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コラムの泉

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登録第6457572号:「ワオテック」

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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
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□                       6月7日号
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 弁理士の深澤です。

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★このメルマガの目的♪
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 このメルマガでは、商標の審判・裁判事例等を通して、

○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか

 といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。

(配信中止はこちらまでhttp://www.mag2.com/m/0000241197.html)

 それでは、今週も始めます。

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★今回の事例♪
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 今回取り上げるのは、

○登録第6457572号:「ワオテック」

 指定商品役務は、第9,38,41,42類の各商品役務です。

 ところが、この商標は、

 登録第6223941号商標:「WowTech」

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。


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★判断の分かれ目♪
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 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2021-006145)が請求されました。

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 まず、この商標

「文字は、辞書等に掲載されておらず、特定の意味合いを想起させる
語として知られているものともいえないことからすれば、特定の
観念を生じることのない一種の造語として看取、把握されるとみる
のが相当である。」

 そうすると、

「その構成文字に相応して、「ワオテック」の称呼を生じ、特定の
観念を生じないものである。」

 一方、引用商標

「文字は、「Wow」の文字と「Tech」の文字とを結合した
ものと容易に看取され、該文字全体としては辞書等に掲載された
成語ではないものの、その構成中の「Wow」の文字は、驚きや
喜びなどを表す間投詞として、「Tech」の文字は、「科学技術」
の意味を有する「Technology」の略語として、それぞれ
我が国において親しまれた英語であることから、」

「全体として特定の意味合いを想起させないまでも、上記意味合い
の英語から構成されるものといった観念上の印象を与えるものである。」

 そうすると、

「その構成文字に相応して、「ワウテック」又は「ワオテック」の
称呼を生じ、「驚きや喜び」及び「科学技術」を表す英語によって
構成されるものといった漠然とした観念上の印象を与えるものである。」

 そこで両者を対比すると、

「その構成文字における片仮名と欧文字という文字種の明らかな
差異を有することから、両商標は、外観上、明確に区別できる。」

 称呼については、

「両商標は、「ワオテック」の称呼を共通にする場合があるとしても、
本願商標の称呼「ワオテック」と引用商標の称呼の一つである
「ワウテック」の称呼にあっては、第2音において「オ」と「ウ」
の差異を有するものであり、5音という比較的短い音構成において、
この差異音が両称呼に与える影響は大きいことから、称呼上、容易
に聴別できる。」

 観念については、

本願商標は、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用
商標は「驚きや喜び」及び「科学技術」を表す英語によって構成
されるものといった観念上の印象を与えるものであるから、両商標は、
観念上、相紛れるおそれはない。」

 したがって、

「称呼を共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別でき、
観念において相紛れるおそれはないものであるから、」

 非類似の商標と判断されました。

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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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 今回は、称呼の一部が共通する商標との類似が問題となりました。

 称呼が共通していても、外観や観念で明確に識別できる場合には
非類似になることがあります。

 外観や観念を異ならせることが真似とは言わせないツボになります。

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 お役に立ちましたでしょうか?

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)

ご質問・ご感想お待ちしております!

  編集・発行 深澤 潔
  http://brand-service.biz/

 各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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名無し

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