相談の広場
最終更新日:2015年01月16日 17:24
50~60代の上司より
「昔は、割増賃金の基礎となる賃金は基本給のみで、一律や固定の諸手当は算入していなかったと思うが、いつ変わったんだ?」
と質問を受けました。
昔(20~30年前)は、今のように割増賃金の基礎となる賃金に一律や固定の諸手当は算入していなかったのでしょうか?
労基法の改定履歴を検索しても、昔は割増賃金の基礎となるのは基本給のみみたいな文面を見つけることができませんでした。
上司の誤認識だと思っていますが、いかがでしょうか?
ご回答お願い致します。
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こんにちわ。
「一律や固定の諸手当」がどのような手当だったのか分かりませんが、以前貴社では明確な規定がないまま「一律・固定」の諸手当等を割増賃金相当分として支給することで、諸手当を算定基礎に含めずに計算されていたのかもしれませんね。
現在では、こういった諸手当が割増賃金の支払いの意味を持たせるため①「諸手当のどの部分までが割増賃金に該当するのか明確に規定すること」②「現実に発生した割増賃金との比較において不足がある場合には差額の支給をする」といった記載をすることによって、諸手当を算定基礎に含めずに行うことができるようになっています。
例えば「役職手当のうち20,000円分については、時間外・休日割増賃金として支給する。役職手当を超えて割増賃金を支給するべき時は、差額を支給する」といった記載が必要となっています。このような記載がなければ、役職手当全額を算定基礎として含めなければなりません。
こういった判例(小里機材事件「最判S63.7.14労判523号6頁」)等が20~30年前にありましたので、これらと勘違いしているんじゃないかと思った次第です。
通達や行政解釈については、先に いつかいり さんが回答されていましたので他の見方をしました。少しでも参考になれば幸いと思います。
いつかいり 様
ご回答ありがとうございます。
> 上司の方の誤認でしょう。昭和22年4月公布、同年9月施行からすでに、割増賃金計算において除外できる賃金として
>
> ・家族手当
> ・通勤手当
> ・施行規則に定める手当として、別居手当、子女教育手当
>
> と限定列挙されています。
>
> 施行当初の通達(昭和22年9月13日発基第17号)にも
>
> 法第三七条関係
> (一) 家族手当、通勤手当及び規則第二一条に掲げる別居手当、子女教育手当は名称にかかわらず実質によつて取り扱うこと。
>
> とあります。除外できない手当は、込みこみです。この通達の内容も、名称でカムフラージュしているにすぎないものは、計算に含まれる、という意味です。
わかくささくら 様
ご回答ありがとうございます。
他の見方、とても参考になりました。
上司も昔いた会社の計算方法を誤認していたか、その昔いた会社が計算方法を勘違いしていたか…
ありがとうございます。
> こんにちわ。
>
> 「一律や固定の諸手当」がどのような手当だったのか分かりませんが、以前貴社では明確な規定がないまま「一律・固定」の諸手当等を割増賃金相当分として支給することで、諸手当を算定基礎に含めずに計算されていたのかもしれませんね。
>
> 現在では、こういった諸手当が割増賃金の支払いの意味を持たせるため①「諸手当のどの部分までが割増賃金に該当するのか明確に規定すること」②「現実に発生した割増賃金との比較において不足がある場合には差額の支給をする」といった記載をすることによって、諸手当を算定基礎に含めずに行うことができるようになっています。
>
> 例えば「役職手当のうち20,000円分については、時間外・休日割増賃金として支給する。役職手当を超えて割増賃金を支給するべき時は、差額を支給する」といった記載が必要となっています。このような記載がなければ、役職手当全額を算定基礎として含めなければなりません。
>
> こういった判例(小里機材事件「最判S63.7.14労判523号6頁」)等が20~30年前にありましたので、これらと勘違いしているんじゃないかと思った次第です。
>
> 通達や行政解釈については、先に いつかいり さんが回答されていましたので他の見方をしました。少しでも参考になれば幸いと思います。
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