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~得する税務・
会計情報~ 第357号
【
税理士法人-優和-】
https://www.yu-wa.jp
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暗号
資産に関する税務上の取り扱いについて
皆さんは「オクリビト」という言葉をご存じでしょうか。2017年の仮想通貨市場
の過熱により1億円以上の収入を得た一般投資家の呼称です。当時は、2018年に暴
落したこともあり、担税力の観点では非常に苦労した方もいただろうと推測されます。
今回は、再び高騰している仮想通貨について、
確定申告のポイントをQ&A形式にて記
載します。なお、「仮想通貨」については「暗号
資産」へ呼称変更されていますので、以
後は暗号
資産として記載します。
国内の暗号
資産交換業者を通じた暗号
資産取引の場合には、平成30年1月1日以後
の暗号
資産取引については、
国税庁より暗号
資産交換業者に対して、「年間取引報告書」
の交付をお願いしています。
「年間取引報告書」を確認したうえで適正な申告をしましょう。
個人的な意見としては、暗号
資産市場を今後もより活性化・活発化させたいのであれ
ば
雑所得による課税ではなく、
源泉分離課税や申告
分離課税などの
分離課税を選択でき
るようにするべきではないかと思っております。
Q1 いくら以上だと仮想通貨に関する所得を申告しないとならないか
A1 所得(もうけ)が20万円を超過したら
確定申告が必要となります。
Q2 所得区分はどうなるのか
A2 原則として
雑所得に区分されます。
仮に赤字となった場合でも他の所得と通算することは出来ません。
Q3 所得が認識されるタイミングは
A3 以下の3パターンにて所得が認識され、20万円超の場合は
確定申告が必要となり
ます。
1)売却時
2)使用時
3)他の仮想通貨に交換した時
売却時は理解し易いと思います。
使用時や交換時にも課税されることは、一旦手持ちの仮想通貨を売却し、売却資金によ
り他の
資産を購入したとみなされるためです。
Q4 所得の計算方法は
A4
所得金額=売却額-取得額となります。
80円で取得したものを100円で売却したならば、
所得金額は20円となります。
取得金額とは、暗号
資産の取得に要した金額であり、購入時の手数料も含まれます。
実際に
国税庁HPより問題をピックアップしましたので、解いてみましょう。
解答は最終ページに記載しております。
【問題1】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 0.2BTCを21万円で売った。
所得金額はいくら?
【問題2】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 403,000円の商品を0.3BTCで買った。
所得金額はいくら?
【問題3】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 40XRPを購入し、1BTCを支払った。
所得金額はいくら?(ロの取引時レートは1XRP=30,000円とします)
【問題4】
イ. 2BTCを200万円で買った。購入手数料は550円だった。
取得価額はいくら?
【問題5】
暗号
資産が分裂した。
所得は生じますか?
【問題6】
暗号
資産をマイニング(採掘)により取得した。
所得は生じますか?
【問題7】
イ. 4BTCを1,845,000円で買った。
ロ. 2BTCを1,650,000円で買った。
ハ. 2BTCを2,400,000円で売った。
二. 0.5BTCを542,800円で買った。
ホ. 3BTCを2,895,000円で売った。
譲渡原価はいくら?(
総平均法、
移動平均法のそれぞれにて)。
【問題8(ラスト)】
取引履歴を残していない場合、どうしたら良いだろうか?
