• HOME
  • コラムの泉

コラムの泉

このエントリーをはてなブックマークに追加

専門家が発信する最新トピックスをご紹介(投稿ガイドはこちら

フレームワークには2重の意味;「自分観・世界観」の歴史

総務の森』コラムをご覧のみなさま


こんにちは! 合同会社5W1Hの高野潤一郎と申します。

プロフィールとバックナンバーは、こちらからご覧いただけます。
http://www.soumunomori.com/profile/uid-97755/

============================================================

■コミュニケーション関連「用語集」(改訂版)を公開しました!

 ●合同会社5W1H用語集
  http://www.5w1h.co.jp/glossary.html

※本用語集の情報は著作物ですので、別の場所に転載される際には、
 「合同会社5W1Hの高野潤一郎によれば....」と明記してくだ
 さい。

是非、みなさまの学習・お仕事にお役立てください♪

============================================================

HR総研様の『人事白書2014』の2箇所(育成関連および人事
戦略関連)で、弊社サービスをご紹介いただきました。
https://www.hrpro.co.jp/hks_kyosan.php
併せてご覧いただければ幸いです。

============================================================


本コラムでは、弊社配信の無料ニューズレター第111号(2012年2月
4日配信)で公開した記事の一部をシェア差し上げます。
今回のタイトルに興味をお持ちいただけた方は、是非、お役立てく
ださい。

<以下、抜粋記事となります。その旨、予めご了承くださいませ。
 なお、システム上、本コラムでご紹介できない『図表』などを含
 めた『全文』は、後述のリンク先より、無料で、何の登録手続き
 もなく、ご覧いただけますので、ご安心ください。>

============================================================

(前略)

前号で、「いざという時に頼れる、普段使いの愛刀」=「フレーム
ワーク質問力」と書いたところ、「フレームワーク質問力」と、フ
レームワーク質問力を基盤とする「合同会社5W1H流のコーチン
グプログラム」に興味をお持ちいただけた方がいらっしゃいました。

ただ、「フレームワーク」ということについて、少し誤解されてい
たようですので、今回は、その辺りについて補足を差し上げたいと
思います。


■「フレームワーク質問力」の「フレームワーク」は2重の意味

弊社登録商標の1つである「フレームワーク質問力」中にある「フ
レームワーク」(framework)という言葉は、一般に

------------------------------------------------------------
骨組み・枠組み:目的達成・問題解決・意思決定の際に用いる、特
定のルール・考え・信念をひとまとまりのセットにしたもの

基礎構造:対象とするシステム(体系)・コンセプト(概念)など
の基礎となる基本的な構造
------------------------------------------------------------
という意味を持っています。

もちろん、これはこれで正しいのですが、「フレームワーク質問力」
の「フレームワーク」には、上記の一般的な辞書の意味しか含んで
いないはずだと思い込むと、

「フレームワーク質問力」というのは、きっと、「あれこれ、広く
深く考えることを避ける」ため、「自力で考えるという手間を省き、
効率性を高める」ために用意した「枠組み」なのだろうと推測され
る方が出て参ります。

つまり、何か特定の場面(営業、交渉、説得…)では、「こういう
質問フレーズを、こういう手順で、使っていけば望んだ結果が得ら
れますよ」というように「簡便さを追求するためのツール」を提供
しているのではないかと、ね。

しかし、「フレームワーク質問力の全体像」という図をご覧いただ
けるとわかるように、「フレームワーク質問力」の流れは、「ガイ
ドライン」(コミュニケーションあるいは思考を進めていく際の指
針」を表したモノであって、単純に、「特定の場面で発すればいい
質問フレーズの、機械的な手順を示した内容」にはなっておりませ
ん。

弊社が開催する一般公開セミナーや企業研修などでは、コミュニケ
ーションの「『コンテクスト』(※1)に応じて、話の進め方や用
いるのが適切な質問フレーズが変わって当然である。感情を持った
生身の人間どうしの会話とはそもそもどういったモノであり、それ
を踏まえた質問フレーズの選び方・組み立て方を学び、身につける
のが大切」なのであって、

