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財務分析その3 ほか

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■■■■ ■■■■ ■■■■ 中小企業経営塾 第27号 2001年09月28日
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■ ■ ■ ■ 発行:株式会社イーシーセンター
■■■■ ■■■■ ■■■■ http://www.ecg.co.jp/
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原稿執筆の励みになりますので、
ご意見・ご感想を、是非お聞かせ下さい > > > info@ecg.co.jp
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■ 目次
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▼財務分析その3 税理士 榎本 恵一

▼積極的傾聴 中小企業診断士 駒井 伸俊

▼おもしろ経営者 その3 落語家 三遊亭金時

▼インベスター・リレーションズ 基本編 その1 MBA 藤井 路子

▼編集後記 副編集長 小林 義和
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■ 財務分析その3 税理士 榎本恵一
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今号より、IR(インベスター・リレーションズ)に関するコーナーがスタート
します。基本編から始まり、徐々にスッテップアップしていきますのでお楽し
みにして下さい。

さて、財務分析その3は、キャッシュ・フロー分析をテーマとします。そもそ
もキャッシュ・フロー分析の必要性は何でしょうか。今まで皆様になじみがあ
った損益計算における財務分析とキャッシュ・フロー分析とは、異なる分析結
果が得られます。一言でいえば着目している事柄が違うのです。下記に簡単な
説明を、損益計算と資金計算(キャッシュ・フロー)で比較しました。

損益計算 = 収益費用収益費用の発生や実現の時点に着目

資金計算 = 収入 - 支出 ⇒ 現金の入りと出に着目

よくある話ですが、損益計算上では、利益が生じているが、資金は、火の車状
態にある企業があります。一般的にこれを「勘定合って銭足らず」などの表現
をすることが多いです。

では、ここで、皆様にご質問があります。自社の営業担当者の責任とは、一体
何でしょうか?昔から、営業は、商品を売るだけではなく、資金の回収までが、
営業の責任であると言われています。特に、現下のデフレ経済下では、営業活
動の幅が小さくなりがちですので、その回収が旨くいかないと、膨大な、売掛
金などが試算表決算書上にありながら「黒字倒産」に追い込まれる場合があ
ります。企業は、人間の体と一緒であり、血液である、資金が止まってしまっ
たら、大変なことになります。そのことからも、昨今は、キャッシュ・フロー
に注目が集まってきました。

キャッシュ・フロー(キャッシュ・フロー計算書)については、バックナンバ
ー(*1)をご覧頂きたいと思いますが、ここでは、特に重要である、営業活動か
らのキャッシュ・フロー(CFO)分析からの例を2~3ご紹介します。財務
分析先進国アメリカにおいては、もう既に、目標値や期待数値の設定がありま
すが、わが国においては、残念ながらまだ浸透していない状況です。

CFO
・CFO対負債比率 : ────
負債

これは、通常の財務分析である負債比率を補うものです。一般的には、アメリ
カにおいて20%以上が望ましいとされています。

CFO
・CFO対設備投資比率:──────
設備投資支出

これは、通常の財務分析である固定比率固定長期適合率を補うものです。

CFO
・CFO対長期負債比率:──────
長期負債

寺坪教授(*2)の会社会計論によると、現代の財務諸表の数値は、一般に「記
録された事実と会計慣習と個人的判断の総合的表現である。」といわれとりわ
け、採用された会計処理の原則や手続き、各種見積もりによる主観的な影響が
無視出来ないと指摘し、もし、継続性の変更(減価償却費の計上方法など)が
ある場合には、もたらされる会計数値の信頼性・比較可能性が問題となる。こ
れに対して、キャッシュ・フローの数値は、一般に、主観的要素の介入余地が
小さく、継続性の変更も問題にならないと指摘しています。

今後は、わが国においても、益々、財務分析の範疇において、キャッシュ・フ
ロー分析が、通常の財務分析を補うという観点からも有用であると考えらてく
るでしょう。

参考図書:会社会計論、創成社、寺坪 修著


(*1)
18号:キャッシュ・フロー計算書の資金範囲
http://www.ecg.co.jp/mail/back_vol18.htm?mm27
19号:キャッシュ・フロー計算書の区分
http://www.ecg.co.jp/mail/back_vol19.htm?mm27
20号:キャッシュ・フロー情報の使い方
http://www.ecg.co.jp/mail/back_vol20.htm?mm27

(*2)寺坪先生のご紹介ページ
http://www.ecg.co.jp/supporter/teratsubo/index.htm?mm27


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■ 積極的傾聴 中小企業診断士 駒井伸俊
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前号では、「その人が必要とする答えは、すべてその人自身の中にある。」と
いうコーチングの基本的な考え方についてお話しました。今号から、コーチン
グのスキルの各論に入ります。

まずは、傾聴です。人の話をきくというのは、案外簡単そうで、難しいもので
す。「そんなことはない、人前で話すのは難しいが、聞いているだけなら簡単
だ。」という声もきこえてきそうですが、果たしてそうでしょうか?

