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カリスマ性とボトムアップの調和で勝ち続けるユニクロ!

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       シリーズ「組織力強化とコンピテンシー!」


 <第297回>[(第29話)「カリスマ性とボトムアップの調和で勝ち続けるユニクロ!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「組織力とコンピ
テンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきます。中
小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただきた
いと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「カリスマ性とボトムアップの調和で勝ち続けるユニクロ!」
1.僕はカリスマ経営者とは思っていない!
2.連戦連勝はないから「一生九敗」だ!
3.トマトの借りはブラジャーで返した!
4.ヒット連発の組織力!
5.チラシは顧客へのラブレター!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

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トヨタを始めとする自動車メーカー総崩れ、ソニーを始めとする家電メーカー総
崩れ、並みいる大企業が赤字決算になるというのに過去最高益を叩き出すカジュ
アル衣料の「メーカー小売」がある。ユニクロを運営するファーストリテーリン
グだ。

率いるのは会長兼社長の柳井正氏だ。一時玉塚元一氏が社長になり柳内氏は会長
オンリーだったが玉塚氏が去ったため以来兼務を続けている。早く社長を誰から
バトンタッチしたいというが果たして後継候補は決まっているのだろうか。ちょ
っと気に掛かる。

この記事を読んでいただけば組織力強化につながる柳井氏の経営トップとしての
コンピテンシーを随所に感じることだろう。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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早く失敗して早く考えて、早く修正する。それが成功する秘訣だ。

                           柳井 正

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【2】メルマガ本論

[(第29話)カリスマ性とボトムアップの調和で勝ち続けるユニクロ!]

1.僕はカリスマ経営者とは思っていない!

平成20年の暮れも押し迫ったころ、柳井会長兼社長はテレビ東京のカンブリア
宮殿に出演し、たくさんしゃべってくれた。「カリスマ経営者」と紹介されてち
ょっと不機嫌そうな顔になった。

「僕はカリスマじゃないですよ。強い会社はトップダウンだけではいけない。ト
ップダウンとボトムアップがうまく融合している必要がある」と正論を述べた。

「社員は柳井さんのことをどう思っているのでしょうね」との村上龍氏の問に対
して「サインをくれという店長がいて驚いた」と思わずもらした。経営の最高ト
ップに対してサインを求める社員、カリスマ経営者のなせる業であることを自他
共に認めた場面だった。

2.連戦連勝はないから「一生九敗」だ!

「どんなすばらしい会社も、どんなすばらしい経営者も連戦連勝なんてありえな
い。だから一生九敗という本を書いた。たった一つの成功の陰には九つの失敗が
ある」と力を込めて柳井氏は言う。

ソニー創業者の井深大氏は「100、10、1の法則」を説いていた。新商品のアイデ
ィアが100あってもその中から10の新商品が生まれればよいほうで本当に飯の種に
なるヒット商品はたった一つしか出ないという意味だ。

ユニクロでもご多分に漏れずたくさんの失敗を繰り返しているという。だからこ
そ「早く失敗して早く考えて、早く修正する。それが成功する秘訣だ」と柳井氏
は考えている。


3.トマトの借りはブラジャーで返した!

2002年に野菜で大きな失敗をしている。衣料品の会社がなぜ野菜だったのか。

「あの時は何か新しいものをやろうという意欲が乏しかった。あっと驚くような
ことをやる必要があった」と柳井氏は述懐する。

一年半で野菜事業からは撤退した。そして「トマトの借りはブラジャーで返す」
ことになる。それがブラトップというわけだ。仕掛けたのは途中入社の白井恵美
氏だ。

2007年11月、数ある新商品候補の中から選んだのはブラトップだった。簡単に
言えばキャミソールやタンクトップといったトップスの胸の部分にブラジャーの
カップを内蔵した商品だ。薄着でもブラジャーの肩紐が見えない。狙いはズバリ
的中し大ヒットだ。

既に2005年から売られていたものを自然に着こなせるようにアレンジしたことが
功を奏したものだ。


4.ヒット連発の組織力!

ヒット連発はなんと言っても組織力にある。例えば2008年にヒットしたヒートテ
ック。東レと共同開発した繊維が当たった。星型と丸型の繊維を交互に編むこと
で隙間ができる。通気性抜群で保水性があり、薄いのに暖かい。正に欠点が見当
たらない。

他社と組むのも組織力だが前述した白井恵美氏のように途中入社のハンディがな
い。希望するパートは全て正社員化も図っている。

働く環境も整備されている。仕事をする席が決まっていない。どこに陣取って仕
事をしてもいいルールだ。他部署の人ともいつでもコミュニケーションが取れる。
会議室には椅子がない。立ち会議は疲れるから早く席に戻りたい心理が働き、議
論が活発になり結論が出るのが早い。一人で仕事に集中したいときは間仕切りさ
れた静かな部屋がある。終業時間になれば一斉に消灯されるから終業時間を目指
して仕事に集中する。トリンプインターナショナルと似た職場環境だ。

これらが全部融合して強い組織が出来上がっている。組織力は総合力ということ
だ。


5.チラシは顧客へのラブレター!

柳井氏がこだわっているのはチラシだ。「たかがチラシ、されどチラシ」などと
言ったら怒鳴られそうだ。

「チラシは顧客に対するラブレターだ。ラブレターだから人に書かせるわけには
行かない」というこだわりがある。粗刷りの段階でチラシを評価し、まずいとこ
ろは全て直させる。

そして今日も全国のユニクロにチラシを携えてたくさんのお客がやってくる。不
況の中で最高益をあげるユニクロの強さは当分続くに違いない。



【3】今日のまとめ

1.強い会社はトップダウンとボトムアップがうまく融合していること。

2.社員にサインを求められるということは尊敬されていることの裏返しでもあ
  ること。

3.「一生九敗」という本を書いたようにたくさんの失敗を経験しながらヒット
  を飛ばしていること。

4.繊維メーカーとの提携、途中入社のハンディなし、パートの正社員化、労働
  環境の整備などの総合力が強い組織の源泉になっていること。

5.チラシは顧客へのラブレターというこだわりで今日も柳井氏の厳しい目でチ
  ェックしていること。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

消費者・生活者は無意識のうちに密かな不満を感じている。そこに商品で解決策
を示せば購買意欲を掻き立てることにつながる。これがマーケティングというも
のだ。

外食産業も冬の時代だという。しかし餃子の王将(王将フードサービス)やお好
み焼きの千房は連日満員御礼だ。これを読み解き、真似る必要がある。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから http://www.ss-net.com

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