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手当を減額したり不支給にしたら減給制裁や賠償予定になる?

2021年11月16日号 (no. 1220)
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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【手当を減額したり不支給にしたら減給制裁や賠償予定になる?】
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■業務中の事故で手当が減額されたら労働基準法16条、91条に抵触する?

給料は基本給だけという会社もあるかもしれませんが、給与明細を見ると他にも支給される項目があるのではないでしょうか。

時間外労働に対する割増賃金もそうですし、休日労働深夜労働に対する割増賃金、これらも給与に含まれます。割増賃金は法律で決まったものですから、基本給だけでなく、この割増賃金が発生したならば、それは給与の中に含められているものです。

基本給割増賃金以外にも、各種の手当が支給されている会社もあります。

名称は色々ありますし、対象者、支給条件も色々あって、さらに金額も様々ですけれども、手当の支給条件によっては、減額したり不支給にしたりすることもあるのでは。条件を満たすことができれば満額で手当が支給されるが、条件を満たさなかった場合は手当が減額される、もしくは不支給になる。そういう制度を設計している会社もあるでしょう。 

では、手当てを減額なり不支給にしたとしたら、それは労働基準法91条(以下、91条)の減給制裁に該当するのかどうか。手当も給与に含まれると考えれば、それが減らされたり不支給となれば、減給されているんじゃないかと感じるところです。 

例えば、仕事で事故を起こさなければ1ヶ月に1万円の無事故手当が支給される。しかし、事故を起こすと、その手当が減額されたり不支給になる。このような手当があったとしましょう。ここでの事故というのは、自動車を使う業務で物を破損させたりという場面を考えてみます。積荷が破損したり、交通事故を起こしたり、こういう事故ですね。

じゃあ事故の有無によって手当の額が変動したとしたら、それは減給制裁なのかどうか。

さらに、事故が絡むので、労働基準法16条(以下、16条)の賠償予定の禁止に該当するのかどうか。




懲戒処分で手当が減るのではないし、実際の損害を手当の減額で補填しているものでもない

会社独自に設けた手当をどのような条件で支給するかどうかは会社が任意に決めることです。色々な手当を用意されている会社もあれば、何の手当も用意されていない会社もあります。手当を作るかどうか、どういう条件にするのかどうか、これらは会社が決めることです。 

91条の減給制裁は、懲戒処分で減給するときは、この91条の制限にかかりますけれども、事故の有無によって手当を支給するかしないかを分けているとなると、それは懲戒処分ではなく手当を支給する条件を満たしたかどうかが焦点です。

仮に、事故で40万円相当の損害が発生したとして、車を運転していた従業員本人にその40万円を負担させるとなると、それは16条の賠償予定の禁止に該当するかもしれませんけれども、実際に発生した損害額ではなくて、支給される手当が不支給もしくは減額調整されるとなると、賠償を予定しているものではなくて、手当を支給する条件に当てはまるかどうかを判断しているだけです。

無事故ならば満額の月1万円が支給されて、事故の損害額が10万円以下ならこの手当が半額になって月5000円になる。損害額が10万円を超えると、この無事故手当は不支給になる。こういう条件設定だったらどうでしょう。

損害を賠償させているのではなくて、損害額に応じて手当の額が変わるというだけのものです。1万円を5000円にしたり不支給にしたところで賠償額には及びませんから、16条が適用される場面ではないのですね。実際の損害額ではなく、10万円という定額を基準にしています。実際の損害額に連動させていないところが重要ですね。 

16条は賠償予定の禁止について書かれていますけれども、仕事で発生させた損害を賠償させることをあらかじめ決めることで、労働者を逃げられないようにする効果があり、そういう労働者を縛り付けるようなことをさせないための条文です。

事故の有無によって手当の支給内容が変わったとしても、それで労働者の自由が制限されるのかというと、おそらくないでしょう。月額1万円の手当、これが支給されないぞというだけで労働者の身動きを制限できるほどの効果があるかというと、さすがにそれはない。オマケ程度の金額ですから。 

例えば、トラックで荷物を運ぶ方だと、雇用契約ではなく請負契約でトラックの運転手をしている方がいて、 運んでいる荷物が急ブレーキによって破損すると、運転手がそれを弁償しなければいけないこともあります。雇用契約ではなく請負ですから、トラックの運転手は自営業者で、自ら損害賠償保険に入って、業務としてトラックを運転しています。事故が起これば、その保険から出る保険金で対応できます。

しかし、雇用契約で働いている方は、自分で損害賠償保険に入らないでしょうし、業務によって発生した利益を会社が取るなら、その業務遂行によって発生した事故の負担も使用者が負担しなければいけないもの。リターンを取るんだったらリスクも取らなきゃいけない。それが雇用契約における使用者の立場なんですね。

