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わかっちゃう! 知的財産用語 No.132
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[
知的創造サイクル (ちてきそうぞう さいくる)]
「研究開発」-「知的財産権による保護」-「
収益」-「研究開発」-・・
という循環のことです。
(1) 単なる着想が、そのまま発明となることは殆どないと思います。
たいていの場合、着想を基にして研究,開発などを経て発明が完成します。
そして、この研究,開発には
費用がかかります。
又、発明は完成させただけでは保護されません。
特許出願して
特許権を得
ることにより保護されます。
しかし、
特許権を得ただけでは、
収益を得ることはできません。
特許権を活
用することにより
収益を得ることができます。
例えば、自分で
特許発明を独占的に実施して
収益をあげることもできますし、
他人に実施権を許諾してライセンス料をもらうこともできます。
そのようにして得られた
収益を、新たな研究,開発に使えば、新たな発明が
生まれます。
つまり「研究・開発」-「発明」-「
特許」-「
収益」-「研究・開発」-
「発明」-・・・・
というような循環となります。
もっとシンプルに表現すると、「創造」-「保護」-「活用」-「創造」・・
というサイクルといえます。
このようなサイクルのことを「
知的創造サイクル」と言います。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1) 「概念」としてはわかるのですが、実際には このような知的創造サイク
ルを うまく回すのは容易ではないと思います。
例えば、サイクルが1週回ってくるのに要する時間が長すぎて、
収益をあげ
る前にダウンすることが考えられます。
また、
特許権が うまく活用できずに
収益があまり得られない場合もあると
思います。例えば「
休眠特許」は
特許権が活用されていない顕著な例です。
知的創造サイクルがうまく回ることは「理想」ですが、実際には「理想」通
りになるとは限らず、
「
特許は
負債になることもある」
ということも 意識しておくと良いと思います。
(参考「
特許貧乏」:
http://www.jpat.net/Y87.htm )
現状では
知的創造サイクルを回す上で、「
特許権活用による
収益」の部分が
ボトルネックになることが多いのではないかと思います。
(2) ちょっと話は ずれますが、
特許相談を受けていると「発明の技術レベル
の高さ」と「儲かる」こととを混同している方が多いです。
「凄い発明」でも儲からないことはありますし、
特許にならないような技術
レベルの低い商品でも大儲けになることもあります。
「
収益」は、
知的創造サイクルの重要なポイントですが、どの程度の
収益を
得ることができるのかを きちんと予想するのは難しいですね。
(3) 以前は大学の研究も論文,学会発表などの学術的な面が重視され、研究成
果たる発明を
収益に結びつけようとする考えは少なかったです。
「研究費は上(国とか学校とか)からもらえるもの」
「学術として研究すること尊いのであって、お金儲けなどは下品な話だ」
のように考えている学者先生が多かったように思います。
(あくまで 個人的な感想です。)
でも、近年では大学も研究成果を
収益に結びつけようという考えが広がり、
研究成果である発明を企業に利用させて、その
収益を研究費にあてることを意
識するようになってきました。
また、大学の発明を企業に利用させやすくするTLO(大学の技術移転
機関)により、少しずつ成果が出てきているらしいです。
(参考「TLO」:
http://www.jpat.net/Y73.htm )
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
発行 西川
特許事務所 (
http://www.jpat.net/ )
兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
感想メールをいただくと嬉しくて やる気が出るので、よろしくお願い
します。(「読んでるよ」の一言だけでも たいへん勇気づけられます。)
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」ですが、
出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 恥ずかしながら・・
私の日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
(書き込みも歓迎)
☆ ☆
掲載された記事の内容を許可なく転載することを禁じます。
但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて結構です。
(C) 2006 Nishikawa Yukiyoshi
『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
本マガジンの解除は
http://www.mag2.com/m/0000098536.htm から
お願いします。
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[編集後記]
「ワンダバ!!」
http://tinyurl.com/y9gmd3
というCDを聞きながら、この編集後記を書いています。
これは「ウルトラマン」,「ウルトラセブン」などの円谷特撮に登場する防
衛チームのテーマ曲ばかりを集めたCDです。
昨日 買ったのですが 懐かしい曲がたくさん聴けるので喜んでいます。
ただ、「帰ってきたウルトラマン」の「MAT」のテーマ曲を聞くと妙に
テンションが上がって、どこかに「緊急出動」したくなってしまうのが
ちょっと困ります (^_^;)。
子供の頃に カッコイイ映像と共に何回も繰り返し聴いていたので、すっ
かり頭に 刷り込まれているのでしょう。