話のききかたには、3つの段階があります。耳で「聞く」、頭(口)で「訊く」、
心で「聴く」です(きくのそれぞれの漢字に、耳、口、心が含まれています)。

具体例を挙げて、考えてみましょう。まず、耳で「聞く」というのは、こんな
感じです。例えば、朝食のとき、奥様が「昨日は、ご近所で・・・なことがあっ
て、・・・」と話し始めると、ご主人は新聞を読みながら、「うん、うん、そ
れで・・・。」と答える。よくある光景かもしれませんが、この状況では、確
かにご主人は奥様の話をきいているでしょうが、ご主人には単に奥様の言葉が
音として伝わっているだけで、奥様の本当に伝えたい内容や気持ちまではきっ
と届いていないでしょう。

次に、頭(口)で「訊く」というのはどうでしょう。部下が営業報告に来たと
しましょう。部下が「部長、例の××の件ですが・・・」ときりだすと、「で、
売れたのか?」と上司が答える。こんな感じが頭(口)で「訊く」という状況
です。確かにこの上司は部下の話はきいていそうですが、相手の本当に伝えた
いことをきくというよりは、「自分のために、自分のききたいことを訊く」と
いった感じです。つまり、自分の欲しい・知りたい情報をきているだけで、部
下の本当に伝えたい内容や気持ちはそっちのけの状態です。

最後に、心で「聴く」というのは、相手から伝わる音声だけでなく、表情や態
度すべてを全身で受けとめてきくことを指します。そのため文章にするのが難
しいですが、「相手のため話をきく。」「相手の話したいことをきく」といっ
たイメージです。前述の部下と上司の例でいけば、××の件の何を言いたいの
か(顕在化されているものと潜在的なもの)を耳、頭(口)そして心まで総動
員してきく状態です。

「その人が必要とする答えは、すべてその人自身の中にある。」というコーチ
ングの基本的な考え方からすると、当然、「心で聴く」スキルが必要になりま
す。これを積極的傾聴といいます。みなさんも、人に話をきいてもらうことで、
気がついたら抱えていた問題の解決策が見つかったり、悩みがふっきれたこと
はありませんか?きくという何気ない行為ですが、積極的傾聴は大きな力を持っ
ています。「相手のためにきいているか?」と自ら問いかけ、日々のコミュニ
ケーションをもう一度振り返ってみてはいかがでしょうか。



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■ おもしろ経営者 その3 落語家 三遊亭金時
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私が会を催すと、いつも大量に切符を買って下さるOさん。商社を経営されて
います。慶応大学のダンス部の出身で、細身で背は高く、ダンディでゴルフは
シングル、アメリカの往年の映画俳優ジェームス・コバーンにそっくりの色男。
趣味は小唄。とにかく粋な方で、「銀座へ飲みに行こう」食事する処はビルの
谷間、人一人やっと通れる路地の一見さんお断りのこぎれいなお店。知る人ぞ
知る名店なのです。うまいのなんの!!「祇園へ行って都踊りを見せてやる」
芸妓さんの踊りを堪能して、生まれて初めてお茶屋へ上がってしまいました。
なかなか経験することの出来ないことを色々させてもらってます。

たまに会社へ遊びに行くと、悠然と煙草を喫っているかゴルフへ行ってていな
いか(失礼!!)この間、体の調子を崩されて一ヶ月間入院してしまいました。
「会社の方は」と聞くと「大丈夫!みんな社員がしっかりしてるから。社長が
少しいないぐらいで、オタオタするような会社じゃダメなんだよ。」ほとほと
感心してしまいました。扇の要はおさえてるんでしょうな。まかせる所はまか
せられる人、対照的に何でも自分がやらないと気が済まない人、どちらが正し
いか私にはわかりませんが、ただその会社へ行くとものすごく明るくて、活気
があるのは確かです。

それともうひとついつも感心するのは、電話に出る女性がとても愛想よくハキ
ハキしてる事。Oさんにそれをいうと「そこはみんなに厳しくしてるんだ。電
話はある意味、会社の顔だから・・・・」納得。



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■ 「インベスター・リレーションズ 基本編 その1」   MBA 藤井 路子
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また、横文字だと思われている皆さんごめんなさい。今回から、「インベスタ
ー・リレーションズ(IR=Investor Relations)」についてお話させていただ
きたいと思います。どうぞ、お付き合いください。

IR(アイ・アール)」は、一般的に「投資家向け広報」と訳されています。
私たちの身近なところでは、株式を公開している企業のホームページの中に、
よく見られるようになった言葉ですが、それが一体何を指すのか、何故必要な
のかは、あまり知られてないようです。

さて、IRとは何かを考える前に、何故、日本では、個人投資家が増えないのか
を考えてみましょう。皆さんが、「株を買いませんか?」と、言われた時、最
初に何を思うでしょう?日経平均の動向が注目される中、様々に判断なさる方
がいらっしゃると思いますが、恐らく、大抵の人は「どうせ、儲かるはずが無
い」「株といわれても、どの株がいいのかわからない」という思いに駆られる
はずです。すなわち、「リスク」を怖いと感じているからではないでしょうか。
リスクが怖いということは、言いかえると「信用できない」ということであり、
信用できないということを突き詰めて行くと、相手を信用するだけの「情報が
得られない」ということに行きつきます。

このように、個人の皆さんが投資に対してマイナスのイメージを持っているこ
とは、株を発行する企業にとって新たな資金調達の機会を逃すリスクを抱える
ことになります。また、信用するだけの情報が得られないとなると、既に投資
してくれていた人たちも外部の些細な情報に惑わされ、保有している株を売っ
てしまうリスクを企業は抱えることになるのです。

企業はこのリスクを解消するために、自分の企業が信用できるということを証
明しなければなりません。それも、単に情報を提供するのではなく、信頼を勝
ち得るために投資家の皆さんが欲している情報を提供する必要があるのです。
そのためには、投資家の皆さんもしくは、投資家になりたいと考えている皆さ
んと、直接的、間接的にコミュニケーションをとって、どんな情報を欲してい
るのか探る必要があります。投資家(Investor)の皆さんと関係(Relations)
を持つ。つまり、IR(Investor Relations)が必要となるのです。



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■ 編集後記 副編集長 小林義和
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本当に何が起こるかわからない時代になってしまったようです。私もライフプ
ランについてお話させていただきますが、あくまでも平和な国であることが条
件なものですから、長生きのリスクより今そこにある危機のほうが心配で、も
らえるものはもらっておこうと考える方が多くなったようです。



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