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「場数」 の踏み方; 「経営判断」 としての 人財育成

総務の森』コラムをご覧のみなさま


こんにちは! 合同会社5W1Hの高野潤一郎と申します。

プロフィールとバックナンバーは、こちらからご覧いただけます。
http://www.soumunomori.com/profile/uid-97755/


本コラムでは、弊社配信の無料ニューズレター第125号(2012年9
月28日配信)で公開した記事の一部をシェア差し上げます。
今回のタイトルに興味をお持ちいただけた方は、是非、お役立てく
ださい。

<以下、抜粋記事となります。その旨、予めご了承くださいませ。
 なお、システム上、本コラムでご紹介できない『図表』などを含
 めた『全文』は、後述のリンク先より、無料で、何の登録手続き
 もなく、ご覧いただけますので、ご安心ください。>

============================================================

(前略)

前号では、本来の意味からすると、「研修」とは次のようなもので
はないか?という、今の私の考えをご紹介していました。
------------------------------------------------------------
・「わかる」レベルで終わるものは「研修」と呼べず、「できる」
 レベルに到達するまで行うのが「研修」

・その過程において何らかの「精神面における成長」が見込めるも
 のが「研修」

・「学習の臨界点(閾値)を超えるまでやる」ことが「研修」
------------------------------------------------------------

そして、ニューズレターご購読のあなたに向けて、下記の問いかけ
を発していました。
------------------------------------------------------------
・自組織の現状を把握し、他の組織とは異なる独自の目的を明確に
 した上で、流行や目新しさに惑わされず、他の組織とは異なる独
 自の研修を実施されているでしょうか?

・あなたが所属されている組織にとって、○○研修とは「何のため
 の手段」なのでしょうか?
------------------------------------------------------------

今回は、前号の内容を踏まえて、「場数を踏む」ということについ
て、今の私の考えをご紹介してみようと思います。


■研修は「守破離」の「守」の段階:「自然にできる」を増やす

福聚寺住職で芥川賞作家の玄侑宗久さんが書かれた、次の文章を読
んだことがあります。
------------------------------------------------------------
剣道、柔道、合氣道、どれもそうだが、稽古の場で心がけるのはま
ず、基本的な動作が無意識にできるほどの反復練習である。
 (中略)
武道に通底する考え方は禅の世界にあり、禅はまず自然が拡張でき
るものだと考えている。つまり、初めはどんなに不自然と思えるこ
とも、反復練習すれば習熟して無意識にできるようになる。無意識
にできるようになったことは、新たな「自然」であり、その自然の
拡張のことを「上達」と呼ぶのである。

[ 出典:「月刊武道」2012年7月号記事:「無心」の教育/玄侑宗
 久より抜粋引用 ]
------------------------------------------------------------

また、出処については諸説ある言葉ですが、学習段階について表現
した有名な「守破離(しゅはり)」という言葉・概念があります。
------------------------------------------------------------
守:ひたすら師の教え(既存の型)を守り、基本を身につけるよう
  繰り返す段階。

破:独創性を発揮し、既成概念に工夫・応用を加え(既存の型を破
  り)、それを発展させる段階。

離:新たに独自の型を生み出し、既存の型・師の下を離れる段階。
------------------------------------------------------------
(※ファシリテーションやダイアローグなどは、主に「破」や「離」
 といった学習段階で効果を発揮するもので、人財開発・人財育成
 の分野というよりは、組織開発の分野で扱われるアプローチだと
 言えそうですね。)

さらに、学習段階を表した別表現として「学習の4段階」と言われ
るものがあります。
------------------------------------------------------------
「無意識、無能力」(知らないし、できない)
    ↓
「有意識、無能力」(知っているけど、できない)
    ↓
「有意識、有能力」(知っていて、意識すればできる)
    ↓
「無意識、有能力」(意識していなくてもできる)
 …歯磨き、自転車の運転など
------------------------------------------------------------

こういった内容を踏まえると、前号でお伝えしていた(本来の意味
での)「研修」の別の表現として、「研修 = 守破離の守の段階」、
「研修 =(無意識のうちに)『自然』にできることを増やすこと」
といったものを追加しても良さそうだと思えてきます。

ただし、「研修」や「OJT 」(On-the-Job Training: 実務経験を通
して、業務上必要とされる知識や技術を身につけるトレーニング方
法)で注意が必要だと思うことの1つに「場数を踏めばいい」という
考え方があります。この考え方について、あなたはどんな意見をお
持ちでしょうか?


■「場数を踏む」ことについての私の考え

これまでのニューズレターでは、「場数を踏むこと」について、さ
まざまな文脈の下、次のような主張を紹介してまいりました。

------------------------------------------------------------

・「漫然と経験を積む」ことと「体系的に経験を積む」ことは、
 まったくの別物である

・ただただ練習の場数を踏めばいいという姿勢の練習会は、自分の
 コーチングの何が強みで、今後どう改善していけばいいのかに関
 する氣づきが得られず、褒め合いや自己満足で終わっていること
 が多い

・経験の多さばかりを誇る講師やコーチは、強いクセを持ち、受講
 者や利用者との相性の善し悪しや、効果の有無、当たり外れが多
 い傾向にある(…異なる強みを持っているのに、同じスタイルを
 強要されてパフォーマンスが落ちるなどといった悪影響がもたら
 されることもある)

・経験と勘に頼る、行き当たりばったりのアプローチ(…振り返り
 時に、あのとき、あの状況で、何をどう考えてあのように対処し
 たのかという説明ができないアプローチ)を見せられて、「結局
 は直感だ」と言われても、他者が学ぶ際に多くの困難が生じる

・明確な意図や計画のないOJTに頼る姿勢は、組織のヴィジョン・
 ミッション・価値観・ウェイ・戦略・事業計画の実現を妨げる

・「やみくもに 場数を踏め」というアプローチ では 、失敗体験
 ばかりを重ねることによって、学習意欲や自信を失ったりする方
 が増えるといった弊害もある

・対象に取り組むこと、次から次へと体験を積むこと自体(ただた
 だ場数を踏むこと)が目的化し、省察を行わないために体系的な
 分析や理解を欠くと、効果的な学習は行えない(効率的ですらな
 い)。

------------------------------------------------------------

「場数を踏むこと」について、おおよそ私が考えていることはご理
解いただけたのではないかと思うのですが、今回は、もう1つ新た
な視点を追加してご紹介しようと思います。それは、「対人スキル
の学習では、自分1人で『場数』は踏めない」という視点です。

当たり前のようですが、対人スキルの学習、コミュニケーションの
学習などで、経験を積むには「相手」が必要となります。

ヒット率が低くても「数打ちゃ当たる」んだ!とばかり、絨毯爆撃
的に行う営業活動などで場数を踏むことを勧める方(上司、ベテラ
ン、指導係など)もいるようですが、相手のことよりも自分のこと
(歩合手数料、成約件数ほか)を中心に考えて活動する人間が増え
ると、その業界や会社の評判が下がります。

これは何も、営業に限ったことではありません。例えば、コーチン
グでもそうです。「無料コーチング」だと言って、数十人、数百人
と見込み客(クライアント候補)に「無料のお試しセッション」を
提供しつつ、自分のコーチング・スキルの向上を図る人々もいると
聞いています。

自分の身近な人から始めて、さまざまな人にコーチングの練習相手
になってもらい、無料セッションのお礼に証拠書類に署名をもらう
ことで、自分の「コーチング実績(時間)」にカウントしたり、コ
ーチングを教える団体から「コーチの資格」を得たりといったこと
も行われているようです。

よく考えてみましょう。ご厚意でコーチングの相手になってくださ
ったクライアントの方は、コーチを信頼してあれこれ話をしてくだ
さったり、心の内を漏らしてくださったりもするわけです。 

しかし、基本的には、「お試しセッション」の1回で終わることが
ほとんどです。クライアントの中には、心の内をさらけ出したまま
放置されたり、頭の中が整理されずに放置されたりして、そのまま
コーチングが終了してしまうことで、特定のコーチのみならず、コ
ーチングというもの自体に対して嫌な思いを持つようになり、周囲
にネガティブPRをしてしまうこともあるでしょう。 

また、頼まれてクライアントを引き受けてくださった心優しい方と
いうのは、コーチングの理論などについて詳しくない方がほとんど
ですから、コーチに対して、ふわっとした感想を述べる程度のこと
しかできず、コーチング能力の向上にとって適切な視点からコーチ
にとって有益なコメントやフィードバックを与えることなどできな
いものと推察されます。 

「無料コーチング」「無料のお試しセッション」を提供したコーチ
は、「証拠書類への署名」などがもらえたり、何人かの「新規クラ
イアントを獲得」できたりして良いことがあるのかもしれません。

しかし、クライアントを引き受けてくださった方にとってはどうな
のでしょうか? また、上記のような理由により、「無料コーチン
グ」「無料のお試しセッション」でむやみに場数を踏んでも、コー
チの力量が効果的・効率的に上げることができるとは思えません。

こうした仕組みによって質の低いコーチが量産される(コーチ全体
の実力平均値が落ちる)と、(実力のないコーチに最初に当たって
しまうクライアントも増え)コーチング自体の評判が落ち、間接的
にコーチングへの誤った偏見が広まることでコーチング業界に悪影
響を及ぼしているといった側面があるように思うのは、私だけでし
ょうか?

(中略)

営業やコーチングの無料セッションについての例を踏まえ、「対人
スキルの学習では、自分1人で『場数』は踏めない」という視点に
戻って考えると、「場数を踏むこと」についていろいろと注意すべ
き点が見えてきそうです。

例えば、守破離の「守」の段階では、対人スキルの演習相手の利益・
役割などについてきちんと考え、演習相手に同意を得ること、また、
(できれば指導者を加えて)同じ内容について学習した者どうしが
「上達」に有益な視点からコメント・フィードバックが行える環境
を定期的に設けることなどもありそうです。 あなたは、他にどん
なものを思いつかれましたか?


さて今回は、「研修 = 守破離の守の段階」「研修 =『自然』に
できることを増やすこと」といった表現を追加し、そうは言っても、
「むやみに場数を踏めば良いというわけではない」「対人スキルの
学習では、演習相手選びや定期的な環境づくりが大切」という私の
考えを紹介してまいりました。

(中略)

是非、自組織における「研修」について、改めて考えるきっかけと
して、前号と今号をご活用ください。

(後略)

============================================================


冒頭でご案内差し上げましたように、本記事の『全文』は、下記
よりご覧いただけます。上記抜粋記事をご覧になった上で、詳細
についてお知りになりたい方は、是非ご活用くださいませ。

●ニューズレター第125号
 「場数」の踏み方;「経営判断」としての人財育成
 → http://5w1h.hatenablog.jp/entry/125(ブログ版)
 → http://www.5w1h.co.jp/newsletter/no125.pdf(PDF版)
============================================================
出典を明記していただき、『著作権法』で認められる『引用』の
範囲を超えなければ、許可なしで部分引用可能です。
また、内容を改変せず、元のままの形(あるいは上記リンク先)
であれば、お知り合いなどに転送していただいて構いません。
============================================================


以上、何か少しでも、『総務の森』コラムをご覧のみなさまの
お役に立てることがあれば幸いです。

お忙しいところ、目を通していただき、ありがとうございました!

               高野潤一郎@合同会社5W1H

P.S.1
●5月10日(土)~11日(日)
 「フレームワーク質問力(総論)」セミナー
 http://www.5w1h.co.jp/pl/saimf.html

合同会社5W1H流「コーチング学習プログラム」
 http://www.5w1h.co.jp/pl/clp.html (分割払い可)
5月10日(土)~11日(日)の「フレームワーク質問力(総論)」
セミナーに参加されれば、第1・2日目の内容をカバーできます
ので、5月24日に実施する第3日目から「抜けなく、漏れなく」、
「コーチングについて体系的に学ぶプログラム」に途中編入するこ
とが可能です。


P.S.2
もし『図表』を用いた解説も多い弊社発信情報にご興味をお持ち
いただけたようでしたら、下記もご覧になってみてください。

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 「自律共栄の納得人世」の実現に向け、
 「人財と組織の育成を支援」する 合同会社5W1H

         代表 高野 潤一郎 [ 博士(先端科学技術) ]

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