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理念・方針等が末端まで浸透している強い会社!

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       シリーズ「企業のパワーを倍増するためにやるべきこと!」


    <第481回>(第6話)「理念・方針等が末端まで浸透している強い会社!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「企業のパワーを倍増するた
めにやるべきこと!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介してい
きます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事
担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】社長の現場巡回と社員との対話で信頼を築く!
【3】社長は見てくれていると言う安心感が大事!
【4】「今度はこれで行きますから」と申し出る社員も!
【5】編集後記

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通された応接室に額に入れた立派な経営理念が掲示してある。「すばらしい経営理念
ですね。この経営理念が生かされていれば不良など起きないはずですね」と申し上げ
ると応対に出た品質管理部長は「恥ずかしいのですが、お飾りです。末端まで浸透し
ないんです」と。

このような状況は大企業でも同じことだ。不祥事に揺れる日本の名だたる老舗企業を
見ればそのことがよく分かると言うものだ。いったい社長は何をやっているのだろう
かと不思議に思う。

理念・方針を末端まで浸透させるのが社長の重要なミッションであるはずだ。もっと
も現場ではマニュアル・手順書すら遵守されにくい。例えばISO9000の認証を取得し
ている企業は多い。ISOではマニュアル・手順書が「命」だ。それらに基づいて作業
をし、詳細の記録を残すことが義務付けられている。ところが記録など当てにならな
い。虚偽記載が横行しているからだ。マニュアル・手人書通りやっていたら時間がい
くらあっても足りない。当然認証取得前に比べて不良が減る例は珍しいのだ。

次々発生する品質不良に経営の足を引っ張られているのなら日本式の伝統的な品質管
理の方が有効だ。QCサークル活動が現場の意識改革には有効だからある。

理念・方針、マニュアル・手順書が末端まで浸透している会社もある。このような会
社は人財が育ち、問題発生率が少ない。例え問題が発生しても対策が早いから打撃・
損失が最小限に食い止められるのである。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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社長が方針を出すと黙っていても工場の課長クラスが活動計画を一カ月以内に出して
くる。「社長が言っていたのはこういうことですね」と全社に展開してくれるミドル
がいることが強みだ。


       坂根正弘


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【2】社長の現場巡回と社員との対話で信頼を築く!

異色の経営者、本田宗一郎氏はいつも現場に入り浸って油まみれでエンジンの開発に
没頭していた。それもこれも藤沢武雄氏と言う経理をしっかり見てくれるパートナー
がいたからできたことだと思う。

「社長、それは無理ですよ」などと言う部下がいれば自分でやってしまうのが本田流
だった。「バカヤロー、やればできるじゃないか」と言う怒号が現場に飛び交った。

現場に入り浸らなくとも時間を見つけては現場を巡回する経営者は多い。ただ巡回す
るだけでなく現場の社員に問いかけをし、対話をしながら意思の疎通を図る。社員た
ちは親しみを感じるわけだ。

かくして社長は現場の実情を正しく把握できる。役員会議で担当役員が質問されて的
外れな答弁をしようものならどやされるから役員もうかうかしていられない。社長に
負けじと現場を巡回するようになる。理念・方針が末端まで浸透する大きな要因にも
なるわけだ。



【3】社長は見てくれていると言う安心感が大事!

「社長と社員の信頼」が築かれているかどうか。これが理念・方針が末端まで浸透す
るかどうかのカギを握っている。

信頼はどこから来るのだろうか。例えば日本電産を一代で大企業に育て上げた永守会
長をワンマン経営者と評するマスコミは多い。それに対して永守氏は反論していた。
「私はワンマンではない。リーダーシップ力が強いだけだ」と。う~ん、一理ある。

先般亡くなられた世界的演出家と称されている蜷川幸雄氏。俳優たちはバカだのチョ
ンだのと罵声を浴びせられた。それでも慕ってみんな付いていく。「自分がかわいい
から叱ってくれている」と俳優たちは思っているのだろう。

会社でも社員たちが「社長は自分たちを見てくれている」と言う安心感が持てれば信
頼感は一層深まる。社長が例えば全体朝礼で理念や方針を示す。普通は朝礼での話な
ど馬耳東風なのにみんな真剣に聞いている。後で書類にして配布すれば社員にとって
はバイブルだ。行動しないわけには行かなくなる。



【4】「今度はこれで行きますから」と申し出る社員も!

サントリーはご存知のように「やってみなはれ風土」が伝統的社風になっている。
「ウイスキーの売れ行きが年々落ち込んでいる。何とかしろ」と指示が出た。現場は
いろいろ検討し、ハイボールを復活させることにした。ウイスキーと炭酸の比率を変
えながらテストしたところ一番旨いと言うある比率が決まった。

担当者は独断でハイボールサーバーを一万台も製作して飲食店などに配ってしまった。
上司の決裁も受けずにだ。普通の会社ならよくて始末書、悪ければ辞表ものだ。とこ
ろがサントリーでは「なに、勝手にサーバーを一万台も作っちゃったのか」で済んで
しまう。結果はハイボールブームの再来で売れ行きは好調だと聞く。

何も担当者だけではない。事業部長クラス、部長クラスも「今度はこれで行きますか
ら、社長」と言ってくるそうだ。まるで決裁権を与えられているかのような言動だ。
強い会社は信頼で結ばれているから社員は自主的に動くと言うことだろう。



【5】編集後記

強い会社は伝統的な社風が引き継がれている。やはりいい社風は受け継がれるべきだ。
社員の心の支えにもなるからだ。

そして社長と社員の信頼の絆の源泉は社長の現場巡回だ。ただ巡回しても意味がない。
親しく対話を重ね、意思の疎通を図ることだ。そして社長がきちんと見てくれている
と言う思いを抱かせることが大事だ。社長が自分たちをきちんと見てくれていると思
えば理念・方針は末端に浸透する。当然強い会社になれると言うわけだ。この文章に
仕事のできる人の行動特性である「コンピテンシー」が凝縮されている。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=



「人財育成」のご支援を承ります。



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⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



次回に続く。



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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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