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時効の明暗

━━☆━━━━━━━━━━━━━━━Contents━━━━━━━━━━━━━━━━
 
   昨年の判決をみてみます。
    
   ◆除斥期間
 
   ◆明(1)「B型肝炎患者が集団予防接種が原因として国を訴えた訴訟」(最高裁)
     (2)「都立の産院での取り違え」(東京高裁)

   ◆暗(1)「殺人罪の時効後に自首したケース」(東京地裁)
     (2)「ドミニカ移民訴訟」(東京地裁)

時効制度が認められる根拠とは

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    除斥期間
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 不法行為から20年で原告の請求権が消える。
法律関係を速やかに確定させるため、一定期間の経過によって権利を消滅させる制度。民法
規定はなく、解釈によって認められている。
消滅時効と効果が似ているが、上記制度趣旨から、中断は認められず(ただし異論が強い)、
援用されずとも裁判所の職権によって権利消滅を判断できるという差異が認められている。ま
た除斥期間は権利発生時から進行し(消滅時効は権利行使が可能となった時点)、遡及効果も
認められない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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   明
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(1)「B型肝炎患者が集団予防接種が原因として国を訴えた訴訟」
20年の起算点を後ろ倒しにし、「摂取時ではなく、発症時」として、国の責任を認めた。

(2)「都立の産院での取り違え」
新生児である原告を両親に引き渡す行為を「債務」とし、その契約を果たさなかった「債務
履行」を根拠に賠償請求を認めた。債務履行ならば除斥にかからない。
 時効はあるが、『権利行使が可能になってから10年』。取り違えを知った97年ごろを時
効の起算点とした。

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(1)「殺人罪の時効後に自首したケース」
78年に殺された女性の遺族が、殺人罪の時効後に自首した男に賠償を求めた。
原告側は男が自首するまで、殺されたことを知らなかったが、東京地裁は20年の時効を理由
に、殺害についての賠償を認めなかった。

(2)「ドミニカ移民訴訟」
1956-59年にドミニカ共和国へ移住した日本人とその遺族約170人が「日本政府は広
大な農地を無償譲渡する約束を守らず、劣悪な環境下で過酷な生活を強いられた」として、国
に総額約31億円の損害賠償を求めた訴訟。
国の賠償責任を認めた上で、賠償請求権は提訴時の00年には20年以上経過し、消滅したと
して請求を棄却した。

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時効制度が認められる根拠とは
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多年築きあげられた一定の事実状態が、たとえ真実の権利関係と異なっても、それをそのま
ま権利関係として認め、維持することの方が、社会秩序全体の維持安定のために望ましい、つ
まりそれが社会秩序の維持・安定ということでしょうか。
また、あまりにも長期間が経過すると、立証が困難になる、という理由付けもあります。

が、一方で疑問が残るのも事実です。
ウィキペディアにもあるように、20年が除斥期間かどうかは民法に規定がなく、89年の最
高裁判決で統一的な解釈が示された、ようです。
この統一的な解釈というものがすなわち社会秩序の維持・安定に適合する、ということなの
でしょうか。信義則(具体的状況下にて相手方から一般的に期待される信頼を裏切ることがな
いように、誠意をもって行動すべきであるという原則をいう。)に反するような場合も出てく
るような気がします。

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名無し

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