「場面ごとにお薦めの尋問・誘導メニューがあり、誰でもその通り
に話せばうまくいく」といった形でテクニックやツールを伝えるア
プローチは、「対症療法的である上に、逆効果を生じる恐れがあっ
てとても危険だ」と、具体例を通してお伝えしてきています。

※1 コンテクスト(context)
前後関係、背景、状況。コミュニケーションの目的・相手との関係
性などのように、「コンテンツ」(話の内容、出来事)に意味を与
える枠組みのこと。

(中略)

上記のような方針の下、「フレームワーク質問力」では、「『コン
テクスト』や『コンテンツ』が変わっても、コミュニケーションあ
るいは思考を進めていく際のガイドライン」として活用できる知識
について学び、多くの「実践演習」と「振り返り」を通して「質問
力」を高めていく仕組みを採用しています。

その中で、「ヒトの認知のメカニズム」と共に重要な役割を担う概
念として、「フレーム」(モノの見方、解釈の仕方、判断などの基
準となる体系や枠組み)について取り上げています。

そして、「フレームワーク質問力」の「フレームワーク」という言
葉には、コミュニケーションあるいは思考を進めていく際には「認
知のメカニズムとフレーム」を意識することが大切だ(※2)とい
う意味も込めているのです。

すなわち、「フレームワーク質問力」の「フレームワーク」という
言葉には、「骨組み・枠組み、基礎構造」に加えて、コミュニケー
ションあるいは思考を進めていく際には「認知のメカニズムとフレ
ームを意識することが大切だ」という「2重の意味」があるという
わけです。

※2 フレームとフレームワーク
通常、日本語としてもよく用いる「frame」(フレーム)という言
葉は、「frame of reference」(参照枠、価値判断や行動の基準と
する枠組み)という言葉の略語であることが知られています。認知
のメカニズムの解説時には、「frame of reference」の上位概念と
して、「frame of mind」(心のフレーム;メタ・プログラム)、
さらに「frame of mind」の上位概念としての「framework」(フレ
ームワーク;パーソナリティ)があることをお伝えしています。


上記の補足でもおわかりいただけたように、「フレームワーク質問
力」のセミナーや研修では、「質問フレーズの体系」について解説
し、それについての演習も行いますが、ただ単に、質問を発する際
の小手先のテクニックやツールをお伝えするだけの薄っぺらな内容
ではありませんので、その「質」にはご安心ください。

「若手」の方はもちろん、物事をはっきりと割り切る鋭さとそれを
実行する力を持った「中堅」「コンサルタント」、さらに、彼らを
柔らかく手綱さばきすることが求められる老練な「経営者」などに
もご満足いただけている内容となっております。

投資される金額や時間を考えると、非常に「生涯価値の高い内容」
だと評価していただけておりますので、ご興味をお持ちでしたら、
是非、「フレームワーク質問力」および「関連セミナー」をご活用
ください。

(中略)


■「フレームに着目する」ということ

ここでは、少し「フレームに着目する」ということがどういうこと
なのかについて、考えてみましょう。

まず、ヒトが「自分(たち)」や「世界」をどう認識してきたかと
いう見方について、簡単に振り返ってみましょう。


「自己認識と世界観」に関する歴史の1つの見方
------------------------------------------------------------

古代エジプトでは、「霊魂は不滅とされ、死者は復活する」といっ
た考えが説かれ、古代インドでも、「霊魂は何度もこの世に生まれ
変わる」という輪廻転生の考え方が一般的であった。このように、
世界各地のさまざまな文化や宗教では、ヒトが持つ「世界観」の根
幹を成すものとして「肉体と霊魂」という切り口を用いていた。

(中略)

