こんにちは。弁理士 深澤 潔です。
今週は、旧盆のお休みのところが多いかと思います。
皆様は、いかがですか。
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★このコラムの目的♪
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商品・サービスに新しい名前をつけるときに気をつけなければいけないことの一
つに他人の
商標登録があります。
他人の商品・サービスと同じ又は類似する商品・サービスに、他人の登録
商標と
同じ又は類似する
商標を使用することは、他人の
商標権の侵害になります。
せっかく思い入れをもって名付けても権利侵害するので使えない、というのでは、
今までの努力も水の泡になってしまいます。
一方、苦労して考えたネーミングを
商標登録して保護しようとしたときには、
「類似」の前に、
商標に「識別力」があるかどうかがまず問われます。
このメルマガでは、
商標の審判事例を通して、どんな
商標が「識別力あり」とな
るのか、また、どういった
商標が類似といわれたのか、又は類似といわれなかった
のか、といったことから、ネーミングのツボを明らかにしていきます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、登録第5033804号「レジデンシャル-ONE」です。
指定商品又は
役務は、第36類「有価証券,等」です。
ところが、この
商標は、横線で上下から挟まれた「カーオーナーズ保険」の文字
と下線付きの「ONE」の文字とが二段書きされた登録第4392181号
商標
(
引用商標1)と、
下線付きの「ONE」の文字からなる登録第4392182号
商標(
引用商標2)と、
「ONEスーパー安心サポート」の文字からなる登録第4522250号
商標(引用商
標3)と、
横線で上下から挟まれた「ニーズ細分型自動車保険」の文字と下線付きの「ON
E」の文字とが二段書きされた登録第4692267号
商標(
引用商標4)と、
それぞれ類似する、として、登録が認められないと判断されてしまいました。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判
(不服2006-012374)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったかを紹介します。
この
商標の構成は、
「外観については、各文字は中間にハイフンを介して結合して同書同大にまとまり
よく一体に構成されているものである。」
また、
「その構成中「ONE」の欧文字部分が数字「1(ワン)」に通じる親しまれた英
語であることから、全体の構成文字よりは「レジデンシャルワン」の称呼が無理な
く生じるところ、同称呼は格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼
し得るものである。」
「たとえ前半部の「レジデンシャル」の文字が「住宅の」等の意味を有する語であ
るとしても、かかる構成においては、それが特定の
役務の質等を具体的に表示する
語として直ちに理解し得るものとはいい難く、「ONE」の文字部分を分離するこ
となく、全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し、把握されると見る
のが自然である。」
「してみれば、
本願商標は、その構成文字全体に相応して「レジデンシャルワン」
の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。」
よって、各
引用商標とは称呼上非類似として登録が認められることになりました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回の
商標は、
商標の類否が問題となりました。
当初、この
商標の前半部の「レジデンシャル」の文字が「住宅の」等の意味を有
する語であり、指定
役務中の建物に関する
役務に使用した場合、
本願商標中「ON
E」の文字部分が独立して識別標識として機能し、該文字部分より「ワン」又は
「オオエヌイイ」の称呼をも生ずるとされました。
そのため、「ONE」を有する
商標が
引用商標とされました。
しかし、ハイフンがあるものの外観上のまとまりのよさと、全体の呼び方が冗長
ではない、とのことから、「レジデンシャル」部分と「ONE」部分とで分ける
必然性なし、となりました。
商標の構成の一部に、
役務に関連する文字が含まれている場合、その部分を除い
た残りの部分で類否判断されやすくなります。
しかし、今回の事例のように、
商標全体で外観上統一した大きさ、字体、とし、
しかも呼び方が長すぎないようにして、全体での一体感を持たせることが、部分的
に類似していると言われないためのツボになります。
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お役に立ちましたでしたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに!
