“Windows経済圏”を築き上げる狙いがある
と思われます。
アップルやグーグルはOSをすでに無料化していますが、
もちろん無料ではビジネスは成り立ちません。
そこで、アプリストアや検索広告など、複数のキャッシュポイントから成る
“経済圏”を築いて莫大な利益を上げているのです。
マイクロソフトもWindows 8からは、Windowsストアを標準で搭載して、
アップルやグーグルと同じような
ビジネスモデルを展開しようと試みています。
マイクロソフトにとって、この新たな
ビジネスモデルを成功に導くためには、
最低でもユーザーにWindows 8以降のバージョンを利用してもらわなければ
いけません。
ただ、Windows 8への移行もままならない現状を鑑みれば、
無料で次期バージョンを提供することによって、新OSへの移行を促し、
“Windows経済圏”を構築するためのプラットフォームを
一気に築いていこうという狙いがあるのでしょう。
今や企業としての勢いはアップルやグーグルに軍配が上がりますが、
マイクロソフトは“Windows経済圏”を築き上げ、巻き返しを図るために
虎視眈々とくさびを打ち続けてきました。
一つは『Surface』という自社ブランドのタブレットを2012年10月に市場に
投入したことであり、もう一つはかつて携帯電話マーケットで世界首位に
君臨していたノキアを2014年に買収して傘下に収めたことです。
これでタブレットやスマートフォンといった成長分野のデバイスを
自社ブランドで提供することが可能になりました。
これらの“点”と“点”がつながり、Windows 10というプラットフォームで
“面”となれば、快進撃を続けるアップルに引けを取らない“経済圏”を
築き上げることも決して難しいことではないのです。
■ マイクロソフトは果たして成功できるのか?
アップルやグーグルと同じような
ビジネスモデルでWindowsを
再び自社の稼ぎ頭にすることを目論むマイクロソフトですが、
果たして本当にうまくいくのでしょうか?
その鍵は、質の高い多くのアプリを提供できるかどうかにかかっている
といっても過言ではないでしょう。
今や、多くのユーザーが「なぜiPhoneやiPad、Android端末を利用するか?」
といえば、無料で利用できるクオリティの高い無数のアプリにあります。
現状、アップルのApp Storeでは121万本、グーグルのGoogle Playでは143万本
のアプリが登録されています。
一方Windowsストアでは、ライバル2社に比べれば魅力に乏しく、
アプリの充実が喫緊の課題といえるでしょう。
登録アプリを増やすためには、利用者を増やし、サードパーティであるアプリ
開発業者にとって魅力的なプラットフォームを作り上げていく必要があります。
そのために次期Windowsを無料化することは、戦略的に欠かすことのできない
“パズルの1ピース”だったともいえます。
果たして、マイクロソフトはWindowsの無料化によって、新バージョンのOSの
ユーザーを増やし、アプリの開発業者の参入を促すことができるのか?
先行するアップルとグーグルの高い壁を、“
ソフトウェアの巨人”
マイクロソフトが今後どう突き崩していくかという戦略を
今後追っていくことは、大いなる学びにつながることでしょう。
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■ 編集後記:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
先週末は、ここ3年ほどマーケティング関連のセミナーを担当させていただい
ている仙台の創業スクエア様で『実践マーケター養成講座』を開催しました。
今回の講座は“実践マーケター養成”と謳っているだけに、
実践にフォーカスし、レクチャーなしのぶっつけ本番で各グループに
実際の企業のマーケティングプランを考えていただくというもの。
わずか1週間の期間で各グループで策定したマーケティングプランを発表する
というハードなカリキュラムで、企画をされた担当者さえも、
「もしかすると“クラス崩壊”もありえますよ」と不安な様子でした。
私自身も発表会当日までは、「何グループがまともに発表できるだろう?」と
不安な気持ちで仙台に向かいましたが、蓋を開けてみれば杞憂に・・・
各グループ、1週間で作成したとは思えないほどのクオリティで甲乙付け
がたく、最優秀グループの決定にも困るほどの発表会となりました。(^^)
セミナー終了後の懇親会もほぼ全員が参加するなど大いに盛り上がり、
仙台では初めて午前1時までみんなで飲み明かしました。(笑)
ちなみにセミナーの模様はこちらでご確認いただけます。
⇒
http://www.mbajp.org/i/s/46w.html
今回のセミナーでハードに鍛えられた皆様はきっと東北経済を活性化する
リーダー的な役割を果たされることでしょう。(^^)
引き続き、私自身も微力ながら東北経済の復興に貢献できたら光栄ですね。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。 m(_ _)m
今回のメルマガはいかがだったでしょうか?
