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労務管理

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通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者 ソームソーマー さん

最終更新日:2018年03月02日 14:07

通勤定期代を支給している社員が外出先から直行・直帰する際における、交通費実費支給の考え方について、2点質問させて頂きます。

(1)外出先から自宅に直帰する際、基本は通勤定期のルートを通ることを念頭に、外出先から通勤定期ルートまでの交通費実費を支給しています。

しかし、社員の自宅(最寄駅)と外出先の位置関係によっては、路線の複雑さもあり

「外出先から自宅(最寄駅)まで、通勤定期のルートを通らない方が最短の時間で帰宅できるが、その分、交通費実費は高額になる」ケースがあります。

この場合「迂回してでも通勤ルートへの最短経路を通って帰宅してもらい、そこまでの交通費を支給する」ことは可能でしょうか?

交通経費としては抑えられますが、迂回させることで帰宅時間が延びる場合もありますので、社員の負担は増える形になります。

これに関わる交通費の規程がなくても可能か、規程があれば可能か、そのような規程自体がNGか、などが不明点です。

(2)また、もしこれが可能という場合、本人が社の指定する(後日の判断もありえる)ルートを通らずに実際の最短ルートで直帰しようとして事故に遭った場合、労災認定の関係ではどのようになるでしょうか。

少々込み入った質問で恐縮ですが、ご回答を頂けると大変助かります。

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Re: 通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者村の平民さん

2018年03月02日 16:35

① 通勤手当は原則として、合理定な通勤方法とそれによる通勤費用によるべきだと考えます。

② しかし、業務の都合により直行直帰を命じ、または、直行直帰する方が通常の通勤経路よりも明らかに合理的で有る場合は、その都度の直行経路によって通勤手当を支給するのが適当と考えます。

③ 会社を経由して実行場所へ往復させる場合は、会社と業務実行場所との往復時間は全て労働時間です。その交通に要する経費は、全て会社負担です。
 直行の場合に、経費の安い方しか支給しないのであれば、直行による利益を会社が得ていることとの均衡がとれません。

④ また、経費の安い方しか支給しないために、所要時間が通常の通勤時間よりも長くなる場合は、その差の時間を労働時間としなければ本人が不満を持つでしょう。

⑤ 以上を踏まえた規程を設けるべきです。

⑥ 会社が指定したルートを通らないで、当該労働者の自己判断で、最短ルートを経由した際に事故に遭った場合、自己の判断による経路がそれなりに合理的で有り、かつ、業務との関連を失わず、一般的に通勤行為と言えるのであれば、労災保険給付対象になります。
 この場合、通勤災害ではなく、業務上災害と認められるのではないでしょうか。

Re: 通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者ぴぃちんさん

2018年03月02日 17:51

私見がありますが、

通勤手当交通費をどのように支給するのか、については、御社の考え方・ルールに従う、ことでよいかと思います。

なので、
「迂回してでも通勤ルートへの最短経路を通って帰宅してもらい、そこまでの交通費を支給する」という御社の交通費の支給規定であれば、その額を上限として支給することに問題はないかと思います。

社員の負担が増えて、ということであれば、現在のルールでは対応ができないのですから、自宅からの直行直帰の場合の支給規定と手続方法を定めて、その規定に従って実費負担分を支給することにすれば、問題はないと考えます。

労災については、労働基準監督署が認定するので通勤災害の認定は署によりますが、現場~自宅までの経路が合理的な経路であるのであれば(途中に私的な要件がないのであれば)、労災として認定されるのではないかと思います。
ただ、通勤災害の認定をするのは、あくまで労働基準監督署になり、また、実際の状況を判断して労災かどうかを判断しますので、実際に事故になった際に労災かどうかを判断することになるかと思います。



