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コラムの泉

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人事のうんちく

4,評価について
 「人」に対する給与であっても「仕事」に対する給与であっても何らかの評価をしないと給与の額や昇給の額を決めることが難しくなります。特に、個人別に給与の額を変えようとする場合は評価をせざるを得ません。元々、人に対する給与とか仕事に対する給与とかと呼ぶのは、評価対象が何であるかを給与の名前として使っているのです。人に対する給与の評価対象は人です。同じように仕事に対する給与の評価対象は仕事です。ですから、評価を考える場合、どちらに重点を置いているのかをはっきりさせていないと、給与と評価がアンバランスになってしまいます。このことは、人事を考える時には非常に重要なポイントです。例えば、仕事に対する給与に対する評価であれば、年齢の割には良くやった。と評価するのはおかしいわけで、純粋に仕事の出来具合を評価対象にすべきなのです。しかし、現実には、若いのにとか、同世代の社員の中ではとか、女子社員としては等と考えてしまいがちです。そこで、評価をするための道具を用意して、評価の視点を統一したり、評価の練習を行って評価の方法や基準を統一していきます。評価の道具としては、評価表が一般に使われます。どのような項目をどのような視点で評価するかが明記されています。
人の評価をする場合にはこれは、それほど多くの種類を作る必要はかったのですが、仕事の評価をしようとする場合には非常にたくさんの種類の評価表を用意しなければならないのが一般的です。それは、評価の項目が人の場合は理論上一般化されているからで、成績(目標達成度、仕事の質、仕事の量)、能力(知識・技能、理解力、判断力、企画力、折衝力、指導力)、勤務態度規律性、責任性、協調性、積極性)の各項目を評価すれば良いとされているからです。
ところが、仕事に対する評価は、仕事の大きさ、内容、難しさ、戦略性、新規性、仕事の出来具合、遂行過程等と仕事ごとに内容が違うものを評価しなければなりませんから、評価表は評価項目だけが並んだ空欄ばかりのものになりがちです。なぜそうなるのでしょうか。結果として同じ額の売り上げ高、利益率の二人の評価を同じにしてよいかを考えてみれば分かりやすいでしょう。二人は全く同じ条件で同じ成績を上げたのでしょうか。もし違うとすれば、どちらかに有利な評価になりませんか。一方は、大きな市場で競合も無く、じっとしてても注文がもらえる環境で、もう一方は市場が非常に小さい上に競争相手もいる。その環境で二人とも同じ売上げと利益を出したとしたら、同じ評価にしてしまうことは、前者に有利ではないでしょうか。仕事に対する評価は、同じ環境とは言えない人達を有利も不利もないように評価できる仕組にしておかないと、評価される側のやる気を損うことになりかねません。この点は最も注意を払わなければならないことです。

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