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失敗半数!コ・クリエーション戦略の罠に陥らないための3つの…

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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 発行部数:26036部
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こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。


先日、オールアバウトのプロデューサーとスターバックス好調の原因を
探るため、直接話しを伺いに本社まで行ってきました。

1時間にわたっていろいろなお話しを伺うことができたのですが、先方の
部長の口から飛び出す言葉はどれもビジネスの本質を言い表すものであり、
クーポンで顧客を買う気にさせるなどマーケティングのテクニック的なことは
何一つありませんでした。

確かに短期的に売上を上げるためにはマーケティングテクニックで
なんとかなるのでしょうが、長期的な成長を目指すのであれば
ビジネスの本質を踏まえた戦略が重要になってくるんですね。

月曜日にその取材を基にした記事がアップされたのですが、
大な反響をいただき、オールアバウトで総合1位を獲得したと
プロデューサーから連絡をいただきました。(^^)

『いいね!』も1200を超えていますのでご好評いただいたようです。(笑)

スターバックスの顧客の支持を得て成長し続ける秘密をお知りになりたい方は
是非ともお読み下さいね!

『スターバックスが快進撃を続ける真の理由とは?』
⇒ http://allabout.co.jp/gm/gc/444527/


それでは、今回も『コラム:“MBAの視座・視野・視点”』から
スタートしていきます!


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■ コラム:“MBAの視座・視野・視点”
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■ 失敗半数!コ・クリエーション戦略の罠に陥らないための3つの条件とは?


ここ数年、消費者の変化についていけずに、顧客流出が止まらない
日本マクドナルドですが、5月下旬からはサッカーのワールドカップ開催に
合わせて、日本を始めとした出場国にちなんだ限定メニュー14種を
起爆剤として復活を図ります。

結果は、・・・惨敗。

7日に発表された月次レポートでは6月の既存店売上高が前年同月比8.0%の減少、
顧客数に至っては10.7%もの大幅な減少を記録したことが報告されました。

昨年8月に事業会社の社長に就任したサラ・カサノバ氏は、期間限定メニュー
やファミリー層の重視、宅配事業の推進など、手を変え品を変え復活への
挑戦を続けますが、なかなか成果に結びついていないのが現状といえます。

そんな中、6月から復活を期して日本マクドナルドが鳴り物入りで進める
プロジェクトが『みんなのとんかつソース研究会』。

5月に期間限定で発売し、好評を得たとんかつマックバーガーの
オリジナルソースを顧客と共に開発していくというプロジェクトです。

日本マクドナルドが、顧客を巻き込んで商品開発を行うのは、
このプロジェクトが初の試みであり、特設サイトをオープンさせて
プロジェクトの進捗を報告するなど、並々ならぬ決意が伺えます。
(⇒ 『みんなのとんかつソース研究会』公式サイト:
http://www.mcdonalds.co.jp/campaign/tonkatsu/project/ ) 

最近、日本マクドナルドのように、企業が顧客を巻き込んで
一緒に商品開発などを実施していくケースが増えてきています。

このような企業のマーケティング戦略は『コ・クリエーション(共創)』と
呼ばれています。

特にソーシャルメディアの発達で、企業と顧客の垣根はドラスティックに
低くなり、企業側は顧客との関係を深めて、マーケティング活動に
参加してもらおうという試みが増えているのです。

企業はこのコ・クリエーションに成功すれば、顧客との信頼関係が一層深まり、
安定的な成長を実現できるようになります。

ただ、コ・クリエーションを成功に導くには相当な困難が伴なうのも事実です。

オランダのフローニンゲン大学のベルホーフ教授らが行った調査によれば、
実に半数のコ・クリエーションの試みが失敗に終わっているというのです。

企業側が顧客をビジネスに取り込むまではいいのですが、最終的に顧客を
コントロールできなくなり、大きくブランドが傷つけられる事態にまで
発展したケースも見受けられます。

たとえば、アメリカのマクドナルドでは、消費者のイメージ向上を図るために、
Twitterで口コミを拡散させるキャンペーンが実施されました。もちろん、
マクドナルドは、多くの顧客からの好意的なメッセージが寄せられ、
ブランドイメージが高まることを期待していたのです。

ところが、蓋を開けてみるとツイートされるのは、悪口ばかり・・・

結果として、このキャンペーンはマクドナルドのブランドを
大きく毀損させる結果に終わってしまったのです。

それでは、“諸刃の剣”ともいえるコ・クリエーションは、
どのような場合に企業を窮地に陥れるのでしょうか?