> 通勤定期代を支給している社員が外出先から直行・直帰する際における、交通費実費支給の考え方について、2点質問させて頂きます。
>
> (1)外出先から自宅に直帰する際、基本は通勤定期のルートを通ることを念頭に、外出先から通勤定期ルートまでの交通費実費を支給しています。
>
> しかし、社員の自宅(最寄駅)と外出先の位置関係によっては、路線の複雑さもあり
>
> 「外出先から自宅(最寄駅)まで、通勤定期のルートを通らない方が最短の時間で帰宅できるが、その分、交通費実費は高額になる」ケースがあります。
>
> この場合「迂回してでも通勤ルートへの最短経路を通って帰宅してもらい、そこまでの交通費を支給する」ことは可能でしょうか?
>
> 交通経費としては抑えられますが、迂回させることで帰宅時間が延びる場合もありますので、社員の負担は増える形になります。
>
> これに関わる交通費の規程がなくても可能か、規程があれば可能か、そのような規程自体がNGか、などが不明点です。
>
> (2)また、もしこれが可能という場合、本人が社の指定する(後日の判断もありえる)ルートを通らずに実際の最短ルートで直帰しようとして事故に遭った場合、労災認定の関係ではどのようになるでしょうか。
>
> 少々込み入った質問で恐縮ですが、ご回答を頂けると大変助かります。

Re: 通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者ソームソーマーさん

2018年03月02日 18:02

村の平民さま、このたびはご教示誠に有難うございます。

> ③ 会社を経由して実行場所へ往復させる場合は、会社と業務実行場所との往復時間は全て労働時間です。その交通に要する経費は、全て会社負担です。
>  直行の場合に、経費の安い方しか支給しないのであれば、直行による利益を会社が得ていることとの均衡がとれません。

上記の部分は正直、盲点でした。
たしかに外出先からの直帰は「社員が直接帰宅できる」という面だけでなく「会社側が直帰時刻を区切りに勤務時間終了とすることができる」面もありますね。
それを会社側のメリットと捉えると、「迂回してでも通勤定期のルートに乗って帰宅すること」を社員に義務付けるのは、均衡が取れないように感じます。

> ④ また、経費の安い方しか支給しないために、所要時間が通常の通勤時間よりも長くなる場合は、その差の時間を労働時間としなければ本人が不満を持つでしょう。

これも③の考え方であれば、当然の帰結だと思います。

大変、参考になりました。
ただし、この考え方が労働法上の一般的な考え方になるのかどうか、少々気になりました。
たとえば、判例等があるのか、不当労働行為として行政指導が入たことがあるのかなど、事実上の裏打ちがあるのか、気になるところです。


> ⑥ 会社が指定したルートを通らないで、当該労働者の自己判断で、最短ルートを経由した際に事故に遭った場合、自己の判断による経路がそれなりに合理的で有り、かつ、業務との関連を失わず、一般的に通勤行為と言えるのであれば、労災保険給付対象になります。
>  この場合、通勤災害ではなく、業務上災害と認められるのではないでしょうか。

これは十分に理解できます。

いづれにしても、経費削減が社員のモチベーション低下につながってはいけないという視点も大事だと思いますので、これらを踏まえつつ、規程の検討をする必要性については十分に理解できました。


Re: 通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者ソームソーマーさん

2018年03月02日 18:23

ぴぃちん様。

このたびは、ご教示誠に有難うございます。

弊社には現在、明確な直行・直帰の際の交通費支給ルールがありません。
慣例的に通勤定期ルートへの接続までを実費支給していましたが、路線の複雑さから前述のような事例が発生したため、あらたな規程を検討する必要性があるのかどうか、思案している状況です。

