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~得する税務・
会計情報~ 第418号
【
税理士法人-優和-】
https://www.yu-wa.jp
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税制調査会が示した税制改正案:103万円の壁に注目
あけましておめでとうございます。
さて、2024年暮れ、自民党の税制調査会が発表した来年度の税制改正案は
多くの注目を集めています。今年の議論では「103万円の壁」を巡る見直し
が大きな焦点となり、自民党と国民民主党との協議の結果、現行の103万円
から123万円への引き上げが示されました。しかし、この案は新年度予算案
との関係で最終的な結論が固まらず、今後の動向に注目が集まっています。
1、124万円の壁とは?
これまでの103万円の壁は、
所得税の
基礎控除38万円と
給与所得控除55万円
を合計した額で、これを超えると
所得税が課される仕組みです。今回の改正
案では、この基準を123万円に引き上げることで、働く意欲を阻害する要因を
減らす狙いがあります。この背景には、
短時間労働者の
就業時間が税制によ
って制限される現状を改善し、少子高齢化による労働力不足を補おうという
考えがあります。
2、自民党と国民民主党の協議
協議の過程では、
所得税の控除額の増加に伴う財源確保や、
社会保険料の適
用基準との整合性が議論のポイントとなりました。特に国民民主党は、単に所
得税の基準を引き上げるだけでなく、
社会保険料の基準(106万円や130万円の
壁)も同時に見直すことを主張しています。一方、自民党は財政負担を抑える
観点から、慎重な対応を求めています。このため、税制改正案と新年度予算案
の整合性を図る必要があり、最終的にどの水準に落ち着くかは未定です。
3、改正のメリットと課題
もし123万円の壁が実現すれば、これまで収入制限を意識して働いていた層が
より柔軟に働くことができるようになります。例えば、パートタイマーやアル
バイトをしている人々が、働く時間を増やしても手取り収入が減る「逆転現象」
を避けられるようになります。一方で、基準の引き上げによる税収減や、社会
保険料負担の公平性に関する課題も残されています。
4、新年度予算案との関係
税制改正案は新年度予算案とも密接に関連しています。
所得税控除の増加が税
収に与える影響や、補填のための財源確保策が議論されています。現在の案がど
のように修正されるかは、予算案全体のバランスや、政党間の合意に依存してい
ます。最終決定は年明けの国会で行われる見込みです。
5、今後の展望
今回の改正案は、働き方や家計に大きな影響を与える重要な転換点となり得ま
す。当
法人では、税制改正の最新情報をもとに、皆様の家計や経営に役立つ情報
を提供してまいります。ご不明点や具体的なご相談があれば、どうぞお気軽にお
問い合わせください。
6、
税理士法人としてできること
税理士法人としては、クライアントに対して、以下の点を説明し、適切なアド
バイスを行うことが重要です。
・103万円の壁撤廃がもたらすメリットとデメリット
・個々の状況に応じた税金対策
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購読解除は下記URLから
http://www.yu-wa.jp/mail.htm
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発行者
税理士法人優和 東京本部/渡辺
公認会計士事務所 渡辺 俊之
優和HP:
https://www.yu-wa.jp
東京本部URL:
https://www.watanabe-cpa.com/
TEL:03-3455-6666/FAX:03-3455-7777
〒108-0014 東京都港区芝4-4-5 三田KMビル2F
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税制調査会が示した税制改正案:103万円の壁に注目
あけましておめでとうございます。
さて、2024年暮れ、自民党の税制調査会が発表した来年度の税制改正案は
多くの注目を集めています。今年の議論では「103万円の壁」を巡る見直し
が大きな焦点となり、自民党と国民民主党との協議の結果、現行の103万円
から123万円への引き上げが示されました。しかし、この案は新年度予算案
との関係で最終的な結論が固まらず、今後の動向に注目が集まっています。
1、124万円の壁とは?
これまでの103万円の壁は、所得税の基礎控除38万円と給与所得控除55万円
を合計した額で、これを超えると所得税が課される仕組みです。今回の改正
案では、この基準を123万円に引き上げることで、働く意欲を阻害する要因を
減らす狙いがあります。この背景には、短時間労働者の就業時間が税制によ
って制限される現状を改善し、少子高齢化による労働力不足を補おうという
考えがあります。
2、自民党と国民民主党の協議
協議の過程では、所得税の控除額の増加に伴う財源確保や、社会保険料の適
用基準との整合性が議論のポイントとなりました。特に国民民主党は、単に所
得税の基準を引き上げるだけでなく、社会保険料の基準(106万円や130万円の
壁)も同時に見直すことを主張しています。一方、自民党は財政負担を抑える
観点から、慎重な対応を求めています。このため、税制改正案と新年度予算案
の整合性を図る必要があり、最終的にどの水準に落ち着くかは未定です。
3、改正のメリットと課題
もし123万円の壁が実現すれば、これまで収入制限を意識して働いていた層が
より柔軟に働くことができるようになります。例えば、パートタイマーやアル
バイトをしている人々が、働く時間を増やしても手取り収入が減る「逆転現象」
を避けられるようになります。一方で、基準の引き上げによる税収減や、社会
保険料負担の公平性に関する課題も残されています。
4、新年度予算案との関係
税制改正案は新年度予算案とも密接に関連しています。所得税控除の増加が税
収に与える影響や、補填のための財源確保策が議論されています。現在の案がど
のように修正されるかは、予算案全体のバランスや、政党間の合意に依存してい
ます。最終決定は年明けの国会で行われる見込みです。
5、今後の展望
今回の改正案は、働き方や家計に大きな影響を与える重要な転換点となり得ま
す。当法人では、税制改正の最新情報をもとに、皆様の家計や経営に役立つ情報
を提供してまいります。ご不明点や具体的なご相談があれば、どうぞお気軽にお
問い合わせください。
6、税理士法人としてできること
税理士法人としては、クライアントに対して、以下の点を説明し、適切なアド
バイスを行うことが重要です。
・103万円の壁撤廃がもたらすメリットとデメリット
・個々の状況に応じた税金対策
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