**********************************
■■
経営テクノ研究所■■
**********************************
2011年4月4日 第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之
http://www9.plala.or.jp/keeeiei-techno/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
VOL4.コスト・ダウン
製造段階でのコスト・ダウン
●極端な分業化によるロス
**********************************
フォードの掲げたモットーは、「よりよき生産を、よりよき生産手段によ
って、より安く生産販売し、大衆の生活程度を高めること」でした。このた
めに
採用されたのが、ベルト・コンベアによる流れ作業でした。
フォード工場における工場組織の中心が、個々の機械ではなくコンベアで
す。組立に必要な部品は、全て自動式のコンベアに乗って連続的に流され、
それによって作業者が配置されていました。
フォードは、この方式をマグネット組立に用いて、20分要していた作業
を5分に短縮したのです。この成功に力を得て、エンジンの組立から自動車
の総組立にまで発展させたのです。
このようにコンベアによる流れ作業は、分業作業効率と生産期間の短縮と
いう見地から、優れた作業方式といえるのです。
ところが、反面、人間が「一つの機械の一つの歯車の一つの歯」に過ぎな
い、という虚無感を持つようになってきました。
その結果、その人の持っている能力の一部しか利用されないとか、判断力
も必要でなくなるとか、ひいては責任感もおざなりになるようになってきた
のです。そのために、人件費のロスや生産性のロスなどを招くようになって
きした。
そこで、人間の持っている能力をフル発揮させて、しかも人間的な仕事を
行えるようにすれば、その人の意欲と責任感を高めさせることができると考
え出された方法が、職務の拡大でした。
職務の拡大とは、専門化のためにあまりにも分業化された職務を、もう一
度各人の能力に応じた十分な量と質の仕事として組み替える、というもので
す。つまり、自主的に仕事を遂行する張り合いと現在の能力一杯のことをや
り遂げた充実感を味あわせるような仕事のやり方をさせよう、というのです。
そのためには、次の事項を実施する必要があります。
1.技能の再教育
少ない人員で最大限の生産性をあげるということが組織の中心課題です。
そこで、つぶしのきく人、どの工程でもこなせる人、誰が休んでも応援がで
きる人、すなわち、多能工に育てていく必要があります。
特に装置工業においては、多能工の作業編成が取られています。たとえば、
運転作業者は整備の仕事もできるように訓練され、また検査員も突発の異状
事態やピーク作業時には、運転の仕事がこなせるような体制づくりを行って
います。
したがって、技能に対する再教育がどうしても必要になってきます。技能
とは、頭と体を使って実際にあることができることをいいます。
こうした技能の再教育は、職場で上司や先輩のコーチが不可欠となります。
そのコーチを行う場合、
(1)学ぶ準備をさせる
(2)仕事を説明し、やってみせる
(3)やらせてみる
(4)教えた後をみる
といった4段階をとると効果的です。
2.公正な
賃金処遇の再検討
多くの仕事ができ、多能工になっていく過程で、それを公正に
賃金処遇に
反映させていく制度が必要です。
挑戦すべき具体的技能を明示し、必要な教育を施し、身につけるべき技能
を獲得したら、上司や先輩は次の挑戦すべき新しい技能を設定し、明示しま
す。そして、それらを
賃金処遇に結びつけていきます。
以上の事項は、事務の仕事も同じです。
**********************************
●閑話休題「脱トヨタ生産方式」
分業化から多能工へと転換へと書いているさなかに 逆の記事を見ました。
それは韓国の現代自動車のことであり、脱トヨタ生産方式を敢えて捨て、自
前の方式を偏み出した、というものです。
結論的な話をしますと、できるだけ工程を細分化して工程数を増やすこと
で仕事を単純化し、1人の作業者が複雑な仕事をしなくて済むようにしたも
ので、現代の1ラインでの工程数は日本メーカーの2倍、300近くになる
そうです。
このやり方だと、言葉が通じにくい外国人
労働者の指導がしやすい。初心
者への指導が短期間にできて海外工場での生産性を高めることにもつながり、
グローバル化を推進する武器になったと言っています。
トヨタ生産方式は、長期
雇用や労使協調、徹底した人材育成による動機づ
けなどの基本ソフトの上に成立つシステムであり、その前提から複数の作業
がこなせる多能工が育つと現代は述べています。
これに対して労使対立によるストがよく発生し、生産ラインの作業者の賃
金制度は時間給で、熟練度を高めても待遇は向上しない
労働条件下ではトヨ
タ生産方式は機能しないと言っています。
また、日本企業の多くがトヨタ生産方式を導入した結果、成果を出してい
る事例をあまり聞いたことがなく、日本郵政でもトヨタ生産方式により遅配