その後、それまで、思考や感情といった目に見えないものを研究す
ることが多かった心理学に、目に見える客観的な行動を関連付けて
考える「行動主義心理学」が登場した。

1981年、バラス・フレデリック・スキナーが、「人がある行動を行
い、その行動が繰り返し行われる可能性は、行動に伴う結果に影響
される」 という「オペラント条件づけ」を発表した例などが有名で
ある。

ヒトの「行動」は、「特定の環境と行動の相互作用の蓄積」という
形の「学習」によって「変化」させることができる、ヒトは自分が
欲することをしている時に「自由」だと感じるといった考えが現れ、
ヒトの自己認識・世界観に影響を与えた。

最近ではさまざまな「錯覚」について、一般の認識が広まってきて
いる。特に、「錯視」(視覚に関する錯覚)には有名な事例も多く、
錯視画像だとわかった上で見ても錯視を起こしてしまうことなどか
ら、ヒトは「メンタル・モデルに照らし合わせて(認識の枠に当て
はめて)世界を解釈している」とされる。

こういった「認知心理学」のアプローチが現代心理学の主流となり、
「ヒトとは何か?」「世界とは何か?」について考える試みが盛ん
となっている。
------------------------------------------------------------

上記の、ヒトの「自己認識と世界観」に関する歴史の一端を見ると、
「ヒトとは(私たちは)何なのか?」「私たちが生きている世界と
は何なのか?」という共通した質問に対する、その時々の解が異な
っていることがわかります。(…問題解決で、「『解』よりも『質
問』の方が大切」と言われることがあるのは、こういった事例があ
るためです。)

また、「新たな物事が登場した時に私たちのフレームが変わったり、
私たちのフレームが変わることでそれまでとはまったく異なる潮流
が生まれたりする」ことを繰り返してきていることがわかるのでは
ないでしょうか。

こういった見方を踏まえて、私は、従来の延長線上にないブレイク
スルーを起こす際、行き詰まりや同じところをぐるぐる回っている
感覚から抜け出すためには、

「慣れ親しんで用いている自分のフレームを顕在化させ、変更を加
えてみること」「自分だったら絶対にやらないと思って避けてきた
他のやり方を、試しに採用して、その結果を検証してみること」な
どが非常に重要であると考えています。

(…「私はあなたとは違う。それはあなたのやり方でしょ!?」な
 どと、他のアプローチを受け入れる柔軟性に欠けた態度では、従
 来のフレームから抜け出すのが難しくなってしまうことが多いよ
 うです。)


以前、第99号「ノーベル経済学賞と、社内コーチの限界」では、
------------------------------------------------------------
・私たちは、これまでの社会経験等を通して身につけた「社会的な
 制約」(ソーシャル・ブロック)と「心理的制約」(メンタル・
 ブロック)により、自ら「超えてはならない基準」を自らに課す
 心理作用を持っている。

・「現状認識を変えないままで、現実を変えようとする」パフォー
 マンス・コーチングでは、「コーチは指示・命令をしてしまいや
 すく、クライアントは受け身になりやすい」という傾向がある

・「現状認識を変えた上で、現実を変えようとする」自己開発コー
 チングでは、「コーチは認識を変えるような質問を発し、クライ
 アントは主体的に考えて行動するようになっていきやすい」とい
 う傾向がある
------------------------------------------------------------
といった内容について、

そして、第109号「『学習を妨げる認識』や『知ったかぶり』を修
正するプロセス?」の図表2では、「3種類のループ学習」を用い
て、「シングル・ループ学習」「ダブル・ループ学習」「トリプル・
ループ学習」といった内容についてもお伝えしていました。

このように、「社会的な制約」(ソーシャル・ブロック)や「心理
的制約」(メンタル・ブロック)を超えたところにある解を求めると
き、「現状認識を変えた上で、現実を変えようとする」とき、「主
体的に考えて行動する人や組織を育てる」とき、