【問題の解答】
問題1:10,000円
問題2:103,000円
問題3:200,000円
問題4:2,000,550円
問題5:生じない(所得は発生しない)
問題6:生じる(所得は発生する)
問題7:
総平均法の場合3,106,000円
移動平均法の場合3,080,200円
問題8:「年間取引報告書」を確認する。
「年間取引報告書」には、1.年中購入数量、2.年中購入金額、3.年中売却数量、
4.年中売却金額が記載されています。
暗号
資産については、幅広い層が取引していることが想定されます。
皆さまの
確定申告にあたり、少しでも参考にして頂けたら幸いです。
令和3年度も
税理士法人優和 各本部をよろしくお願い申し上げます。
茨城本部
公認会計士・
税理士 楢原 功
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発行者 優和 茨城本部 楢原功(
公認会計士・
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茨城県古河市長谷町36番9号
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暗号資産に関する税務上の取り扱いについて
皆さんは「オクリビト」という言葉をご存じでしょうか。2017年の仮想通貨市場
の過熱により1億円以上の収入を得た一般投資家の呼称です。当時は、2018年に暴
落したこともあり、担税力の観点では非常に苦労した方もいただろうと推測されます。
今回は、再び高騰している仮想通貨について、確定申告のポイントをQ&A形式にて記
載します。なお、「仮想通貨」については「暗号資産」へ呼称変更されていますので、以
後は暗号資産として記載します。
国内の暗号資産交換業者を通じた暗号資産取引の場合には、平成30年1月1日以後
の暗号資産取引については、国税庁より暗号資産交換業者に対して、「年間取引報告書」
の交付をお願いしています。
「年間取引報告書」を確認したうえで適正な申告をしましょう。
個人的な意見としては、暗号資産市場を今後もより活性化・活発化させたいのであれ
ば雑所得による課税ではなく、源泉分離課税や申告分離課税などの分離課税を選択でき
るようにするべきではないかと思っております。
Q1 いくら以上だと仮想通貨に関する所得を申告しないとならないか
A1 所得(もうけ)が20万円を超過したら確定申告が必要となります。
Q2 所得区分はどうなるのか
A2 原則として雑所得に区分されます。
仮に赤字となった場合でも他の所得と通算することは出来ません。
Q3 所得が認識されるタイミングは
A3 以下の3パターンにて所得が認識され、20万円超の場合は確定申告が必要となり
ます。
1)売却時
2)使用時
3)他の仮想通貨に交換した時
売却時は理解し易いと思います。
使用時や交換時にも課税されることは、一旦手持ちの仮想通貨を売却し、売却資金によ
り他の資産を購入したとみなされるためです。
Q4 所得の計算方法は
A4 所得金額=売却額-取得額となります。
80円で取得したものを100円で売却したならば、所得金額は20円となります。
取得金額とは、暗号資産の取得に要した金額であり、購入時の手数料も含まれます。
実際に国税庁HPより問題をピックアップしましたので、解いてみましょう。
解答は最終ページに記載しております。
【問題1】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 0.2BTCを21万円で売った。
所得金額はいくら?
【問題2】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 403,000円の商品を0.3BTCで買った。
所得金額はいくら?
【問題3】
イ. 400万円で4BTCを買った。
ロ. 40XRPを購入し、1BTCを支払った。
所得金額はいくら?(ロの取引時レートは1XRP=30,000円とします)
【問題4】
イ. 2BTCを200万円で買った。購入手数料は550円だった。
取得価額はいくら?
【問題5】
暗号資産が分裂した。
所得は生じますか?
【問題6】
暗号資産をマイニング(採掘)により取得した。
所得は生じますか?
【問題7】
イ. 4BTCを1,845,000円で買った。
ロ. 2BTCを1,650,000円で買った。
ハ. 2BTCを2,400,000円で売った。
二. 0.5BTCを542,800円で買った。
ホ. 3BTCを2,895,000円で売った。
譲渡原価はいくら?(総平均法、移動平均法のそれぞれにて)。
【問題8(ラスト)】
取引履歴を残していない場合、どうしたら良いだろうか?
【問題の解答】
問題1:10,000円
問題2:103,000円
問題3:200,000円
問題4:2,000,550円
問題5:生じない(所得は発生しない)
問題6:生じる(所得は発生する)
問題7:総平均法の場合3,106,000円 移動平均法の場合3,080,200円
問題8:「年間取引報告書」を確認する。
「年間取引報告書」には、1.年中購入数量、2.年中購入金額、3.年中売却数量、
4.年中売却金額が記載されています。
暗号資産については、幅広い層が取引していることが想定されます。
皆さまの確定申告にあたり、少しでも参考にして頂けたら幸いです。
令和3年度も税理士法人優和 各本部をよろしくお願い申し上げます。
茨城本部
公認会計士・税理士 楢原 功
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発行者 優和 茨城本部 楢原功(公認会計士・税理士)
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