ご意見やご要望があれば下記のフォームからお気軽にお寄せ下さいね!
(このメルマガへ返信しても私の元には届きませんのでご注意!)
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◇編集長の著書コーナー
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それでは、また次回あなたにお会いできるのを楽しみにしています!(^-^)
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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』(ビジプロ通信)
編集長: 安部 徹也
発行元:
株式会社 MBA Solution - The Best Solution for Your Business! -
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティW22階
URL :
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マイクロソフトは2014年に新社長に就任したサトヤ・ナデラ氏の下、
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陥っていることでしょう。
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2013年度におよそマイナス10%と過去最大の落ち込みを記録すると、
2014年度もマイナス3%と低下傾向に歯止めがかかっていません。
また、パソコン市場の凋落の原因となったスマートフォンやタブレット市場を
見渡せば、アップルのiOSやグーグルのAndroidが96.4%に達するなど市場を
ほぼ占拠しており、マイクロソフトのWindowsはわずか2.5%に留まっている
のが現状です。
加えて、マイクロソフトは2012年に市場に投入した最新のOSであるWindows8
(Windows8.1)にバージョンアップするユーザーが少ないという問題も
抱えています。
たとえば、Net Applicationsが発表するデスクトップパソコンのOSシェアでは
2015年1月時点でWindows7が第1位の55.92%、第2位にはWindows XPの18.93%、
そして第3位以降はWindows 8.1の10.04%、Windows 8の3.79%、Mac OS X 10.10
の3.45%と続きます。
つまり、今でも世界のデスクトップパソコンの半数以上は2009年10月に
リリースされた5年以上前の世代のOSが使用されているというわけです。
このデータはマイクロソフトがWindows 8に失敗し、
次世代OSにスムーズに移行できなかった事実を如実に物語っています。
このようにマイクロソフト全体を見れば、堅調に見えるビジネスも個々を
分析していくと、これまで主力事業であったWindowsで大きな課題を
抱えていることが浮き彫りになるのです。
ここで、もしあなたがマイクロソフトのトップであれば、
この由々しき問題をどのように解決していくでしょうか?
マイクロソフトの実際の戦略を確認する前に、ちょっと考えてみて下さい・・・
■ ビジネスモデルの転換を図るマイクロソフト
不振に陥ったWindows事業を立て直すためにマイクロソフトは
これまでのビジネスモデルから大きな転換を図ります。
マイクロソフトはこれまで数年おきにWindowsのメジャーバージョンアップを
繰り返し、その都度有償でOSを販売してきました。
ところが、次期メジャーバージョンアップのWindows 10からは、
1年の期間限定ではあるもののWindows 7以降のユーザーには無料で
バージョンアップの提供を行うことを発表したのです。
すでにアップルのMac OSやiOS、グーグルのAndroidなどは
無料でバージョンアップを提供しています。
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「OSは多額のお金をかけてバージョンアップするものではない」という
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隠されていると推測できます。
一つは、古いOSを使用するユーザーが存在する限りは、
セキュリティの更新などコスト面の負担も必要になるということです。
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促す狙いがあるのではないでしょうか。
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と思われます。
アップルやグーグルはOSをすでに無料化していますが、
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いけません。
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虎視眈々とくさびを打ち続けてきました。
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投入したことであり、もう一つはかつて携帯電話マーケットで世界首位に
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これでタブレットやスマートフォンといった成長分野のデバイスを
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これらの“点”と“点”がつながり、Windows 10というプラットフォームで
“面”となれば、快進撃を続けるアップルに引けを取らない“経済圏”を
築き上げることも決して難しいことではないのです。
■ マイクロソフトは果たして成功できるのか?
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再び自社の稼ぎ頭にすることを目論むマイクロソフトですが、
果たして本当にうまくいくのでしょうか?
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といっても過言ではないでしょう。
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編集長: 安部 徹也
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