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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
■□
□ 9月5日号
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弁理士 深澤です。
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★このメルマガの目的♪
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このメルマガでは、
商標の審判・裁判事例等を通して、
○どんな
商標が類似といわれたのか
○識別力のある
商標とはどんなものなのか
といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。
(配信中止はこちらまで
http://www.mag2.com/m/0000241197.html)
それでは、今週も始めます。
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★今回の事例♪
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今回取り上げるのは、
○登録第5934322号:「FLUX CAFE」
指定商品・
役務は、第43類の「飲食物の提供,会議室の
貸与,
展示施設の
貸与」です。
ところが、この
商標は、
登録第4298818号
商標:「FLAGS Cafe」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2016-014470号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この
商標の
「「FLUX」及び「CAFE」の文字は、それぞれ、「(水の)
流れ」及び「喫茶店」の意味合いを有する英語であるが、「FLUX」
の文字が、一般に親しまれた英語とはいい難いことから、
本願商標は、
全体として、特定の意味合いを想起させず、観念は生じないと
みるのが相当である。」
「そして、特定の意味合いを想起しない欧文字からなる場合、これに
接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれている
英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、」
「その構成文字に相応して「フラックスカフェ」の称呼を生じる
ものである。」
一方、
引用商標の
「文字は、それぞれ、「旗(複数形)」及び「喫茶店」の意味合い
を有する英語であり、いずれの語も、それぞれの意味合いで広く
親しまれた英語であることからすれば、
引用商標は、全体として、
「旗に関連した喫茶店」程の意味合いを認識させるとみるのが相当
である。」
したがって、
「その構成文字に相応して「フラッグスカフェ」の称呼及び「旗に
関連した喫茶店」程の観念を生じるものである」
そこで、称呼を対比すると、
「
本願商標は、「フラックスカフェ」の称呼を生ずるものである
のに対し、
引用商標は、「フラッグスカフェ」の称呼を生ずるもの
であるところ、共に7音から構成され(促音含む。)、第4音目に
おいて「ク」と「グ」の音が相違するものの、他の音をすべて同じ
にするものである。」
そして、
「相違する「ク」と「グ」の音にしても、「ク」の清音と濁音の
差にすぎず、母音(u)を共通にする互いに近似した音であって、
しかも、明確に聴覚し難い中間に位置することから、それぞれを
一連に称呼したときは、語調、語感が近似し、互いに聞き誤る
おそれがあり、称呼上類似するものというべきである。」
外観は、
「構成文字数が8文字と9文字と異なる上、構成の中間部分において
「UX」と「AGS」の文字の差異及び語尾3文字において大文字と
小文字の差異を有し、さらに、「FLAGS」の文字部分が広く
親しまれた英語であることから、これら差異が全体に及ぼす影響も
少なくないといえ、これより、両
商標は外観上、判然と区別し得る
ものである。」
さらに、観念については、
「
本願商標は特定の観念を生じないのに対し、
引用商標は「旗に
関連した喫茶店」程の意味合いを認識させるものであるから、
両
商標は、観念上相紛れるおそれはない。」
として、
「称呼上類似するとしても、外観において判然と区別し得るもの
であり、観念においても相紛れるおそれのないものであるから、
外観、称呼及び観念を総合的に観察すると、両
商標は、互いに紛れる
おそれのない非類似の
商標」とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、称呼が類似する
商標の類似が問題となりました。
称呼が多少類似していても外観や観念で異なるものは非類似と
なる場合もあります。
できるだけ異なるものがあるようにすることが真似とは言わせ
ないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の
商標登録関連
を扱っております
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といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
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それでは、今週も始めます。
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今回取り上げるのは、
○登録第5934322号:「FLUX CAFE」
指定商品・役務は、第43類の「飲食物の提供,会議室の貸与,
展示施設の貸与」です。
ところが、この商標は、
登録第4298818号商標:「FLAGS Cafe」
と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。
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★判断の分かれ目♪
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そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2016-014470号)が請求されました。
では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。
まず、この商標の
「「FLUX」及び「CAFE」の文字は、それぞれ、「(水の)
流れ」及び「喫茶店」の意味合いを有する英語であるが、「FLUX」
の文字が、一般に親しまれた英語とはいい難いことから、本願商標は、
全体として、特定の意味合いを想起させず、観念は生じないと
みるのが相当である。」
「そして、特定の意味合いを想起しない欧文字からなる場合、これに
接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれている
英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、」
「その構成文字に相応して「フラックスカフェ」の称呼を生じる
ものである。」
一方、引用商標の
「文字は、それぞれ、「旗(複数形)」及び「喫茶店」の意味合い
を有する英語であり、いずれの語も、それぞれの意味合いで広く
親しまれた英語であることからすれば、引用商標は、全体として、
「旗に関連した喫茶店」程の意味合いを認識させるとみるのが相当
である。」
したがって、
「その構成文字に相応して「フラッグスカフェ」の称呼及び「旗に
関連した喫茶店」程の観念を生じるものである」
そこで、称呼を対比すると、
「本願商標は、「フラックスカフェ」の称呼を生ずるものである
のに対し、引用商標は、「フラッグスカフェ」の称呼を生ずるもの
であるところ、共に7音から構成され(促音含む。)、第4音目に
おいて「ク」と「グ」の音が相違するものの、他の音をすべて同じ
にするものである。」
そして、
「相違する「ク」と「グ」の音にしても、「ク」の清音と濁音の
差にすぎず、母音(u)を共通にする互いに近似した音であって、
しかも、明確に聴覚し難い中間に位置することから、それぞれを
一連に称呼したときは、語調、語感が近似し、互いに聞き誤る
おそれがあり、称呼上類似するものというべきである。」
外観は、
「構成文字数が8文字と9文字と異なる上、構成の中間部分において
「UX」と「AGS」の文字の差異及び語尾3文字において大文字と
小文字の差異を有し、さらに、「FLAGS」の文字部分が広く
親しまれた英語であることから、これら差異が全体に及ぼす影響も
少なくないといえ、これより、両商標は外観上、判然と区別し得る
ものである。」
さらに、観念については、
「本願商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「旗に
関連した喫茶店」程の意味合いを認識させるものであるから、
両商標は、観念上相紛れるおそれはない。」
として、
「称呼上類似するとしても、外観において判然と区別し得るもの
であり、観念においても相紛れるおそれのないものであるから、
外観、称呼及び観念を総合的に観察すると、両商標は、互いに紛れる
おそれのない非類似の商標」とされました。
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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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今回は、称呼が類似する商標の類似が問題となりました。
称呼が多少類似していても外観や観念で異なるものは非類似と
なる場合もあります。
できるだけ異なるものがあるようにすることが真似とは言わせ
ないツボになります。
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お役に立ちましたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)
ご質問・ご感想お待ちしております!
編集・発行 深澤 潔
http://brand-service.biz/
各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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