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判例を探しています(屋根貸しについて)

著者 ヴァルトラウテ さん

最終更新日:2012年10月31日 16:00

いつも初歩的な質問ですみません。
皆様のお知恵を拝借したく、投稿させていただきました。

再生エネルギー特別措置法の固定価格買取制度が施行されたことに伴い、屋根に太陽光発電設備を設置して売電事業を行おうとする企業、太陽光発電設備を設置してもらえる建物の屋根を貸してくれるオーナーを募集する企業、はたまた屋根貸しマッチング事業を行う地方自治体も出てきました。

そんな中、既に賃貸している建物の屋根を、また別の人に貸すということは出来るのか、意見が分かれています。

・屋根も含めて建物として貸しているのだからダメと言う意見
賃貸借契約では、屋根を利用する権利まで有していないから屋根上は別の人に貸しても大丈夫という意見


そこで、これに類似する判例を探しているのですが、私の力不足で欲しい判例がヒットしません。

こういった判例をご存知の方、教えていただけませんでしょうか?
または、こんなキーワードで探してみては?といったアドバイスも嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

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Re: 判例を探しています(屋根貸しについて)

著者外資社員さん

2012年11月01日 07:05

こんにちは

>> 既に賃貸している建物の屋根を、また別の人に貸すということは出来るのか、意見が分かれています。

書き込みから、家主の立場と推察して回答します。

判例以前に賃貸契約の範囲で解釈できる問題と思います。
該当部分が、1)占有部分、2)共有部分、3)賃貸とは無関係かで判断が変わります。
関連法規は「区分所有法」で、賃貸物件にも 同様に解釈できると思います。

1)ならばすでに賃貸済みですからダメです。
2)は共有部分の使用制限ですから、判断は微妙です。
賃借人の使用に影響がなければ、可能にも思えます。
3)ならば、当然に可能です。

1)の場合の範囲という意味ならば、一般には賃貸住宅で定めが無い場合には、建物の内側のみが対象です。
つまり、扉でも内側は賃借人の自由に出来ますが、外側は家主側です。ですから、不明確な範囲という意味ならば、特段の定めがなければ屋根や外壁は、賃貸の対称には入りません。
ですから、貸すことは可能です。但し、賃借人に対する不利益が無い事も必要で、それがあれば、何等かの考慮が必要になる場合があります。 特段の問題がなければ、賃貸契約とは無関係な範囲ですから、問題なく貸せます。 賃借人は文句を言えません。

Re: 判例を探しています(屋根貸しについて)

著者ヴァルトラウテさん

2012年11月01日 10:08

外資社員様

おはようございます。
早々にご回答をありがとうございます。

ご高察のとおり、弊社は賃貸人です。

今回、建物を倉庫・事務所として使用することを目的として、1社に丸々1棟、土地込みで貸しています。

ですので、区分所有法の解釈とは違うのではないかと思いました。
イメージとしては、一戸建てを一家族に貸した、という感じでしょうか。
私の説明不足ですみませんでした。

しかし、

>>一般には賃貸借住宅で定めが無い場合には、建物の内側のみが対象です。

賃貸借の目的は違えど(今回は「住宅」ではなく「倉庫・事務所」ですが)
同じ解釈を取れますよね。

>>不明確な範囲という意味ならば、特段の定めがなければ屋根や外壁は、賃貸の対称には入りません。

屋根についての定めはありません。
しかしながら、賃借人としては、
「建物全部を借りているのだから、屋根も自分が借りている。」と言うのではないかと。

>>但し、賃借人に対する不利益が無い事も必要で、それがあれば、何等かの考慮が必要になる場合があります。 

この要因を洗い出して見ます。


実は専門家に確認しても意見が分かれているので、困ってしまって、判例を探している次第です。

でもとても勉強になりました。
これからもご教授下さい。

お忙しいところ、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

Re: 判例を探しています(屋根貸しについて)

著者外資社員さん

2012年11月01日 10:21

> 今回、建物を倉庫・事務所として使用することを目的として、1社に丸々1棟、土地込みで貸しています。
>
なるほど、そのような契約だったのですね。
今更ですが、本来は賃貸契約の中で、1)占有部分、2)共有部分(借り手が1人でも区分可能)、3)賃貸対象外を明確にするべきだったと思います。
区分により、不具合の発生時の責任、負担、立ち入りが可能かなどが明確になりますし、今回のような事例でも屋根を使えるのは誰かは可能になります。

というのも、配電盤、上下水の取り込み口など、建物のメンテに必要な部分は賃貸の対象にする必要もありません。特約が無ければ修理等は家主の負担のはずですし、メンテの為にこれらの場に立ち入る事も問題ありません。

一般的な賃貸の習慣から考えれば、1)2)3)の区分は契約の中で明確にした方が良いでしょう。
相手の承諾が得られれば修正、または次回の契約更新時でも、区分を明確にしたら如何でしょうか?
屋根や外壁など、屋外の使用については、改めて家主側が権利を持つことを明記しても良いと思い亜mす。

それが明確になれば、屋根を使う事は問題にならないはずです。

Re: 判例を探しています(屋根貸しについて)

著者ヴァルトラウテさん

2012年11月01日 11:03

外資社員様

またまた速攻のご回答、本当にありがとうございます。

>今更ですが、本来は賃貸契約の中で、1)占有部分、2)共有部分(借り手が1人でも区分可能)、3)賃貸対象外を明確にするべきだったと思います。

そうですね。
まさか屋根貸しすることなるとは思ってもいませんでした。
しかし、契約書作成とは、将来、起きるかもしれないすべてのことを考えなくてはいけないと痛感しました。

今後の教訓にさせていただきます。
これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

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