などのトラブルが起こったと、この記事の中で述べています。
私は、どちらのシステムも間違っていないと思います。どちらも効果のあ
るシステムです。しかし、どのようなシステムでも自社の環境(ソフト・ハ
ード面)に合わないシステムは成果をあげることはできません。
さらに、トヨタ生産方式を知ったかぶりの経営コンサルタントに多額のお
金を払い、全く成果が出ていない企業もある、という指摘については全く同
感するものです。
─── PR────────────────────────────
★★利益向上は企業体質革新から★★
新製品、新市場、新材料、新しい作業方法、新しい組織形態、さらには新
しい経営管理論や哲学構造といった分野において、競争に立ち向かい、勝ち
抜くために革新が必要です。
★利益向上は企業体質革新の解説→
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
─── PR────────────────────────────
★★革新的ビジネスマンご愛読のお薦め★★
技術革新の波は工場や設備だけの合理化に止まらず、その波はビジネスマ
ンにも、ひしひしと押し寄せてくるようになりました。企業間の競争は激し
くなりました。
だが、どうしたら勝てるか。どうしたら人に先んじて、リーダーたる資格
と実力を勝ちうるか。それは大変難しいことです。しかし、あえて、それを
説いたのが、この有料メルマガです。「革新的ビジネスマン」のご購読をお
薦めします。
★革新的ビジネスマンの解説→
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
──────────────────────────────────
■舘 義之のポジション
人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
人事・IE、VE・マーケティングの3輪で企業体質改善の仕組みを構築
して、厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援し
ます。
■舘 義之への問い合わせ
tate@agate.plala.or.jp
**********************************
★★経営のパートナー★★
発行人 :
経営テクノ研究所
舘 義之
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
**********************************
**********************************
■■経営テクノ研究所■■
**********************************
2011年4月4日 第1・3週月曜日発行
発行人:舘 義之
http://www9.plala.or.jp/keeeiei-techno/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★★経営のパートナー★★経営学で企業を再生する
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
VOL4.コスト・ダウン
製造段階でのコスト・ダウン
●極端な分業化によるロス
**********************************
フォードの掲げたモットーは、「よりよき生産を、よりよき生産手段によ
って、より安く生産販売し、大衆の生活程度を高めること」でした。このた
めに採用されたのが、ベルト・コンベアによる流れ作業でした。
フォード工場における工場組織の中心が、個々の機械ではなくコンベアで
す。組立に必要な部品は、全て自動式のコンベアに乗って連続的に流され、
それによって作業者が配置されていました。
フォードは、この方式をマグネット組立に用いて、20分要していた作業
を5分に短縮したのです。この成功に力を得て、エンジンの組立から自動車
の総組立にまで発展させたのです。
このようにコンベアによる流れ作業は、分業作業効率と生産期間の短縮と
いう見地から、優れた作業方式といえるのです。
ところが、反面、人間が「一つの機械の一つの歯車の一つの歯」に過ぎな
い、という虚無感を持つようになってきました。
その結果、その人の持っている能力の一部しか利用されないとか、判断力
も必要でなくなるとか、ひいては責任感もおざなりになるようになってきた
のです。そのために、人件費のロスや生産性のロスなどを招くようになって
きした。
そこで、人間の持っている能力をフル発揮させて、しかも人間的な仕事を
行えるようにすれば、その人の意欲と責任感を高めさせることができると考
え出された方法が、職務の拡大でした。
職務の拡大とは、専門化のためにあまりにも分業化された職務を、もう一
度各人の能力に応じた十分な量と質の仕事として組み替える、というもので
す。つまり、自主的に仕事を遂行する張り合いと現在の能力一杯のことをや
り遂げた充実感を味あわせるような仕事のやり方をさせよう、というのです。
そのためには、次の事項を実施する必要があります。
