2026年9月7日号 (no. 1260)
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会社が休みの日も傷病手当金が出る?
休日・年休・待期3日の意外なルール
■休みの日も傷病手当金が出る?
従業員が病気やケガでしばらく休むことになった。
傷病手当金の申請を準備していると、
ちょっと迷うところがあります。
「土曜日や日曜日は、
もともと会社が休みだけど、
傷病手当金の対象になるの?」
さらに年次有給休暇を使っていたり、
途中に祝日が入ったりすると、
どの日を対象にすればいいのか分かりにくくなります。
本来、
休みの日は出勤しないわけですから、
給料が出てないので、
傷病手当金の支給対象となる日にはならないんじゃないかと思えるところ。
出勤するはずだった日だけが傷病手当金の対象なんじゃないかと。
そう考えてしまいますからね。
社内では、
頻繁に傷病手当金の手続きするものでもありませんから、
わからないものです。
従業員数が多ければ、頻度も高くなりますが、
病気や怪我で休む人が毎月でてくるような
職場もそう無いのではないかと。
ここでは、
会社側で傷病手当金の申請を扱うときに知っておきたい、
休日・年休・待期3日の関係を整理します。
■休日も支給対象になり得る。
傷病手当金は、健康保険法第99条に定められています。
被保険者が療養のため労務に服することができない場合、
待期3日を経過した後、
労務不能である期間について傷病手当金が支給される仕組みです。
そのため、
待期完成後も療養のため労務不能の状態が続いていれば、
土曜日、日曜日、祝日などの公休日が含まれる期間も
支給対象になり得ます。
「もともと出勤予定がない日だから、
傷病手当金も出ない」
と考えてしまいますけれども。
たとえば、
月曜日から翌週金曜日まで継続して労務不能だった場合、
途中の土日を当然に飛ばして
平日だけで傷病手当金を計算する仕組みではありません。
傷病手当金は、
標準報酬月額を30で割った額を基礎として、
1日単位で計算される制度です。
ちなみに、
実際に出勤する予定の日ではなく、
30日で割りますから、
算出される金額は、
想像しているよりもちょっと少ないものになります。
1日あたりの金額は少ないですが、
休みの日も支給対象になりますから、
総額では、妥当な支給額と感じるかと。
■年次有給休暇と傷病手当金を組み合わせて、給与を二重にできる?
では、
傷病手当金の対象となる期間に年次有給休暇を取得すれば、
年休の給与と傷病手当金の両方を受け取れるかどうか。
重ねる、という発想ですね。
ここは会社から質問されやすいところですが、
原則として二重取りにはなりません。
健康保険法第108条では、
疾病や負傷について報酬の全部または一部を受けることができる期間は、
原則として傷病手当金を支給しないとされています。
ただし、
受け取る報酬が傷病手当金より少ない場合は、
その差額が支給されます。
たとえば、
傷病手当金の日額を8,000円とすると、
次のようなイメージ。
欠勤して給与0円なら、傷病手当金8,000円。
年休を取得して通常の賃金10,000円が支払われるなら、傷病手当金は0円。
会社から5,000円の報酬が支払われるなら、
傷病手当金との差額3,000円が支給されます。
所定休日(給与支給なし)で休みの日なら、傷病手当金8,000円
協会けんぽも、
有給休暇の賃金は、
傷病手当金との調整対象となる報酬に含まれると案内しています。
■年休でも待期期間には使える
一方、
最初の「待期期間の3日」は考え方が違います。
傷病手当金は、
療養のため仕事に就けなくなった日から連続する3日間の待期を完成させ、
その後の4日目以降が支給対象となります。
この待期3日には、
年次有給休暇を取得した日も含めることができます。
つまり、
実際に療養のため労務不能であることを前提として、
月曜日:年休・待期1日目
火曜日:年休・待期2日目
水曜日:年休・待期3日目
木曜日:欠勤・傷病手当金の支給対象
という順序に。
「給与が出ている年休だから待期にはならない」
というわけではありません。
協会けんぽも、
待期期間については給与の支払いの有無にかかわらず、
有給休暇を含めることができると案内しています。
■土日祝日も待期に入れられる
さらに、
待期3日には土曜日、日曜日、
祝日も含めることができます。
たとえば、
金曜日から療養のため労務不能となり、
