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どんな車も直して見せる魂の熟年兄弟整備士の生き様!

       ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

    <第378回>賢人のコンピテンシーをベンチマークする!<その71>

    ==■「どんな車も直して見せる魂の熟年兄弟整備士の生き様!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとなり、成
果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していきます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読みいただ
きたいと思います。

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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと理解が一
 層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■

<今回のメニュー>
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【1】父の工場を受け継いだ兄を助けなければ!
【2】法人を止めて個人客に切り替え、一次は経営不振に!
【3】お互い無口なのになぜか息がピッタリの兄弟!
【4】全国から同業者が見学に訪れる!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記

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賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だからすば
らしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテンシーをベンチマークし
ない手はないのだ。



【1】父の工場を受け継いだ兄を助けなければ!

広島県徳山市で年老いた兄弟が車の整備工場「小山自動車」を経営している。兄は小山明氏
(72歳)で弟は8歳年下の小山博久氏(64歳)だ。もう一人博久氏の長男芳徳氏の3人で運営
している。

兄弟の父である故稔氏がディラーから独立して昭和34年に設立した整備工場だ。兄の明氏は
高校卒業後必然的に父の会社に入った。そのころは法人関係のライトバンやトラックなどの
修理を行っていたが、休みはほとんど取れないほど忙しかった。

10年後に弟博久氏が入ってくれたが、使い物になるまでは相当の日時を要した。はっきり言
って手足纏だったが、明氏は決して叱ったりはしなかった。叱ったりしなくとも博久氏は少
しずつ腕を挙げていって戦力になっていった。商売は繁盛を極めて従業員を3人使うほどに
成長した。



【2】法人を止めて個人客に切り替え、一次は経営不振に!

そんな時、父稔氏が引退した。明氏は法人の仕事を止めて個人客の仕事に切り替える決断を
した。法人相手だと忙しい割には儲からない。二言目には値引き要求だ。しかも仕事をもら
っている手前、ゴマもすらなければならない。明氏にとってはそれが苦痛だった。

博久氏は法人客を切ることにあえて反対はしなかった。兄の力になりたかったが案の定仕事
は激減し、三人の従業員には辞めてもらい、兄弟二人っきりになった。そんな時、アマチュ
アのレース用スポーツカーの整備の仕事が舞い込んだ。レース用だけに修理に対する要求レ
ベルは高く、改造も依頼された。それでも高い技術力を駆使してお客様の要望に応えて見せ
た。福山市に腕利きの整備工場があることが口コミで広がり、遠方からも仕事が持ち込まれ
るようになった。

明るい兆しが見え始めた矢先、長年の無理がたたり、明氏が喘息で倒れて入院した。博久氏
は必死に工場を守った。その結果嬉しい事が起こった。アマチュアのカーレースで博久氏が
整備した車が1着から4着までを独占したのだ。博久氏はいの一番に明氏に報告した。明氏は
ぶっきらぼうに「よかったな」と言ってくれた。兄弟二人の絆は一層深まった。



【3】お互い無口なのになぜか息がピッタリの兄弟!

兄の明氏は車検を主に担当し、博久氏は故障の修理を主に担当している。だがお互いに無口
でムダ口は叩かない。なのに、なぜか二人の息はピッタリ合う。どっちが欠けても工場がう
まくいかないことを認識しているのだ。

明氏は車検が通るレベルに整備してもまだ車から離れようとしない。例えばブレーキパッド
が次の車検まで持たないと瞬時に判断すれば思い切って部品を交換する。博久氏も故障個所
が治ったにもかかわらず車から離れようとしない。どうも振動が気になると言って磨耗して
いる部品を探し当て、交換する。アイドリングが直ぐに停止してしまう故障車の場合もホー
スが抜けている箇所を発見して修理したが、なぜホースが外れたのか、根本原因を究明する。
プラグが故障していたため燃焼ガスが異常な爆発を起こし、その爆風でホースが外れたこと
を突き止めて修理する念の入れようだ。

「ただ直すだけなら、それは修理とは言わない」。二人はそのような信念を持って誠心誠意
整備しているのだ。



【4】全国から同業者が見学に訪れる!

明氏は勉強家で車の専門誌を何冊も取り寄せて新技術の導入に余念がない。博久氏は兄に聞
けば何でも分かる仕組みになっている。

国産車だろうと外車だろうと、またそれらがどんなに古い型式だろうと新品同様に整備して
みせる小山自動車はすっかり有名なようだ。それが証拠に全国から同業者が見学に押しかけ
る。そのお相手をするだけでも大変だが、嫌な顔一つせず親切に全部公開する。

見学に訪れた同業者は工場のきれいさと整備に使う道具(設備)の豊富さに驚く。明氏は展
示会があれば必ず参加し、これはと思える道具を購入する。例えばスモーク発生器もある。
ホースに穴が開いている個所を発見するには煙を送り込めば直ぐに発見できる。スモーク発
生器を備えている整備工場はほかにはないだろう。



【5】賢人から学ぶべきこと!

小山兄弟はほとんど喧嘩をしたことがないそうだ。そもそも喧嘩にならない。お互いに尊敬
しあっているからどっちが欠けても会社が成り立たないことを認識しているのだ。

明氏は“おべんちゃら”が嫌で接客も苦手。だから仕事に没頭し、接客はもっぱら博久氏が
担当する。博久氏の長男も入れて三人でお昼は弁当食べるが、会話はほとんどない。明氏が
何か言えば、博久氏は「うん」か「そう」と相槌を打つ。それでいて絆は深い。家族で事業
をやっている人はぜひ小山兄弟の生き方を参考にしてはどうだろうか。



【6】編集後記

大企業には大企業の人間関係や人間模様がある。中小零細には中小零細の人間関係や人間模
様がある。だが、大事なのはお客様の絶大な信頼だ。絶対に手を抜かない頑固さは誰にも負
けない。頑固さをコンピテンシーの重要項目に加えたい。「あの整備工場に任せておけば安
心だ」と言わしめる頑固一徹な兄弟整備しにエールを送る。



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次回に続く


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