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有害物質(気体)・平成30年度労働衛生コンサルタント試験解説

 こんにちは、産業医・労働衛生コンサルタントの朝長健太です。
 産業医として化学工場、営業事務所、IT企業で勤務し、厚生労働省において労働行政に携わり、臨床医として治療を行った複数の健康管理の視点で情報発信をしております。
 さらに、健康経営に関する公的資格者のために、安価で好立地のインキュベーションオフィスも展開しています。
http://hatarakikatakaikaku.com/
 今回は、「有害物質(気体)・平成30年度労働衛生コンサルタント試験解説」を作成しました。
 労働衛生の取組を行うことで、従業員に培われる「技術」「経験」「人間関係」等の財産を、企業が安定して享受するためにご活用ください。
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有害物質(気体)・平成30年度労働衛生コンサルタント試験解説
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平成30年度労働衛生コンサルタント試験(労働衛生一般)の問2は、有害物質(気体)に関係するものでした。
以下の様に、解答及び解説を示します。

●有害物質の性状、空気中での状態などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)一般に、ミストはヒュームの一次粒子に比べて粒径が小さい。
(2)金属の蒸気などが空気中で凝固、化学変化を起こし、固体の粒子として空気中に浮遊しているものをヒュームという。
(3)空気中の有機溶剤の体積分率0.1%は、1,000ppmに相当する。
(4)有機溶剤の中には、脂溶性と水溶性の双方の性質を示すものがある。
(5)粉じん粒子の空気力学相当径とは、その粒子と同じ終末沈降速度をもつ密度1g/cm3の球形粒子の直径である。

【解答】
(1)

【解説】
有害物質の空気中における存在様式は、①粉じん(外力で破砕された鉱物等から生成される固体の粒子)、②ヒューム(金属等が気化し、急速に冷却された際に生成される固体の粒子)、③ミスト(液体の飛散等で生成される液体の粒子)、④蒸気(常温で固体や液体の物質が気体となったもの)、⑤ガス(常温で気体の物質)、)の5つがあります。
従って、(2)の「ヒュームの定義」は正しいです。
(3)について、「ppm」とは「parts per million」であり、100万分の1を意味します。従って、0.1%と1,000ppmを数値にすると、どちらも「0.001」となり、正しいです。
(4)について、有機溶剤は油に溶ける脂溶性、水に溶ける水溶性に加えて、石けん水の様に油にも水にも溶ける両親媒性に分類することができ、正しいです。
(5)の「空気力学相当径」について、粉じんの粒子は気流に合わせて挙動しますが、その動きは、粒子の大きさや質量による空気抵抗と慣性力に影響を受けます。しかし、粉じんの粒子は不規則であるために、正確な大きさを求めることができません。そのため、その粒子と終末速度が同じになる密度(1g/cm3)の球の直径を空気力学相当径と呼ぶことから、(5)は正しいです。
(1)については、一般的に、ヒュームの方がミストの粒径より小さくなることから誤りになりますが、これだけで回答することは難しいです。(2)~(5)が正しいことから、消去法で解答すると良いでしょう。
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