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元悪ガキ多数、玉子屋会長の人間再生力!

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シリーズ「優れた経営者のコンピテンシーを学ぶ!」
<第326回>[(第24話)「元悪ガキ多数、玉子屋会長の人間再生力!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.二代目セガレ社長、「弁当屋と言えなかった」!
2.元悪ガキも見る見る真人間に!
3.班長中心に皆がゲーム感覚でがんばる!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記

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東京は蒲田界隈の町工場は今総じて元気がない。そんな沈滞ムードの街の一角に
煌々とライトアップされ、卵からひよこが孵る姿のロゴマークが際立って光る会
社がある。今回採り挙げる「玉子屋」だ。

朝9時から10時の間に電話やFAXで弁当の注文を受け付ける。そして正午前
に確実にお届けする弁当宅配会社だ。メニューは一種類だが日替わりだ。再び全
く同じメニューに出会うことはないのだという。一日平均7万食製造し、余って
廃棄する率はたったの0.1%以下だというから驚く。ちなみにコンビにでは2~
3%も廃棄している。

コールセンターで受け付けた弁当は各エリアを担当する班長がいくつ上乗せして
作らせるかを読み取り現場に指示を出す。各エリアの配達員は班長の指示の元、
弁当を積んで出発する。刻々と変わる配達数量。そして積んである弁当に過不足
が生じる。連絡を取り合い約束したいつもの待ち合わせ場所で配達員同士が合流
し余りそうな車から足りない車に融通する。最終段階では班長が待ち合わせ場所
に向かい、足りない車に補充をかける。「今日はうまくいきました。過不足ゼロ
です」と配達員の声が弾む。この日のある班は正午10分前に全ての配達を完了
した。

班長はその班の社長という位置付け。権限が委譲されており、班をとりまとめて
いる。しかし班長はもとより営業担当も配達員も元はといえば皆悪ガキだ。暴走
族、喧嘩屋、オヤジ狩りなどをやっていた札付きの悪が多い。玉子屋に入社した
彼らは水を得た魚のように真人間になって働き出す。

今回は「玉子屋」創業者であり現会長の菅原勇継氏の「人間再生力」なるコンピ
テンシーに迫ってみる。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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食中毒を発生させ一週間の営業停止を食らったとき悪ガキの社員がお客さんに土
下座してお詫びして回ってくれた。自分も一緒に回ったがあの事件があって今の
玉子屋がある。

菅原勇継

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【2】メルマガ本論

[(第24話)元悪ガキ多数、玉子屋会長の人間再生力!]

1.二代目セガレ社長、「弁当屋と言えなかった」!

菅原勇継会長は現在70歳。飲食店経営を経て1975年に玉子屋を創業している。
箸にも棒にもかからない悪がきばかり集めてスタートした。悪ガキしか集まらな
かったというのが真実かもしれない。

現在二代目の菅原勇一郎氏が社長を務めている。勇一朗氏は法大では野球部とい
うスポーツマン。卒業後は一流の銀行に入社しているいわゆるエリートだ。父の
職業を弁当屋とは言えず「給食センターをやっています」と答えていたという。
恥ずかしかったのだという。しかし銀行に入ってみて大きな組織の中で一つの歯
車として働くことに疑問を感じた。自分の顧客は誰なのかもよく分からない。自
分の狭い範囲の持ち場のスペシャリストになっても何か満たされなかったのだろ
う。

現会長は継げとは言わなかったが自ら玉小屋に入社する気になってくれた。後継
者への継承がうまくいった例だ。1997年のことである。当時2億円足らずだった
売上げが今は70億円超にまで成長させた。親子鷹は成長路線を走っている。


2.元悪ガキも見る見る真人間に!

例えば営業を担当している中里誠氏はスキンヘットで鎌田では札付きのワルだっ
たと自認する。「玉子屋は街中を走る車を見て知っていたが卵を配達している会
社だと思った。面接にきてみたら弁当屋。もしかして弁当を食えるかもしれない
と思って入社した」という。

この会社に入って初めて人に褒められた。今の会長に褒められ、お客さんに「旨
かったよ」と言われて感謝された。「営業の仕事でも配達の仕事でも答えがない
から仕事は面白い」とも言っている。答えのある仕事はつまらないし自己成長に
もつながらないのだ。

弁当箱を回収に行き、「味はどうでしたか」と感想を求める。「とても美味しか
ったしあなたの笑顔も素敵です」と女性に言われて照れている。元悪ガキも皆い
い人なのだ。

菅原会長は社員たちとの対話が好きだ。酒を酌み交わしながら社員の話しをよく
聞く。そして「みんな楽しく働いて家一軒持てて夫婦仲睦ましく暮らしてもらえ
るのが私の務めだと」と言う。元悪ガキにとって、本当にいい親父であり、「人
間再生力」コンピテンシーが如何なく発揮されている。


3.班長中心に皆がゲーム感覚でがんばる!

元悪ガキたちは競争心が強い。負けず嫌いだ。班制度がうまく機能する所以でも
ある。班長はその班の社長という位置づけだ。メンバーの昇給も賞与の配分も決
める。これも班長に与えられた権限がある。班長を中心にゲーム感覚で仕事をが
んばる。彼らにとって理屈は抜きだ。

元悪ガキこそがマネジメントの達人だ。昔のガキ大将も会社に入ってリーダーシ
ップを発揮している。やはり草食系ではリーダーは務まらないということだ。



【3】今日のまとめ

1.玉子屋創業当時まともな社員は集まるわけもなく、悪ガキを集めて会社を運
営するしかなかったこと。

2.息子の裕一郎氏は父の仕事を弁当屋とは言えずに「給食センター」と言って
  いたこと。それほど弁当屋は世間から低く見られていたこと。

3.褒めて育てる菅原勇継会長の元で悪ガキたちは会長の人間的魅力に惹かれて
  真人間になっていったこと。

4.元悪ガキといえども菅原勇継会長のように性善説で接すれば心が通じること。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

今回の記事を書きながらお好み焼きの「千房」という会社を思い出した。この会
社で今店長などキーマンをやっているのは元暴走族やチンピラ。中井政嗣社長の
人間再生力もすばらしい。

<この記事はテレビ東京の2010年1月放送の「カンブリア宮殿」も参考にしてい
 ます。>

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=



次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
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