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無料配達で顧客を囲い込むカクヤス三代目の顧客深耕力!

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     シリーズ「優れた経営者のコンピテンシーを学ぶ!」

  <第328回>[(第26話)「無料配達で顧客を囲い込む
                   カクヤス三代目の顧客深耕力!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.価格競争に巻き込まれるな!
2.ビール一本から2時間以内に届けます!
3.弱さを嘆くよりも強さをもっと磨くほうがいい!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記

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サザエさんという漫画に登場するのが三河屋のサブちゃんだ。「コンチワー」と
近所を一軒ずつ御用聞きして回り、注文を受けた品物を配達する。なんとなく心
温まる光景だ。

しかし街の商店街は寂れ、閉店する店が増え続け、商店街はシャッター街という
社会問題が発生し、高齢者の一人暮らしは買い物難民と言われている。儲からな
くなって大手スーパーは撤退したが、地元の商店は既に消滅し、商店街も体をな
さなくなっているためだ。

酒屋はコンビニや郊外の激安酒店にシェアを奪われ、全国の酒屋が約3万軒も倒
産したり廃業しているそうだ。街の酒屋として生き延びるのは町の電器屋同様容
易ではない。

そんな中、東京に超元気な酒屋がある。その名も「なんでも酒やカクヤス」だ。
「ビール一本から2時間以内にお届けします」を売り言葉に年商700億円を叩き
出す。

今回は「カクヤス」三代目社長の佐藤順一氏の「顧客深耕力」なるコンピテンシ
ーに迫ってみる。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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玄関を押さえたものが次の流通の主役になる。

                          佐藤順一

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【2】メルマガ本論

[(第26話)無料配達で顧客を囲い込むカクヤス三代目の顧客深耕力!]

1.価格競争に巻き込まれるな!

街の酒屋カクヤスは、1921年(大正10年)佐藤順一氏の祖父が東京の王子で創業
している。規制に守られ店の経営は順調だった。ところが1990年にビール価格の
自由化が転機となった。規制緩和の嵐となりついに出店規制が撤廃されたのだ。

コンビにでも酒を扱い、スーパーでも酒を扱う。しいては郊外に酒類の激安店が
次々にオープンした。街の酒屋はひとたまりもない。次々倒産廃業に追い込まれ
ていった。

佐藤順一氏はつくば大学卒業後カクヤスに入社した。そして1993年(平成5年)に
社長に就任した。当時の本当の気持ちは「やりたくてやった仕事ではなかったが
親の仕事を継がなきゃならないという義務感でやり始めた。仕事は楽なほうがい
いし、でも給料はちゃんともらいたいというスタンスだった」と述懐されている。

しかし、コンビニ、スーパー、激安店と競争して勝つためには価格競争では体力
が持たない。無料配達というサービスを武器に価格競争を避けたいと考えた。


2.ビール一本から2時間以内に届けます!

各店舗から1.2キロ圏内にお届けする。一人1時間に3~4軒配達すればギリギ
リ採算が合う計算だ。ビール一本から2時間以内に届けることをキャッチフレ
ーズにしたが、ビール一本というお客はめったにいない。酒類だけでなくお米
や調味料、おつまみも注文される。重くて持ち運びが困難なものは全て取り扱
う。高齢者だけでなく子育て中の主婦もヘビーユーザーでほとんど全ての顧客
がリピーターだ。

お客が固まっている地域は配達効率が上がるから利益は多くなる。口コミで顧
客は広がっていく。口コミマーケティングの威力だ。佐藤社長は「玄関を押さ
えたものが次の流通の主役になる」と言っていたがお客の要望があれば玄関ど
ころか台所にまで運んであげる。お年寄りの心をがっちり掴んで放さない。佐
藤社長は全社を挙げて顧客深耕力なるコンピテンーを発揮しているのだ。

コンビにより安いが激安店やスーパーよりは高めの価格設定だが顧客はカクヤ
スの無料配達というサービスの価値を高く評価してくれる。今142店舗で年間
700億円を売り上げる。


3.弱さを嘆くよりも強さをもっと磨くほうがいい!

いまや従業員は2,800人。本社では佐藤社長が一番早い出社だ。誰も来ないうち
に大事なことは意思決定してしまうのだという。昼間はデイリーワークに追われ
て忙しい。そんなときには大事なことを意思決定できないと考えているのだ。

「弱さを嘆くよりも強さをもっと磨く」をモットーとする佐藤社長は価格で競
争するのではなく顧客価値でカクヤスを選んでもらえるようにブランド力を強
化したいと考えている。そのため5つのスピリットとして「嘘をつかない、ご
まかさない、手を抜かない、諦めない、とどまらない」を掲げて社員への浸透
を図っている。

そのために社員への権限もかなりのところまで委譲している。「やるべきか」、
「できるか」、「やりたいか」を見越した上で権限委譲する。「やるべきか」
は「お客が望んでいるか」で判断し、「できるか」は「我々としてできるか」
で判断し、「やりたいか」は「本当にやりたいか」と社員の意思を確認して任
せるようにしている。

こうしてカクヤスのブランド力は磨かれているのである。



【3】今日のまとめ

1.街の酒屋は価格競争に巻き込まれては勝負にならないこと。そこで無料配
  達というサービスによる顧客価値で勝負していること。

2.「ビール一本から2時間以内に届けます」をキャッチフレーズに各店舗か
  ら1.2キロ圏内を商圏にリピーターを増やし続けていること。

3.「弱さを嘆くよりも強さをもっと磨く」をモットーにブランド力を強化し
  たいと考えていること。

4.そのため5つのスピリットとして「嘘をつかない、ごまかさない、手を抜
  かない、諦めない、とどまらない」を掲げて社員への浸透を図っているこ
  と。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

安川電機も「犬のように嗅ぎまわれ」を合言葉に顧客企業に用もないのに訪問
して何かお役に立てることはないかと御用聞き営業を展開し続けた。そしてロ
ボットで世界一のシェアを獲得したそうだ。御用聞きは営業の原点であること
を忘れてはならない。

そして顧客深耕力なるコンピテンシーを発揮してリピーターを増やせば鬼に金
棒だ。

<この記事はテレビ東京の2010年3月放送の「カンブリア宮殿」も参考にしています。>

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

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