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シリーズ「よい社風の確立で仕事のできる人の集団を作る!」
<第431回>[(第8話)「腐りきった社風を短期間で創造し直した稲盛改革!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】私の話に耳を貸さない幹部にお絞りを投げつけた!
【3】他部門同士の少人数グループ討議による意識改革!
【4】全社員の行動特性が変わればみるみる成果が!
【5】編集後記
===========================
アメリカでナンバーワンだったパンアメリカン航空が倒産したときの様子をご存知
だろうか。当時、パンアメリカン航空で客室乗務員をしていた高橋文子氏の証言を
聞いたことがある。
その証言とは「経営破たん寸前だと言うのに社員は誰一人倒産するとは思ってもい
なかった。いざと言うときは政府が救ってくれるとみんなが思っていた」と言うも
のだった。
風前の灯だった日本航空の社員たちも政府が見捨てないと本気で思っていた節があ
る。生い立ちから言って、「民間」とは名ばかりで限りなく「官」に近かったから
からだろう。何しろ組合が8つもあり、それぞれ好き勝手なことを会社に要求する。
ヒヤリ・ハットの事故が頻発しても
再発防止がうまく採れない。顧客はどんどんA
NAに流れていく。それでも、社員たちに危機感はまるでなかった。「経営がうま
くいかないのは、経営陣がだらしがないからだ」とみんなが考えていたに違いない。
次々経営者が交代しては決意表明をするのだが、焼け石に水だった。組合が強すぎ
て対応しきれず、追われるように社長が何人も辞めていった。並みの経営者に何度
バトンをタッチしても改革の見込みはなかったのである。
そこに京セラを一代でトップ企業に育て上げた名誉会長の稲盛和夫氏を招聘した。
口説かれて渋々引き受けたと言うのが真相のようだ。
今回は、日本航空の腐りきった社風を短期間に創造し直した稲盛改革について採り
挙げる。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
私みたいな田舎っぺがきて、従わなくてはいけないが、腹の底では「町工場のおっ
さん」と言う気持ちを持っていたと思いますよ。
稲盛和夫
***********************************************************************
【2】私の話に耳を貸さない幹部にお絞りを投げつけた!
稲盛氏の日本航空会長への就任会見のときのコメントを紹介しよう。
「航空事業は素人でございますが、これまで私の企業経営者としての経験から得た
経営思想や経営管理システム、さらには私の人生から得た人間としてのあるべき姿
や持つべき考え方をJALグループの社員一人ひとりに伝え、全員が同じような思
いを持ち、一丸となって再建に取り組めるようにしていきたいと考えています」と。
就任会見の言葉にやるべきことが全て凝縮されていた。幹部を集めて「なぜ日本航
空はこんなにまで衰退してしまったのか」と質問した。ところが幹部からは他責化
の意見しか出てこなかったそうだ。例えば「お客が激減したのは営業部門がだらし
がないからだ」と言うように。
稲盛氏は思ったとおり相当重篤な状況だと感じた。まず幹部たちを洗脳する必要が
あると判断し、ビジネスに携わるものとしてどうあるべきかから正そうと「講和」
を繰り返した。
ところが、みんな不満そうな顔をしてまじめに聞く態度ではなかったと言う。中で
も反抗心むき出しのある幹部に対しては思わずお絞りを投げつけた。そしたらその
お絞りは顔に命中したそうだ。立ち上がって向かってきたら年老いた自分は力ずく
では勝ち目がない。一瞬、不安が頭をよぎった。
ところがその幹部は稲盛氏の熱意のこもったお絞りに圧倒されてか、自分が取った
態度を反省したようだ。そのことがあってから幹部たちは、「町工場のおっさんに
航空業界の何が分かる」と言った態度は取らなくなったと言う。これまで真剣に怒
りをぶつけて接してくれる経営者はいなかったと言うことではないだろうか。
「講和」による研修を繰り返しているうちに幹部たちは、少しずつ心の扉を開き、
稲盛氏の一言一句に真剣に向き合うようになったのだった。
【3】他部門同士の少人数グループ討議による意識改革!