「ダブル・ループ学習」や「トリプル・ループ学習」によって従来
の延長線上から抜け出たイノベーションを起こすときには、特に、
「フレーム」(モノの見方、解釈の仕方、判断などの基準となる体
系や枠組み)を意識することが重要だと考えていることを、重ねて
お伝えしたいと思います。

また、「学習する組織」という言葉・概念がありますが、唯一絶対
解のない時代には、「目的に応じてフレームを変え、仮説と検証の
サイクルを速く回す」こと(…多くの場合、「実践・間違いを重ね
るほど、早く学べる」と言えるかもしれません)が大切だと考えて
いることも併せてお伝えしたいと思います。

学習する人物・組織の育成を検討される場合には、「コミュニケー
ションあるいは思考を進めていく際には『認知のメカニズムとフレ
ーム』を意識することが大切」という話を思い出していただければ
幸いです。

(後略)

============================================================


冒頭でご案内差し上げましたように、本記事の『全文』は、下記
よりご覧いただけます。上記抜粋記事をご覧になった上で、詳細
についてお知りになりたい方は、是非ご活用くださいませ。

●ニューズレター第111号
 フレームワークには2重の意味;「自分観・世界観」の歴史
 → http://5w1h.hatenablog.jp/entry/111(ブログ版)
 → http://www.5w1h.co.jp/newsletter/no111.pdf(PDF版)
============================================================
出典を明記していただき、『著作権法』で認められる『引用』の
範囲を超えなければ、許可なしで部分引用可能です。
また、内容を改変せず、元のままの形(あるいは上記リンク先)
であれば、お知り合いなどに転送していただいて構いません。
============================================================


以上、何か少しでも、『総務の森』コラムをご覧のみなさまの
お役に立てることがあれば幸いです。

お忙しいところ、目を通していただき、ありがとうございました!

               高野潤一郎@合同会社5W1H

P.S.1
● 【 早割:7月18日(金)まで 】 9月13日(土)スタート
 合同会社5W1H流『コーチング学習プログラム』
 http://www.5w1h.co.jp/pl/clp.html

 ~「自らを制約から解放し、境界を超えていく能力」
  「自ら適切な課題を設定する能力」を高めるのに有効!~

「参加者の声」は、こちら↓からご確認いただけます。
  http://www.5w1h.co.jp/pl/clp.html#comments


P.S.2
●7月13日(日)ほか: 月に一度、日曜朝の「教養醸成の会」
 http://www.5w1h.co.jp/pl/CGG.html

●7月24日(木)~25日(金)
 「フレームワーク質問力(総論)」セミナー
 http://www.5w1h.co.jp/pl/saimf.html

●8月9日(土)~10日(日)
 2日間「コーチング漬け」体験
 http://www.5w1h.co.jp/pl/two_days_coaching.html


P.S.3
もし『図表』を用いた解説も多い弊社発信情報にご興味をお持ち
いただけたようでしたら、下記もご覧になってみてください。

●無料ニューズレター『QOL向上のヒント』の購読/解除
 http://www.5w1h.co.jp/newsletter.html
 (バックナンバーもご覧いただけます♪)

合同会社5W1H の『公式 Facebookページ』
 http://www.facebook.com/5W1H.LLC
 (Facebookのアカウントなしで読める公開記事や
  『期間限定公開のレポート』などが入手可能です♪)

_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/


 「自律共栄の納得人世」の実現に向け、
 「人財と組織の育成を支援」する 合同会社5W1H

         代表 高野 潤一郎 [ 博士(先端科学技術) ]

合同会社5W1Hウェブサイト 】 http://www.5W1H.co.jp/


【 Facebookページ 】 http://www.facebook.com/5W1H.LLC
          (アカウントなしで読める公開記事や、
           期間限定公開のレポートなどがあります。)

【 Google+ページ 】 http://gplus.to/5W1H/


【 今後のイベント一覧 】http://www.5w1h.co.jp/event.html


_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/

絞り込み検索!

現在22,386コラム

カテゴリ

労務管理

税務経理

企業法務

その他

≪表示順≫

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP