1.
行政書士について。(第6回)
もう、ずっと暑いですね。男性の方は、スーツで歩いていたら暑くはないですか?
私は、最近スーツの上着自体持ってでていないです。
他の先生方では、クールビズでネクタイもしていない先生もおられます。
僕もネクタイもはずしたいですが、なかなか。(笑)
2.
相続について(第6回)
前回の内容はおわかりいただけましたでしょうか?
今回は個別財産の譲渡からです。
相続人の1人が
遺産分割前に特定の不動産などの個別財産の持分を譲渡することは可能です。
「共同
相続人の1人が遺産中の特定不動産の持分を第三者に渡した場合には、全体からみた自己の
相続分を譲渡した時と異なり、
他の
相続人は譲受人から取り戻すことはできない」と最高裁で判例が出ています。
この部分は、間違えやすいところなので充分注意してください。
関連して、「この場合の第3者は、その財産について他の
相続人と共有になり、この財産を換価または分配する場合には、
遺産分割手続きによらず共有物分割の手続きをとるべき」との判例が最高裁ででています。
続いて
債務不
履行に関する解除の可否です。これは、多いかもわかりません。
以前お話した代償分割において、長男が土地と建物すべてを、取得する変わりに、兄弟に
債務を数年間負担するという
遺産分割協議がまとまったとします。
この場合、長男が
債務の
履行を果たさない場合に、
民法415条の
債務不
履行を理由に
遺産分割協議を解除することができるのかが問題です。
これは、老親を見ると財産のほとんどを
相続したが、実際は、面倒をみないという場合にもあてはまります。
この問題については、「一方の
債務履行がなされなくても、
遺産分割協議の解除は認められない」と最高裁判決が平成元年、つい最近にでています。
この場合には、裁判で
遺産分割の解除が認められないというのであれば、代償分割の場合には、不
履行になる場合も想定して
遺産分割協議をおこなう必要があります。
具体的にいいますと、
担保をつけるということです。
なお、全員が合意したら
遺産分割協議のやりなおしもできますが、
贈与税の問題もでてきますので、
贈与税の事も頭の隅にでもいれておいてください。
このような、
遺産分割問題は、以前も書きましたが
相続人間の感情対立が激しくなることから、解決までにかなりの時間を有します。
この場合に、事実上遺産を管理しているものが勝手に遺産を処分したり、隠匿することによって
遺産分割の話し合いが意味のないものになることがあります。
このような事に、もしなってしまいそうならば、審判前の保全処分制度を利用して、法的に現在の状況を変更できないように拘束してしまう事が有効です。
方法は、裁判所に、財産管理人を選任してもらい、
相続人の1人ではなく財産管理人に遺産を管理してもらう方法や、
遺言執行者のやり方がおかしい場合は、
遺言執行者の職務執行停止をもとめたり、また、不動産の処分禁止の仮処分を行うなどの方法があります。
今回は、ここまでで、次回は、不動産の
相続登記などをお話したいと思います。
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法律のちょっとした知識 第6号
発行者:
行政書士 前座領 啓之 感想お待ちしています。
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1.行政書士について。(第6回)
もう、ずっと暑いですね。男性の方は、スーツで歩いていたら暑くはないですか?
私は、最近スーツの上着自体持ってでていないです。
他の先生方では、クールビズでネクタイもしていない先生もおられます。
僕もネクタイもはずしたいですが、なかなか。(笑)
2.相続について(第6回)
前回の内容はおわかりいただけましたでしょうか?
今回は個別財産の譲渡からです。
相続人の1人が遺産分割前に特定の不動産などの個別財産の持分を譲渡することは可能です。
「共同相続人の1人が遺産中の特定不動産の持分を第三者に渡した場合には、全体からみた自己の相続分を譲渡した時と異なり、
他の相続人は譲受人から取り戻すことはできない」と最高裁で判例が出ています。
この部分は、間違えやすいところなので充分注意してください。
関連して、「この場合の第3者は、その財産について他の相続人と共有になり、この財産を換価または分配する場合には、
遺産分割手続きによらず共有物分割の手続きをとるべき」との判例が最高裁ででています。
続いて債務不履行に関する解除の可否です。これは、多いかもわかりません。
以前お話した代償分割において、長男が土地と建物すべてを、取得する変わりに、兄弟に債務を数年間負担するという遺産分割協議がまとまったとします。
この場合、長男が債務の履行を果たさない場合に、民法415条の債務不履行を理由に遺産分割協議を解除することができるのかが問題です。
これは、老親を見ると財産のほとんどを相続したが、実際は、面倒をみないという場合にもあてはまります。
この問題については、「一方の債務履行がなされなくても、遺産分割協議の解除は認められない」と最高裁判決が平成元年、つい最近にでています。
この場合には、裁判で遺産分割の解除が認められないというのであれば、代償分割の場合には、不履行になる場合も想定して遺産分割協議をおこなう必要があります。
具体的にいいますと、担保をつけるということです。
なお、全員が合意したら遺産分割協議のやりなおしもできますが、贈与税の問題もでてきますので、贈与税の事も頭の隅にでもいれておいてください。
このような、遺産分割問題は、以前も書きましたが相続人間の感情対立が激しくなることから、解決までにかなりの時間を有します。
この場合に、事実上遺産を管理しているものが勝手に遺産を処分したり、隠匿することによって遺産分割の話し合いが意味のないものになることがあります。
このような事に、もしなってしまいそうならば、審判前の保全処分制度を利用して、法的に現在の状況を変更できないように拘束してしまう事が有効です。
方法は、裁判所に、財産管理人を選任してもらい、相続人の1人ではなく財産管理人に遺産を管理してもらう方法や、
遺言執行者のやり方がおかしい場合は、遺言執行者の職務執行停止をもとめたり、また、不動産の処分禁止の仮処分を行うなどの方法があります。
今回は、ここまでで、次回は、不動産の相続登記などをお話したいと思います。
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法律のちょっとした知識 第6号
発行者:行政書士 前座領 啓之 感想お待ちしています。
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