稲盛氏は次のステップとして第一線の中間管理職クラスの意識改革に乗り出した。
わざと他部門同士で小グループを編成させ、課題を与えてグループ討議をさせたの
である。まるで呉越同舟と言った感じだ。
ここでも最初は他責化の意見ばかりだった。稲盛氏は自責化で意見を出し合うよう
に仕向けた。少しずつ前向きな意見が出るようになっていった。例えば「顧客がJ
ALから逃げたのではなく、我々が自ら追い出したのではないか」と言った意見も
出た。「機長はただ飛行機を安全に操縦するだけでいけない。機長としても集客に
つながるような行動を取るべきだ」と言った意見も出た。これはもう画期的なこと
だ。
これまで部門をまたいだ社員が集まって同じテーマについて議論した経験は皆無だ
った。部門間に「相互理解」など存在するはずもなかった。
グループ討議を通して相手を思いやる気持ちが芽生え始めた。お互いに協力し合お
うと言う息吹も芽生え始めた。それぞれの部門でコストダウンできることがたくさ
んあることにも気付き始めた。
稲盛氏から、京セラ時代には一度もやらなかった余剰人員のリストラについても知
らされた。残った人たちで去る人の分も頑張らなければならないと言う意識が一層
強くなった。
【4】全社員の行動特性が変わればみるみる成果が!
日本航空だけでなく、社内で内輪もめしている会社はほかにも結構多い。だが、稲盛
改革が功を奏し、日本航空では社員の意識が急速に変化していった。
意識が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。これが
コンピテンシー
の威力なのである。
例えば、機体のメンテナンス部門では軍手一つ,ネジ一本、工具一つに至るまで購入
単価が表示された。汚れた軍手は捨てていたが、洗濯して再使用するようになった。
床に落としたネジなどは拾いもせずに掃き捨てていたが、拾って使用するようになっ
た。工具も紛失しないように5Sをしっかり行うようになった。
例えば、機長は機内アナウンスでお客様に対して丁寧に挨拶し、感謝の言葉を伝える
ようになった。一人でもリピーターになってもらえるようにと考えてのことだ。もう、
乗客へのサービスは客室乗務員がやればいいと言う考えは消えていた。
計画を前倒しする形で1年ちょっとで黒字浮上することができた。
ダメな社風がみるみるうちに革新的な社風に様変わりしたのである。でも、革新的な
社風と言っていいのか疑問もある。本来あるべき当たり前の社風といったほうがいい
のかもしれない。その仕掛け人は、ご高齢の経営のプロだったのだ。
【5】編集後記
学校・大学には校風と言うものがある。会社には社風がある。校風も社風も伝統とし
て根付いた、そして誰からも共感の得られるものであることが大切である。
すばらしいビジョンを掲げても末端まで浸透しなければ意味がない。すばらしい経営
戦略を掲げても末端まで浸透されて実行に移されなければ成果に結びつかない。そん
なことは言われなくとも誰でも分かっている。でも多くの場合、分かっていてもでき
ないから改革が進まないのだ。肝に銘じたい。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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3223898301@jcom.home.ne.jp
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】私の話に耳を貸さない幹部にお絞りを投げつけた!
【3】他部門同士の少人数グループ討議による意識改革!
【4】全社員の行動特性が変わればみるみる成果が!
【5】編集後記
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アメリカでナンバーワンだったパンアメリカン航空が倒産したときの様子をご存知
だろうか。当時、パンアメリカン航空で客室乗務員をしていた高橋文子氏の証言を
聞いたことがある。
その証言とは「経営破たん寸前だと言うのに社員は誰一人倒産するとは思ってもい
なかった。いざと言うときは政府が救ってくれるとみんなが思っていた」と言うも
のだった。
風前の灯だった日本航空の社員たちも政府が見捨てないと本気で思っていた節があ
る。生い立ちから言って、「民間」とは名ばかりで限りなく「官」に近かったから
からだろう。何しろ組合が8つもあり、それぞれ好き勝手なことを会社に要求する。
ヒヤリ・ハットの事故が頻発しても再発防止がうまく採れない。顧客はどんどんA
NAに流れていく。それでも、社員たちに危機感はまるでなかった。「経営がうま
くいかないのは、経営陣がだらしがないからだ」とみんなが考えていたに違いない。
次々経営者が交代しては決意表明をするのだが、焼け石に水だった。組合が強すぎ
て対応しきれず、追われるように社長が何人も辞めていった。並みの経営者に何度
バトンをタッチしても改革の見込みはなかったのである。
そこに京セラを一代でトップ企業に育て上げた名誉会長の稲盛和夫氏を招聘した。
口説かれて渋々引き受けたと言うのが真相のようだ。
今回は、日本航空の腐りきった社風を短期間に創造し直した稲盛改革について採り
挙げる。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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私みたいな田舎っぺがきて、従わなくてはいけないが、腹の底では「町工場のおっ
さん」と言う気持ちを持っていたと思いますよ。
稲盛和夫
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【2】私の話に耳を貸さない幹部にお絞りを投げつけた!
