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コラムの泉

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人事のうんちく

3,「仕事」に対する給与
 「人」に対する給与に変わって採用されてきたのが、「仕事」に対する給与です。成果主義、職務給、役割給等と言われています。人に対する給与の視点は、「誰がどうなったか」でした。しかし、仕事に対する給与の視点は、「どの仕事がどうなった」です。そこには、誰がその仕事をやったかは関係ありません。その仕事がどれだけ上手くできたか、その仕事の成果をどれけ上げられたかがポイントです。ですから、勤続年数30年のベテランと、5年の人が同じ仕事をして同じ成果を出せば、給与あるいは昇給も同じとなります。そこには、勤続年数という人に関わる情報は加味されません。この考え方が支持されてきた理由は、次のような例を見ればわかるのではないでしょうか。仮に自分が客として小売店へ行き、品定めをするのに店員にアドバイスを求めたとしましょう。勤続年数の短い店員にアドバイスを求め、それが間違っていたり、重要な商品情報が抜けて結果として自分の求める商品と違うものを購入したら経験が少ないからと許すことができるでしょうか。ほとんどの場合、それはNOでしょう。小売店の店頭に立っている店員は客から見れば皆がその道のプロの様に見えます。その人のアドバイスは、プロの言葉として客は受取ります。そこには、店員個人の持っている能力は関係ありません。同じような例は、非常にたくさんあります。その人の所属している会社や組織の看板を背負って仕事をしているときはほとんどこれと同じようなことが起こっています。それに着眼したのが、仕事に対する給与と言えます。勤続年数が長くても短くても同じ仕事をしていれば出さなければならない結果は同じはず。だったら、勤続年数が長いという理由で給与や昇給が大きいのはおかしいという理屈です。それよりも、本人がした仕事の大きさや成果を基準に給与を決めようではないかとなるわけです。ということは、成果が出なければ出なかった分に合せて給与を引下げないと理屈に合いませんし、成果が出た場合にはそれに見合う給与にする必要があります。一面合理的でドライな考え方です。このことが、会社にとっても個人にとっても大地震になるというのは、この方式は人に給与を与えませんから、会社にとっては組織の作り方を変えてしまうことになりますし、個人にとっては安穏と会社員を続けてそこそこ仕事をすることが困難になります。なぜなら、社員の得意としない分野へ異動させることは、社員にとっては給与に直接影響が出ることですから、異動を拒む要因になるでしょうし、そのおかげで組織を改造することが難しくなります。個人にとっては、そこそこの成果では給与が下ることも考えられますから、自分の不得意な仕事はできるだけ避けて、成果が上げられると思う仕事に集中した方が得になります。仕事に対する給与はそんな一面も持っています。

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