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
ご質問・ご感想お待ちしております!
mark@trademark-kaiketsu.comまで(@を@に替えてください。)
編集・発行 弁理士 深澤 潔(
http://trademark-kaiketsu.com/brand)
(各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連を扱っております)
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今週は、旧盆のお休みのところが多いかと思います。
皆様は、いかがですか。
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★このコラムの目的♪
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商品・サービスに新しい名前をつけるときに気をつけなければいけないことの一
つに他人の商標登録があります。
他人の商品・サービスと同じ又は類似する商品・サービスに、他人の登録商標と
同じ又は類似する商標を使用することは、他人の商標権の侵害になります。
せっかく思い入れをもって名付けても権利侵害するので使えない、というのでは、
今までの努力も水の泡になってしまいます。
一方、苦労して考えたネーミングを商標登録して保護しようとしたときには、
「類似」の前に、商標に「識別力」があるかどうかがまず問われます。
このメルマガでは、商標の審判事例を通して、どんな商標が「識別力あり」とな
るのか、また、どういった商標が類似といわれたのか、又は類似といわれなかった
のか、といったことから、ネーミングのツボを明らかにしていきます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、登録第5033804号「レジデンシャル-ONE」です。
指定商品又は役務は、第36類「有価証券,等」です。
ところが、この商標は、横線で上下から挟まれた「カーオーナーズ保険」の文字
と下線付きの「ONE」の文字とが二段書きされた登録第4392181号商標
(引用商標1)と、
下線付きの「ONE」の文字からなる登録第4392182号商標(引用商標2)と、
「ONEスーパー安心サポート」の文字からなる登録第4522250号商標(引用商
標3)と、
横線で上下から挟まれた「ニーズ細分型自動車保険」の文字と下線付きの「ON
E」の文字とが二段書きされた登録第4692267号商標(引用商標4)と、
それぞれ類似する、として、登録が認められないと判断されてしまいました。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服の審判
(不服2006-012374)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったかを紹介します。
この商標の構成は、
「外観については、各文字は中間にハイフンを介して結合して同書同大にまとまり
よく一体に構成されているものである。」
また、
「その構成中「ONE」の欧文字部分が数字「1(ワン)」に通じる親しまれた英
語であることから、全体の構成文字よりは「レジデンシャルワン」の称呼が無理な
く生じるところ、同称呼は格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼
し得るものである。」
「たとえ前半部の「レジデンシャル」の文字が「住宅の」等の意味を有する語であ
るとしても、かかる構成においては、それが特定の役務の質等を具体的に表示する
語として直ちに理解し得るものとはいい難く、「ONE」の文字部分を分離するこ
となく、全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し、把握されると見る
のが自然である。」
「してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「レジデンシャルワン」
の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。」
よって、各引用商標とは称呼上非類似として登録が認められることになりました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回の商標は、商標の類否が問題となりました。
当初、この商標の前半部の「レジデンシャル」の文字が「住宅の」等の意味を有
する語であり、指定役務中の建物に関する役務に使用した場合、本願商標中「ON
E」の文字部分が独立して識別標識として機能し、該文字部分より「ワン」又は
「オオエヌイイ」の称呼をも生ずるとされました。
そのため、「ONE」を有する商標が引用商標とされました。
しかし、ハイフンがあるものの外観上のまとまりのよさと、全体の呼び方が冗長
ではない、とのことから、「レジデンシャル」部分と「ONE」部分とで分ける
必然性なし、となりました。
商標の構成の一部に、役務に関連する文字が含まれている場合、その部分を除い
た残りの部分で類否判断されやすくなります。
しかし、今回の事例のように、商標全体で外観上統一した大きさ、字体、とし、
しかも呼び方が長すぎないようにして、全体での一体感を持たせることが、部分的
に類似していると言われないためのツボになります。
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お役に立ちましたでしたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに!
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ
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編集・発行 弁理士 深澤 潔(
http://trademark-kaiketsu.com/brand)
(各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連を扱っております)
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