その状態が週末も継続している場合、
金曜日:待期1日目
土曜日:待期2日目・公休日
日曜日:待期3日目・公休日
となり、
月曜日も労務不能であれば、
月曜日から傷病手当金の支給対象になり得ます。
ただし、
「土日だから自動的に待期になる」
のではありません。
その期間について、
病気やケガの療養のため労務不能であることが前提です。
労務不能であれば、休みの日でも待期期間に含まれます。
■待期3日は連続がポイント
会社側で特に注意したいのが、
「3日休めばいい」のではなく、
「連続する3日間」が必要だという点です。
たとえば、
月曜日と火曜日を療養のため休み、
水曜日に出勤し、
木曜日から再び休んだ場合、
月・火・木を足して待期3日とはできません。
水曜日の出勤によって連続性が途切れているためです。
健康保険法第99条も
「労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から」
と規定しています。
協会けんぽも、連続した3日間がなければ待期は成立しないと明示しています。
しばらく療養する予定なのに、途中で出勤してくることも無いでしょうけれども。
待期が完成する前に出勤すると、
連続3日という条件を満たせません。
その場合は、
あらためて連続する3日間の待期を完成させる必要があります。
■会社から一言案内しておく
従業員から長期療養の相談を受けたときは、
会社から
「傷病手当金を申請するときは、
年休や土日などの公休日も待期3日に含められます」
と一言伝えておくと親切です。
年休が残っている従業員なら、
最初の3日について年休を利用するという選択肢もあります。
もちろん、
年休を使うかどうかは本人の判断です。
会社が傷病手当金のために年休取得を強制するものではありません。
傷病手当金では、
「休日だから対象外」
「年休だから待期にならない」と思い込むと、
申請期間を誤ってしまいます。
休日、年休、給与の支払い、そして連続する待期3日。
この4点を分けて確認する。
これが傷病手当金を申請するときのポイントですね。
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会社が休みの日も傷病手当金が出る?
休日・年休・待期3日の意外なルール
■休みの日も傷病手当金が出る?
従業員が病気やケガでしばらく休むことになった。
傷病手当金の申請を準備していると、
ちょっと迷うところがあります。
「土曜日や日曜日は、
もともと会社が休みだけど、
傷病手当金の対象になるの?」
さらに年次有給休暇を使っていたり、
途中に祝日が入ったりすると、
どの日を対象にすればいいのか分かりにくくなります。
本来、
休みの日は出勤しないわけですから、
給料が出てないので、
傷病手当金の支給対象となる日にはならないんじゃないかと思えるところ。
出勤するはずだった日だけが傷病手当金の対象なんじゃないかと。
そう考えてしまいますからね。
社内では、
頻繁に傷病手当金の手続きするものでもありませんから、
わからないものです。
従業員数が多ければ、頻度も高くなりますが、
病気や怪我で休む人が毎月でてくるような
職場もそう無いのではないかと。
ここでは、
会社側で傷病手当金の申請を扱うときに知っておきたい、
休日・年休・待期3日の関係を整理します。
■休日も支給対象になり得る。
傷病手当金は、健康保険法第99条に定められています。
被保険者が療養のため労務に服することができない場合、
待期3日を経過した後、
労務不能である期間について傷病手当金が支給される仕組みです。
そのため、
待期完成後も療養のため労務不能の状態が続いていれば、
土曜日、日曜日、祝日などの公休日が含まれる期間も
支給対象になり得ます。
「もともと出勤予定がない日だから、
傷病手当金も出ない」
と考えてしまいますけれども。
たとえば、
月曜日から翌週金曜日まで継続して労務不能だった場合、
途中の土日を当然に飛ばして
平日だけで傷病手当金を計算する仕組みではありません。
傷病手当金は、
標準報酬月額を30で割った額を基礎として、
1日単位で計算される制度です。
ちなみに、
実際に出勤する予定の日ではなく、
30日で割りますから、
算出される金額は、
想像しているよりもちょっと少ないものになります。
1日あたりの金額は少ないですが、
休みの日も支給対象になりますから、
総額では、妥当な支給額と感じるかと。
■年次有給休暇と傷病手当金を組み合わせて、給与を二重にできる?