懲戒処分として手当を減額したり不支給にしているわけではなく、事故の損害額によって手当を支給したり、しなかったりというだけですから、頻繁に遅刻をするから減給制裁だとか、何か職場で悪いことしたから減給制裁、というような懲戒で行われてるものとは違います。

何らかの理由によって手当を支給しない、もしくは減額するとなると、無事故手当以外にも皆勤手当でも同じ話ができます。先月は皆勤じゃなかったから皆勤手当を支給しませんとなって、それが91条の減給制裁に該当するとなると、手当制度なんか作れませんよね。

他の例だと、先月は掃除当番をやらなかったから掃除当番手当を支給しない制度だとどうか。掃除当番を1回担当すると500円の手当が支給される。そういう手当制度がある会社で、掃除当番を一度もやらなかったとして、掃除当番手当が支給されなかったから91条の減給制裁だという話にはなりません。

無事故で支給される手当でも、事故があったら手当が出ません、もしくは減ります、という条件設定にしたとしても、91条の減給制裁にはならないという結論になります。

事故を起こさなければ手当を支給するということは、業務中に事故を起こさず安全に仕事をしてもらうのが目的であって、この手当制度を利用して労働者に対して制裁を加えるのが目的ではないですよね。

また、手当の額が満額でも月1万円だとすると、仮にその手当てが支給されなかったとしても、生活を脅かされるほどの金額ではありません。

減額なり不支給にするという条件を手当制度で設定していると、労働基準法16条や91条に抵触するんじゃないかとツッコミを受けますから、事故を起こした場合は何も支給しないけれども、無事故だった場合は支給される、という条件ならばマイナスになる要素がありません。

事故を起こしたとしても、本人には不利益はないわけですから。事故起こさなかった時は手当が支給される。つまり労働者本人にはプラスの要素しかないような手当制度になります。

何かよくないことをして罰金を科すような仕組みを作るのではなくて、何かいいことがあった時は手当を支給する。良くないことが起こったとしても何も本人には起こらない。そういう仕組みだったら、16条や91条が問題になることがないのですね。





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メールマガジン【本では読めない労務管理のミソ】のご紹介


内容の一例・・・
『定額残業代残業代は減らせるのか』
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『日曜日=法定休日と思い込んではいけない』
半日有給休暇半日欠勤の組み合わせはダメ?』
『寸志は賃金or贈り物?』
『ケータイは仕事道具か遊び道具か』

など、その他盛りだくさんのテーマでお送りしています。

本に書いていそうなんだけど、書いていない。
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合格率0.07%を通り抜けた大学生。


今、私はこうやって社労士という職業で仕事をしているわけですが、子供の頃からなりたかった職業というわけではなくて、大学生の頃に遭遇したきっかけが始まりです。

子供の頃になりたい職業というと、男の子ならば、警察官やスポーツ選手、パイロットというのが良くあるもの。女の子だと、スチュワーデス(今はキャビンアテンダント)、花屋さん、ケーキ屋さん、保育園の先生とか。そういう社会的に広く認知されたものが選ばれるので、小学生や中学生が社労士になりたいなんてことはゼロではないのでしょうが、極めて稀でしょう。

私が社労士試験に合格したのは大学4年のときで、いわゆる「現役合格」です。けれども、3年の時に一度不合格になって、ヘコんだんです。「たかが社労士試験ごときにオチたのか」って。だって、簡単そうなイメージがするでしょ、社労士なんて。チョチョッと勉強すれば、スルッと合格できるだろう。そう思っている人も少なくないはず。

「よく知られている資格 = 難しい」、「あまり知られていない資格 = 難しくない」。こういう判断基準があって、社労士は後者に該当するため、難しくないだろうと思われてしまうわけです。

私もそうやってナメていたクチですから、不合格になったんです。

実際は、想像しているよりも難易度は高くて、大学生の頃に約1年ほど時間を投じて、やっとこさ合格したのが本当のところ。


どうすると不合格になるか。どんなテキストや問題集を使えばいいか。問題集の使い方。スマホをどうやって社労士試験対策に活用するか、などなど。学生の頃の視点で書いています。

社労士試験というと、社会人の受験者が多いですから、学生の人の経験談が少ないんですよね。だから、私の経験が学生の人に役立つんじゃないかと思います。

とはいえ、学生の人が社労士に興味を持つというのはやはりレアで、何らかのきっかけが無ければ出会えないでしょうね。ただ、珍しいといっても、毎年、1割弱ほどは学生の受験者がいるので、受験者の総数を5万人と仮定すると、その1割弱なら3,000人から4,000人ぐらいは学生がいます。