労災については、仮に社が指定するルートでなくとも経路に合理性があれば認定されうることについては、十分に理解できます。

労働法上の妥当性なども気になるところですが、いづれにしても、経費削減の効果と社員のモチベーションを念頭に検討する必要性は感じております。


> 私見がありますが、
>
> 通勤手当交通費をどのように支給するのか、については、御社の考え方・ルールに従う、ことでよいかと思います。
>
> なので、
> 「迂回してでも通勤ルートへの最短経路を通って帰宅してもらい、そこまでの交通費を支給する」という御社の交通費の支給規定であれば、その額を上限として支給することに問題はないかと思います。
>
> 社員の負担が増えて、ということであれば、現在のルールでは対応ができないのですから、自宅からの直行直帰の場合の支給規定と手続方法を定めて、その規定に従って実費負担分を支給することにすれば、問題はないと考えます。
>
> 労災については、労働基準監督署が認定するので通勤災害の認定は署によりますが、現場~自宅までの経路が合理的な経路であるのであれば(途中に私的な要件がないのであれば)、労災として認定されるのではないかと思います。
> ただ、通勤災害の認定をするのは、あくまで労働基準監督署になり、また、実際の状況を判断して労災かどうかを判断しますので、実際に事故になった際に労災かどうかを判断することになるかと思います。
>
>
>
> > 通勤定期代を支給している社員が外出先から直行・直帰する際における、交通費実費支給の考え方について、2点質問させて頂きます。
> >
> > (1)外出先から自宅に直帰する際、基本は通勤定期のルートを通ることを念頭に、外出先から通勤定期ルートまでの交通費実費を支給しています。
> >
> > しかし、社員の自宅(最寄駅)と外出先の位置関係によっては、路線の複雑さもあり
> >
> > 「外出先から自宅(最寄駅)まで、通勤定期のルートを通らない方が最短の時間で帰宅できるが、その分、交通費実費は高額になる」ケースがあります。
> >
> > この場合「迂回してでも通勤ルートへの最短経路を通って帰宅してもらい、そこまでの交通費を支給する」ことは可能でしょうか?
> >
> > 交通経費としては抑えられますが、迂回させることで帰宅時間が延びる場合もありますので、社員の負担は増える形になります。
> >
> > これに関わる交通費の規程がなくても可能か、規程があれば可能か、そのような規程自体がNGか、などが不明点です。
> >
> > (2)また、もしこれが可能という場合、本人が社の指定する(後日の判断もありえる)ルートを通らずに実際の最短ルートで直帰しようとして事故に遭った場合、労災認定の関係ではどのようになるでしょうか。
> >
> > 少々込み入った質問で恐縮ですが、ご回答を頂けると大変助かります。

Re: 通勤定期ルートと直行・直帰の交通費支給の関わりについて

著者tonさん

2018年03月02日 19:04

> ぴぃちん様。
>
> このたびは、ご教示誠に有難うございます。
>
> 弊社には現在、明確な直行・直帰の際の交通費支給ルールがありません。
> 慣例的に通勤定期ルートへの接続までを実費支給していましたが、路線の複雑さから前述のような事例が発生したため、あらたな規程を検討する必要性があるのかどうか、思案している状況です。
>
> 労災については、仮に社が指定するルートでなくとも経路に合理性があれば認定されうることについては、十分に理解できます。
>
> 労働法上の妥当性なども気になるところですが、いづれにしても、経費削減の効果と社員のモチベーションを念頭に検討する必要性は感じております。
>

こんばんは。
経験則からですが・・・・
自宅 A 会社 X として定期代支給 接続可能駅 C(1つと限らず)
出先 B → 自宅A へ直帰でCが有る場合 C→B間の交通費
出先 D → 自宅A へ直帰でCが無い場合 D→A間の交通費
出先 E → 会社X へ帰社でCが無い場合 E→X間の交通費
定期区間に接続可能な場合は実際に定期区間を利用したかどうかの確認はせずに定期区間外分だけを交通費として支給していました。
定期区間に接続出来ない経路の場合は利用全線分の支給としていました。
経費減として定期利用可能区間については交通費の支給は無かったです。
本来は通勤定期と業務交通費は別物だと思うのですが会社の方針がそうでしたね。
とりあえず。

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