では、
傷病手当金の対象となる期間に年次有給休暇を取得すれば、
年休の給与と傷病手当金の両方を受け取れるかどうか。
重ねる、という発想ですね。
ここは会社から質問されやすいところですが、
原則として二重取りにはなりません。
健康保険法第108条では、
疾病や負傷について報酬の全部または一部を受けることができる期間は、
原則として傷病手当金を支給しないとされています。
ただし、
受け取る報酬が傷病手当金より少ない場合は、
その差額が支給されます。
たとえば、
傷病手当金の日額を8,000円とすると、
次のようなイメージ。
欠勤して給与0円なら、傷病手当金8,000円。
年休を取得して通常の賃金10,000円が支払われるなら、傷病手当金は0円。
会社から5,000円の報酬が支払われるなら、
傷病手当金との差額3,000円が支給されます。
所定休日(給与支給なし)で休みの日なら、傷病手当金8,000円
協会けんぽも、
有給休暇の賃金は、
傷病手当金との調整対象となる報酬に含まれると案内しています。
■年休でも待期期間には使える
一方、
最初の「待期期間の3日」は考え方が違います。
傷病手当金は、
療養のため仕事に就けなくなった日から連続する3日間の待期を完成させ、
その後の4日目以降が支給対象となります。
この待期3日には、
年次有給休暇を取得した日も含めることができます。
つまり、
実際に療養のため労務不能であることを前提として、
月曜日:年休・待期1日目
火曜日:年休・待期2日目
水曜日:年休・待期3日目
木曜日:欠勤・傷病手当金の支給対象
という順序に。
「給与が出ている年休だから待期にはならない」
というわけではありません。
協会けんぽも、
待期期間については給与の支払いの有無にかかわらず、
有給休暇を含めることができると案内しています。
■土日祝日も待期に入れられる
さらに、
待期3日には土曜日、日曜日、
祝日も含めることができます。
たとえば、
金曜日から療養のため労務不能となり、
その状態が週末も継続している場合、
金曜日:待期1日目
土曜日:待期2日目・公休日
日曜日:待期3日目・公休日
となり、
月曜日も労務不能であれば、
月曜日から傷病手当金の支給対象になり得ます。
ただし、
「土日だから自動的に待期になる」
のではありません。
その期間について、
病気やケガの療養のため労務不能であることが前提です。
労務不能であれば、休みの日でも待期期間に含まれます。
■待期3日は連続がポイント
会社側で特に注意したいのが、
「3日休めばいい」のではなく、
「連続する3日間」が必要だという点です。
たとえば、
月曜日と火曜日を療養のため休み、
水曜日に出勤し、
木曜日から再び休んだ場合、
月・火・木を足して待期3日とはできません。
水曜日の出勤によって連続性が途切れているためです。
健康保険法第99条も
「労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から」
と規定しています。
協会けんぽも、連続した3日間がなければ待期は成立しないと明示しています。
しばらく療養する予定なのに、途中で出勤してくることも無いでしょうけれども。
待期が完成する前に出勤すると、
連続3日という条件を満たせません。
その場合は、
あらためて連続する3日間の待期を完成させる必要があります。
■会社から一言案内しておく
従業員から長期療養の相談を受けたときは、
会社から
「傷病手当金を申請するときは、
年休や土日などの公休日も待期3日に含められます」
と一言伝えておくと親切です。
年休が残っている従業員なら、
最初の3日について年休を利用するという選択肢もあります。
もちろん、
年休を使うかどうかは本人の判断です。
会社が傷病手当金のために年休取得を強制するものではありません。
傷病手当金では、
「休日だから対象外」
「年休だから待期にならない」と思い込むと、
申請期間を誤ってしまいます。
休日、年休、給与の支払い、そして連続する待期3日。
この4点を分けて確認する。
これが傷病手当金を申請するときのポイントですね。
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