1.技能の再教育
少ない人員で最大限の生産性をあげるということが組織の中心課題です。
そこで、つぶしのきく人、どの工程でもこなせる人、誰が休んでも応援がで
きる人、すなわち、多能工に育てていく必要があります。
特に装置工業においては、多能工の作業編成が取られています。たとえば、
運転作業者は整備の仕事もできるように訓練され、また検査員も突発の異状
事態やピーク作業時には、運転の仕事がこなせるような体制づくりを行って
います。
したがって、技能に対する再教育がどうしても必要になってきます。技能
とは、頭と体を使って実際にあることができることをいいます。
こうした技能の再教育は、職場で上司や先輩のコーチが不可欠となります。
そのコーチを行う場合、
(1)学ぶ準備をさせる
(2)仕事を説明し、やってみせる
(3)やらせてみる
(4)教えた後をみる
といった4段階をとると効果的です。
2.公正な賃金処遇の再検討
多くの仕事ができ、多能工になっていく過程で、それを公正に賃金処遇に
反映させていく制度が必要です。
挑戦すべき具体的技能を明示し、必要な教育を施し、身につけるべき技能
を獲得したら、上司や先輩は次の挑戦すべき新しい技能を設定し、明示しま
す。そして、それらを賃金処遇に結びつけていきます。
以上の事項は、事務の仕事も同じです。
**********************************
●閑話休題「脱トヨタ生産方式」
分業化から多能工へと転換へと書いているさなかに 逆の記事を見ました。
それは韓国の現代自動車のことであり、脱トヨタ生産方式を敢えて捨て、自
前の方式を偏み出した、というものです。
結論的な話をしますと、できるだけ工程を細分化して工程数を増やすこと
で仕事を単純化し、1人の作業者が複雑な仕事をしなくて済むようにしたも
ので、現代の1ラインでの工程数は日本メーカーの2倍、300近くになる
そうです。
このやり方だと、言葉が通じにくい外国人労働者の指導がしやすい。初心
者への指導が短期間にできて海外工場での生産性を高めることにもつながり、
グローバル化を推進する武器になったと言っています。
トヨタ生産方式は、長期雇用や労使協調、徹底した人材育成による動機づ
けなどの基本ソフトの上に成立つシステムであり、その前提から複数の作業
がこなせる多能工が育つと現代は述べています。
これに対して労使対立によるストがよく発生し、生産ラインの作業者の賃
金制度は時間給で、熟練度を高めても待遇は向上しない労働条件下ではトヨ
タ生産方式は機能しないと言っています。
また、日本企業の多くがトヨタ生産方式を導入した結果、成果を出してい
る事例をあまり聞いたことがなく、日本郵政でもトヨタ生産方式により遅配
などのトラブルが起こったと、この記事の中で述べています。
私は、どちらのシステムも間違っていないと思います。どちらも効果のあ
るシステムです。しかし、どのようなシステムでも自社の環境(ソフト・ハ
ード面)に合わないシステムは成果をあげることはできません。
さらに、トヨタ生産方式を知ったかぶりの経営コンサルタントに多額のお
金を払い、全く成果が出ていない企業もある、という指摘については全く同
感するものです。
─── PR────────────────────────────
★★利益向上は企業体質革新から★★
新製品、新市場、新材料、新しい作業方法、新しい組織形態、さらには新
しい経営管理論や哲学構造といった分野において、競争に立ち向かい、勝ち
抜くために革新が必要です。
★利益向上は企業体質革新の解説→
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
─── PR────────────────────────────
★★革新的ビジネスマンご愛読のお薦め★★
技術革新の波は工場や設備だけの合理化に止まらず、その波はビジネスマ
ンにも、ひしひしと押し寄せてくるようになりました。企業間の競争は激し
くなりました。
だが、どうしたら勝てるか。どうしたら人に先んじて、リーダーたる資格
と実力を勝ちうるか。それは大変難しいことです。しかし、あえて、それを
説いたのが、この有料メルマガです。「革新的ビジネスマン」のご購読をお
薦めします。
★革新的ビジネスマンの解説→
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
──────────────────────────────────
■舘 義之のポジション
人事・IE・VE・マーケティングコンサルタント
人事・IE、VE・マーケティングの3輪で企業体質改善の仕組みを構築
して、厳しい経営環境の中で勝ち残っていく会社にすることを第一に支援し
ます。
■舘 義之への問い合わせ
tate@agate.plala.or.jp
**********************************
★★経営のパートナー★★
発行人 :経営テクノ研究所
舘 義之
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno/
**********************************