私と同世代の男性には、そんな人が多いかも・・・。
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わかっちゃう! 知的財産用語 No.132
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こんにちは! わかっちゃう弁理士 西川幸慶です。
☆ 本日の知的財産用語
[ 知的創造サイクル (ちてきそうぞう さいくる)]
「研究開発」-「知的財産権による保護」-「収益」-「研究開発」-・・
という循環のことです。
(1) 単なる着想が、そのまま発明となることは殆どないと思います。
たいていの場合、着想を基にして研究,開発などを経て発明が完成します。
そして、この研究,開発には費用がかかります。
又、発明は完成させただけでは保護されません。特許出願して特許権を得
ることにより保護されます。
しかし、特許権を得ただけでは、収益を得ることはできません。特許権を活
用することにより収益を得ることができます。
例えば、自分で特許発明を独占的に実施して収益をあげることもできますし、
他人に実施権を許諾してライセンス料をもらうこともできます。
そのようにして得られた収益を、新たな研究,開発に使えば、新たな発明が
生まれます。
つまり「研究・開発」-「発明」-「特許」-「収益」-「研究・開発」-
「発明」-・・・・
というような循環となります。
もっとシンプルに表現すると、「創造」-「保護」-「活用」-「創造」・・
というサイクルといえます。
このようなサイクルのことを「知的創造サイクル」と言います。
☆ ☆
[関連事項と経験談]
(1) 「概念」としてはわかるのですが、実際には このような知的創造サイク
ルを うまく回すのは容易ではないと思います。
例えば、サイクルが1週回ってくるのに要する時間が長すぎて、収益をあげ
る前にダウンすることが考えられます。
また、特許権が うまく活用できずに収益があまり得られない場合もあると
思います。例えば「休眠特許」は特許権が活用されていない顕著な例です。
知的創造サイクルがうまく回ることは「理想」ですが、実際には「理想」通
りになるとは限らず、
「特許は負債になることもある」
ということも 意識しておくと良いと思います。
(参考「特許貧乏」:
http://www.jpat.net/Y87.htm )
現状では知的創造サイクルを回す上で、「特許権活用による収益」の部分が
ボトルネックになることが多いのではないかと思います。
(2) ちょっと話は ずれますが、特許相談を受けていると「発明の技術レベル
の高さ」と「儲かる」こととを混同している方が多いです。
「凄い発明」でも儲からないことはありますし、特許にならないような技術
レベルの低い商品でも大儲けになることもあります。
「収益」は、知的創造サイクルの重要なポイントですが、どの程度の収益を
得ることができるのかを きちんと予想するのは難しいですね。
(3) 以前は大学の研究も論文,学会発表などの学術的な面が重視され、研究成
果たる発明を収益に結びつけようとする考えは少なかったです。
「研究費は上(国とか学校とか)からもらえるもの」
「学術として研究すること尊いのであって、お金儲けなどは下品な話だ」
のように考えている学者先生が多かったように思います。
(あくまで 個人的な感想です。)
でも、近年では大学も研究成果を収益に結びつけようという考えが広がり、
研究成果である発明を企業に利用させて、その収益を研究費にあてることを意
識するようになってきました。
また、大学の発明を企業に利用させやすくするTLO(大学の技術移転
機関)により、少しずつ成果が出てきているらしいです。
(参考「TLO」:
http://www.jpat.net/Y73.htm )
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「わかっちゃう! 知的財産用語」
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兵庫県西宮市東山台3丁目9-17
電話 0797-61-1841、 FAX 0797-61-1821
発行人 弁理士 西川 幸慶
pat@jpat.net
ご意見、ご感想 お待ちしてます。
感想メールをいただくと嬉しくて やる気が出るので、よろしくお願い
します。(「読んでるよ」の一言だけでも たいへん勇気づけられます。)
* このメールに返信いただけば、西川に届きます。
☆「メール相談」
http://www.jpat.net/sodan.htm は「有料」ですが、
出願等のご依頼に伴うご相談は「無料」で承っております。
☆ 恥ずかしながら・・
私の日記
http://plaza.rakuten.co.jp/pinnote/
(書き込みも歓迎)
☆ ☆
掲載された記事の内容を許可なく転載することを禁じます。
但し、署名を含めて全文転載でしたら転載,転送していただいて結構です。
(C) 2006 Nishikawa Yukiyoshi
『まぐまぐ』 を 使ってお届けしています。
本マガジンの解除は
http://www.mag2.com/m/0000098536.htm から
お願いします。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
[編集後記]
「ワンダバ!!」
http://tinyurl.com/y9gmd3
というCDを聞きながら、この編集後記を書いています。
これは「ウルトラマン」,「ウルトラセブン」などの円谷特撮に登場する防
衛チームのテーマ曲ばかりを集めたCDです。
昨日 買ったのですが 懐かしい曲がたくさん聴けるので喜んでいます。
ただ、「帰ってきたウルトラマン」の「MAT」のテーマ曲を聞くと妙に
テンションが上がって、どこかに「緊急出動」したくなってしまうのが
ちょっと困ります (^_^;)。
子供の頃に カッコイイ映像と共に何回も繰り返し聴いていたので、すっ
かり頭に 刷り込まれているのでしょう。
私と同世代の男性には、そんな人が多いかも・・・。