ベルホーフ教授によればコ・クリエーションを実施する際に次の3つの条件に
当てはまる場合は、企業にとってのリスクが大きくなると注意を喚起します。


1.すでに強力なブランドが確立している

すでに強力なブランドを築いている企業が、顧客とのコ・クリエーションに
取り組む場合、自社のブランドが傷つく可能性を認識したうえで計画を立てて
いく必要があります。マクドナルドのTwitterキャンペーンのように顧客の
不適切な行動によって、これまで長い時間をかけて築いてきたブランドが
傷つけられる可能性が十分に考えられるからです。すでに強力なブランドが
確立している企業の場合は、自社のブランドを守るという観点からも
コ・クリエーションに取り組むべきかどうかを慎重に判断していかなければ
ならないのです。


2.需要の不確実性が高い

消費者の心理がまったく読めなくなり、マーケティングが顧客に響かずに
売上不振に陥った場合は、顧客に直接聞いて商品開発を進めることが、
事態を打開する最良の方法のように思われます。ところが、市場環境の変化が
著しい場合は、顧客自身がどのようなものを求めているのかがわからない
という状況は十分に考えられます。このような場合、顧客の意見に従って
商品開発を行ったとしても、それ自身が顧客の望むものとは限らず、
顧客の心を捉える商品を生み出すことなどできないでしょう。つまり、
需要の不確実性が高い場合には、顧客の声を忠実に反映させたがために、
まったく売れないという逆説的な結果に陥ることさえ不思議ではないのです。


3.過剰な情報が顧客から提供されている

顧客との協力関係は、企業にとってもちろんプラスに働きますが、顧客から
過度に情報が提供される場合には注意が必要になるでしょう。ベルホーフ教授
の調査によれば、企業と顧客の関わる頻度が増していくと、顧客から提供
される情報の量や質が低下し、種類も限定されるようになるそうです。
たとえば、デルがサイト上で顧客からアイデアを募る『アイデアストーム』
プログラムを開始してたくさんの情報を募集したところ、集まるのは
同じようなアイデアばかりで、中にはすでに製品化されているものまで
含まれていたそうです。また、たとえアイデアが採用されても、顧客は
その後も同じような提案を繰り返し続けたという結果も報告されているのです。


顧客のニーズが多様化し、変化の激しい環境の中で、顧客の心を捉える製品や
サービスを開発し、市場に投入することは益々難しい時代になっています。

それゆえ、企業は顧客との共創、コ・クリエーションを通じて、顧客の望む
製品を開発しようと努めるわけですが、そこには大きな落とし穴が待っている
ことを認識して細心の注意を払っていかなければいけません。

特にすでにブランドを築いた企業がコ・クリエーションに取り組むとき、
慎重にプロジェクトを進めなければ、取り返しのつかない失敗を犯すことさえ
十分に考えられるのです。

成功すれば効果の期待できるコ・クリエーションだけに、
事前にベルホーフ教授が指摘する3つの条件をチェックしたうえで取り組めば、
不要な失敗を避けることもできるようになるでしょう。


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≪本日のMBA講座のまとめ≫
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1.消費者のパワーが増した昨今、顧客との共創、コ・クリエーションは
企業にとってビジネス成功の大きな可能性を秘めている

2.コ・クリエーションは、成功すれば企業の業績に好影響を与えるが、
実際は半数近くが失敗してブランドが傷つくなど、
実行が非常に難しい戦略の一つでもある

3.次の3つの条件が揃う時、コ・クリエーションを実行することは
大きなリスクが伴う
(1) すでに強力なブランドを確立している
(2) 需要の不確実性が高い
(3) 過剰な情報が顧客から提供されている

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今回のコラムはハーバードビジネスレビュー2014年6月号の
『コ・クリエーションに潜む罠』を参照してお届けしました。
さらに詳しく学びたい方は是非ともハーバードビジネスレビューを
お読み下さい!⇒ http://www.mbajp.org/i/s/43z.html


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■ 編集後記:
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前回のメルマガでソニーの取るべき事業戦略を提案したところ、
こちらも各方面で大きな反響をいただきました!(笑)

私自身はソニー世代であり、ソニー製品に憧れを抱いて育ってきた
言ってみればソニー信者なので、このまま沈没することなく、
かつての輝きを1日でも早く取り戻していただきたいですねぇ。(^^)

また、読者の方からご意見も頂戴していますので、
ここでご紹介させていただきますね。

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ソニーのテレビ。映画業界やケーブルテレビ業界からは怒られそうですが、
最新の上映中の映画を自宅の大型テレビで楽しめるようにする、もしくは、
日本で公開されていないような国々のテレビ番組や映画を字幕付きで放映する
など、映像好きマニアを確実にとらえていくことがポイントかもしれません。

海外向け販売に関しても、日本のアニメの独占放映権の獲得やまだアニメ化
されていないコミックの映像化(各国の字幕付き)等、コンテンツを中心に
展開できればソニーの総合力を活かせて最強になると思います。

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ご意見を頂戴しましたいけだ様、どうもありがとうございました!

引き続き、みなさまお気軽にご意見いただけると嬉しいです!(^^)

それでは、今週は台風が日本列島を縦断する気配なので、
みなさまくれぐれもお気をつけいただきたいと思います。


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最後までお読みいただきましてありがとうございました。 m(_ _)m


今回のメルマガはいかがだったでしょうか?

ご意見やご要望があれば下記のフォームからお気軽にお寄せ下さいね!
(このメルマガへ返信しても私の元には届きませんのでご注意!)

→ http://www.mbasolution.com/contact.htm


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それでは、また次回あなたにお会いできるのを楽しみにしています!(^-^)


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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』(ビジプロ通信)

編集長: 安部 徹也

発行元:
株式会社 MBA Solution - The Best Solution for Your Business! -
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティW22階

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