稲盛氏の日本航空会長への就任会見のときのコメントを紹介しよう。
「航空事業は素人でございますが、これまで私の企業経営者としての経験から得た
経営思想や経営管理システム、さらには私の人生から得た人間としてのあるべき姿
や持つべき考え方をJALグループの社員一人ひとりに伝え、全員が同じような思
いを持ち、一丸となって再建に取り組めるようにしていきたいと考えています」と。
就任会見の言葉にやるべきことが全て凝縮されていた。幹部を集めて「なぜ日本航
空はこんなにまで衰退してしまったのか」と質問した。ところが幹部からは他責化
の意見しか出てこなかったそうだ。例えば「お客が激減したのは営業部門がだらし
がないからだ」と言うように。
稲盛氏は思ったとおり相当重篤な状況だと感じた。まず幹部たちを洗脳する必要が
あると判断し、ビジネスに携わるものとしてどうあるべきかから正そうと「講和」
を繰り返した。
ところが、みんな不満そうな顔をしてまじめに聞く態度ではなかったと言う。中で
も反抗心むき出しのある幹部に対しては思わずお絞りを投げつけた。そしたらその
お絞りは顔に命中したそうだ。立ち上がって向かってきたら年老いた自分は力ずく
では勝ち目がない。一瞬、不安が頭をよぎった。
ところがその幹部は稲盛氏の熱意のこもったお絞りに圧倒されてか、自分が取った
態度を反省したようだ。そのことがあってから幹部たちは、「町工場のおっさんに
航空業界の何が分かる」と言った態度は取らなくなったと言う。これまで真剣に怒
りをぶつけて接してくれる経営者はいなかったと言うことではないだろうか。
「講和」による研修を繰り返しているうちに幹部たちは、少しずつ心の扉を開き、
稲盛氏の一言一句に真剣に向き合うようになったのだった。
【3】他部門同士の少人数グループ討議による意識改革!
稲盛氏は次のステップとして第一線の中間管理職クラスの意識改革に乗り出した。
わざと他部門同士で小グループを編成させ、課題を与えてグループ討議をさせたの
である。まるで呉越同舟と言った感じだ。
ここでも最初は他責化の意見ばかりだった。稲盛氏は自責化で意見を出し合うよう
に仕向けた。少しずつ前向きな意見が出るようになっていった。例えば「顧客がJ
ALから逃げたのではなく、我々が自ら追い出したのではないか」と言った意見も
出た。「機長はただ飛行機を安全に操縦するだけでいけない。機長としても集客に
つながるような行動を取るべきだ」と言った意見も出た。これはもう画期的なこと
だ。
これまで部門をまたいだ社員が集まって同じテーマについて議論した経験は皆無だ
った。部門間に「相互理解」など存在するはずもなかった。
グループ討議を通して相手を思いやる気持ちが芽生え始めた。お互いに協力し合お
うと言う息吹も芽生え始めた。それぞれの部門でコストダウンできることがたくさ
んあることにも気付き始めた。
稲盛氏から、京セラ時代には一度もやらなかった余剰人員のリストラについても知
らされた。残った人たちで去る人の分も頑張らなければならないと言う意識が一層
強くなった。
【4】全社員の行動特性が変わればみるみる成果が!
日本航空だけでなく、社内で内輪もめしている会社はほかにも結構多い。だが、稲盛
改革が功を奏し、日本航空では社員の意識が急速に変化していった。
意識が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。これがコンピテンシー
の威力なのである。
例えば、機体のメンテナンス部門では軍手一つ,ネジ一本、工具一つに至るまで購入
単価が表示された。汚れた軍手は捨てていたが、洗濯して再使用するようになった。
床に落としたネジなどは拾いもせずに掃き捨てていたが、拾って使用するようになっ
た。工具も紛失しないように5Sをしっかり行うようになった。
例えば、機長は機内アナウンスでお客様に対して丁寧に挨拶し、感謝の言葉を伝える
ようになった。一人でもリピーターになってもらえるようにと考えてのことだ。もう、
乗客へのサービスは客室乗務員がやればいいと言う考えは消えていた。
計画を前倒しする形で1年ちょっとで黒字浮上することができた。
ダメな社風がみるみるうちに革新的な社風に様変わりしたのである。でも、革新的な
社風と言っていいのか疑問もある。本来あるべき当たり前の社風といったほうがいい
のかもしれない。その仕掛け人は、ご高齢の経営のプロだったのだ。
【5】編集後記
学校・大学には校風と言うものがある。会社には社風がある。校風も社風も伝統とし
て根付いた、そして誰からも共感の得られるものであることが大切である。
すばらしいビジョンを掲げても末端まで浸透しなければ意味がない。すばらしい経営
戦略を掲げても末端まで浸透されて実行に移されなければ成果に結びつかない。そん
なことは言われなくとも誰でも分かっている。でも多くの場合、分かっていてもでき
ないから改革が進まないのだ。肝に銘じたい。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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次回に続く。
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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