そういう方の役に立つならば、私の経験も使っていただきたいですね。


https://www.growthwk.com/entry/2017/02/28/121910?utm_medium=cm_common_20211116_2
大学生が独学で社労士試験に合格する方法: 合格率0.07%の軌跡





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【学生から好かれる職場と学生から嫌われる職場】

高校生になれば、アルバイトをする機会があり、
過去、実際に経験した方、
もしくは、今まさに働いている学生の方もいるのでは。

中には、
「学生時代はアルバイトなんてしたことないよ」
という方もいらっしゃるかもしれません。

そういう稀な方は経験が無いでしょうけれども、
学生のアルバイトというのは、
何故か、不思議と、どういう理屈なのか分かりませんが、
雑というか、荒っぽいというか、
そういう手荒い扱いを受けるんです。

若いし、体力もあるし、
少々、手荒に扱っても大丈夫だろうという感覚なのでしょうか。

それ、気持ちとしては分かりますけれども、
法令上は、学生も他の従業員と(ほぼ)同じであって、
一定のルールの下で労務管理しないといけないのです。

もちろん、
18歳未満は夜22時以降は働けないとか、
8時間を超えて働けないとか、
そういう学生ならではの制約は一部ありますけれども、
それ以外のところは他の従業員と同じ。

週3日出勤で契約したはずなのに、
実際は週5日出勤になっている。

休憩時間無しで働いている。

採用時に、1日5時間働くと決めたのに、
実際は1日3時間程度しか勤務させてもらえない。

「学生には有給休暇が無い」と言われた。

テスト休みを取って時給を減らされた。

など、
やってはいけない労務管理がなされてしまっている
という実情もあるようです。

何をやってはいけないかを知らないまま、
間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。

(知らないからといって許されるものではありませんけれども)

このような労務管理をすると、学生から好感を持たれ、
辞めていく人が減るのではないか。

一方で、
「これをやってしまってはオシマイよ」
な感じの労務管理だと、
ザルで水をすくうように人が辞めていく。

学生から好まれる職場と嫌われる職場。

その境目はどこにあるのかについて書いたのが
『学校では教えてもらえない学生の働き方と雇い方 - 35の仕事のルール』
です。

「学生が好む職場」と「学生が嫌う職場」 その違いは何なのか。
https://www.growthwk.com/entry/2019/11/08/214715?utm_medium=cm_common_20211116_3




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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
「残業が減らない」

こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


毎日8時間の時間制限があると、柔軟に勤務時間を配分できませんよね。

例えば、月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務というわけにはいかない。

仕事に合わせて、ある日は勤務時間を短く、ある日は勤務時間を長くできれば、便利ですよね。

でも、実は、「月曜日は6時間の勤務にする代わりに、土曜日を10時間勤務にして、平均して8時間勤務なので、残業は無し」こんなことができる仕組みがあるんです。

「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
https://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_medium=cm_common_20211116_4





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決まったことを決まった手順で処理するのは難しいものではありません。例えば、給与計算。毎月1回は給与が支給されるので、その計算作業も毎月ありますけれども、頭を悩ませるほどのものではありません。

他には、雇用保険社会保険への加入手続きもちょくちょくと発生しますけれども、これも必要な書類を揃えて出すだけですから難しくない。

労務管理ではルーティンな業務があり、それらを処理するには特別な能力や知識は必要ありません。

しかし、時として、普段は遭遇しないような問題が起こります。例えば、休憩時間を1回ではなく何回かに分けて取るのはいいのかどうか。有給休暇を半日や時間単位で細かく分けて取ると便利なのかどうか。仕事着に着替える時間には給与は支払われるのかどうかなど。答えが1つに定まりにくい問題が労務管理では起こります。


一例として、

Q:会社を休んだら、社会保険料は安くなる?
Q:伊達マスクを付けて仕事をするの?
Q:休む人が多くて勤務シフトに穴が開く。対処策は?
Q:休憩時間を分けて取ってもいいの?
Q:残業を許可制にすれば残業は減る?
Q:残業しないほど、残業代が増える?
Q:喫煙時間は休憩なの?
Q:代休振替休日はいつまでに取ればいいの?


このような問題に対して、どのように対処するか。それについて書いたのが『仕事のハテナ 17のギモン』です。

▽    ▽   『仕事のハテナ 17のギモン』    ▽    ▽
https://www.growthwk.com/entry/2017/05/23/132023?utm_medium=cm_common_20211116_5



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