相談の広場
この度の震災で休業せざるをえない状況になり、雇用調整助成金の支給を受けながら、なんとか雇用を維持しております。
この助成金を受けて、社会保険料が免除になる期間が出てきました。この間の社会保険料の帳簿上の処理はどうしたらよいのでしょうか。
小さな会社を立ち上げたばかりで、税理士さんも頼んでいないため、困惑しております。よろしくお願いいたします。
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こんにちは
公認会計士・税理士の海津(かいづ)と申します。
社会保険料が免除になる期間ですが、特に特別の処理は必要ありません。
現状の貴社の会計処理方法がわかりませんので、具体的な仕訳でのご説明が難しいのですが、以下の2点、ご留意いただければと思います。
①減免期間について、法定福利費(社会保険料)を費用として計上しない。
②従来、お給料を支払っていた際に従業員の方から、社会保険料を控除していたかと思いますが、減免期間は控除をしない。
また、恐らく労働保険料も免除されているかと思いますが、こちらについても原則は同様です。
①労災保険及び雇用保険の会社負担分を費用に計上しない。
②雇用保険の従業員からの徴収をしない。
なお、労働保険料は、社会保険料と異なり、前払ですので決算の時には現状の処理に応じて、何らかの決算仕訳が必要になるかと思います。
この点はご留意くださいね。
また現状の仕訳処理を教えていただければ、より具体的な処理の説明が可能ですので、よろしければ気軽にお問い合わせください。
最後になりますが、震災に負けずがんばってください!
海津様
早速のご回答と励ましをいただき、ありがとうございました。
詳細を書かせていただきますので、もう一度ご回答いただければ幸いです。
今回は震災特例ということで、給料の支払い後(給与から保険料を控除後)に免除申請をし、認められました。
そして、休業中ですが、給料は満額支払っております。
そこで、ご回答いただきましたように、従業員負担分の保険料を控除しない(控除した分については返金する)となると、従業員は休んでいるにもかかわらず、いつもより給料が増えることになり、疑問に感じてしまいます。
会社の財政状況が厳しい中で満額の給料を支払っておりますので、会社からの支給額の一部として処理できないものかと思うのですが・・・。
もし、そういった処理方法が許されるのであれば、ご教授下さい。よろしくお願いいたします。
manamameさん
こんにちは
海津です。
追加でいただいたご質問に関して、会計・税務の観点から回答をさせていただきます。
従業員の方から預り過ぎた保険料を給料として処理することはできません。
また、ここから先は、どちらかというと労務管理のお話になりますので、私の専門分野ではありまん。
あくまでも私見であることを前提に回答させていただきたく存じます。
まず、あの大震災の影響を受けながら、休業中の従業員の方々に全額のお給料をお支払になられているという、そのがんばりに敬意を表したいと思います。
従業員の方々の生活をお守りになろうというその姿勢、大変素晴らしいと思います。
しかしながら、母屋が倒れては、これから先の従業員の方々の生活を守ることはできなくなってしまいます。
休業されている方に全額のお支払をするというのは、信条的には大変素晴らしいとは思いますが、経営的観点からは少し無理があるのではないでしょうか?
通常、会社の責めによる休業の場合は60%以上の支給であれば足り、また、今回の大震災のような場合には、お給料を払わないということも法的には認められているかとともいます。
それであれば、保険料分位の給料減額は、従業員側としても当然、負担すべきだと私は思いますが、いかがでしょうか?
一つの提案ですが、保険料分のお給料を減額し、手取りが変わらない程度のお給料を支給いかがでしょうか?
この環境下であれば、従業員さんは感謝こそすれ、会社を恨むようなことはないかと思いますよ。
意図された回答と異なるかもしれません。
お役にたてなかったらごめんなさい。
海津様
ご回答ありがとうございます。
預かった保険料が、免除の対象として認められたら、当然返さなければならない。たとえ 従業員の給料が通常より多くなるとしても、そうしなければならないのですね。
免除の認定にあたっては、様々な手続きが必要でした。
被害状況の提出からはじまり、月ごとに休業した日数を計算し、諸々の資料を提出し、しばらくしてから認定かどうかの書類が届きます。
現在も回答待ちのものがあります。すべてにおいて認定の書類が届いてからの事後処理です。
実は、ご提案のように、震災直後に給料を減らすことを考えました。しかし、会社を立ち上げてまもないこと、給料の設定を低く抑えてスタートしたこと、など考えて満額支払うことにした次第です。
事前に免除になるとわかっていれば、対処もできたのですが・・・。
過去のお給料を変更したいくらいですが、そんな方法もありませんよね・・・。
ご提案の件は今後の参考にさせていただきます。
専門分野外にまで及ぶご助言をいただき、本当にありがとうございました。
また、質問させていただくこともあるかと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。
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