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人はなぜそれを買うか

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2007年5月7日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL3
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】tate@agate.plala.or.jp
【H P】http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
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◆CONTENTS◆
VOL3.マーケティング
●人はなぜそれを買うのか
●閑話休題「内部統制について」
●編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●人はなぜそれを買うか

 人はなぜそれを買うか、すなわち、「モチベーション・リサーチ」といわ
れる方法について説明しましょう。モチベーションというのは、企業のなか
従業員に対して欲求を満足させるためにも使われますが、ここでは購買動
機を調査する、ということです。

 満員電車のなかで早く坐れる秘訣は、男性の前に立つよりも女性の前に立
つことだ、といわれています。これは、統計学からみても一致した学説だそ
うです。

 なぜかというと、女性の方が無統計的にみて男性よりも短距離旅行の乗客
が多いといいます。それから女性のなかでも大きい荷物を持っている人の方
が、荷物を持たない人より早く降りるそうです。

 つまり、乗客がどんな動機でその電車に乗っているか、ということを知る
ことによって、早く坐ることができるわけです。商品を売る場合にも、お客
さんがどんな動機で買おうとしているのか、それを知ることが先決問題です。

 音楽のわからない人がビアノを買い、部屋数の少ないアパートの住人たち
が、電気掃除器を買う理由は、一体何でしょうか。ここに商品購入に当たっ
ての消費者心理の妙があり、この謎を解かないかぎり、各企業は適確な商品
計画や適切な販売方法をとることができないのです。

 モチベーション・リサーチは、このような要請に応えるために登場したも
ので、「動機調査」と訳されています。

 ところで、人間の購買心理や購買行動は、きわめて複雑であり、これを解
決するためのモチベーション・リサーチの手法も、また心理学・社会学など
の枠を集めて、各方面からいろいろ考え出されています。主なものを挙げれ
ば、次のとおりです。

1.世論調査
 「あなたは、なぜこの商品を買いましたか」といったぐあいに、理由をそ
のまま聞く方法です。たとえば、簡単なモチベーション・リサーチをやるた
めには、カードを作ってお客さんに記入してもらいます。たとえば、この品
物をお買いになった理由をお教えください、というようなことを書いて、
「品質がよい」「材料がよい」「組立がよい」「製造技術がよい」「割安で
ある」「軽便である」「耐久性がある」「製造元がよい」「性能が高い」
「色彩がよい」「スタイルがよい」「包装がよい」「アフターサービスがあ
る」「付属品がよい」「手ざわりがよい」「商標が有名である」「能率的で
ある」「別に理由はない」こういったような欄をあらかじめ設けておいて、
その場でお客さんに簡単に○をつけてもらいます。

 あるいは、一体どういう用途でお買い求めなりましたか、ということで、
家族の団らんのために買ったとか、贈り物として買ったとか、健康を保持す
るために買ったとか、接客用に買ったとか、というふうに、その用途を書い
てもらったり、また、非常によく考えたうえで購入したとか、別にたいして
考えもせずに買ったとか、慣習的に買ったか、といったことを店先で記入し
てもらいます。

 しかし、このような単なる質問によっては、故意に回答をゆがめたり、あ
るいは、本人でも意識していない信実を見失うことになります。

2.投影法(プロジェクティブ・メソッド)
 世論調査の欠陥を補うために、臨床心理学の手法を採り入れたもので、そ
の狙いは、自己防衛の本能をさらせると同時に、意識の奥底に潜むものの影
をなんらかの形をかりて、うつし出させようとするのに当たります。

 刺激語たとえば、会社名とか商品名を与えて、自由に連想させる「連想法
」とか、文章のところどころに空欄をもうけて、そこに適当な言葉を入れさ
せる「文書完結法」、物語ふうの画をかいて、この中の人物としてものを言
わせる「略画法」などは、その代表的な例です。

3.深層面接法(デプス・インタビュー・メソッド
 一般に、調査を行うに当たっては、世論調査のように、これを巨視的にと
らえる場合と、微視的に考察しなければならないものとがあります。

 たとえば、単に「よい」とか「悪い」といっても、それがどの程度のニュ
アンスを持つものであるかは、とおり一辺の質問では出てきません。ここに
おいて、一人一人の消費者をあらゆる角度から掘り下げて観察する必要があ
るわけです。

 このような目的で行われる面接調査をデプス・インタビュー・メソッド法
と呼んでいます。

 デプス・インタビューに当たっては、「自由質問」のほかに、たとえば、
二つのものを、いろいろな条件や組合せのもとで比較させ、その回答に要し
た時間や態度から関心の度合いを探り出す「一対比較法」など、さまざまな
手法をとり入れて行う場合が多く用いられています。

 なお、インタビュー方式には、7、8人のグループをつくって、自由に討
論させ、その内容や態度などを観察する集団面接法(グループ・インタビュ
ー・メソッド)なども、よく利用されています。
 
 いずれにしても、モチベーションの問題は複雑微妙であり、これらの方法
を多面的に活用し、総体として判断をくだす以外に、適確な方法の見当たら
ないのが現状です。
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●閑話休題「内部統制について」

 現在、出版会社から依頼を受けて「内部統制」に関する原稿を執筆中です。

 企業の不祥事が多発するにつれて、これに対応して金融庁が205年11
月に、ディスクロージャー制度の信頼性確保に向けた対応を公表し、「日本
版SOX法」に向けた議論が行われました。

 日本版SOX法とは、法律の名称ではなく俗称であり、内部統制を義務づ
ける法律としては「会社法」と「金融商品取引法」があります。

 金融商品取引法とは、ディスクロージャーの信頼性確保、証券市場の信頼
を高めることを目的としており、「財務報告の適性を確保する体制といえま
す。通常、金融商品取引法を日本版SOX法と呼んでいます。

 会社法とは「業務の適性を確保する体制」であり、不祥事の防止やコーポ
レート・ガバナンスの向上を目的としています。 

 会社法でいう大会社とは、「最終事業年度に係る貸借対照表において、資
本金が5億円以上であるか、または負債の部に計上した額の合計が200億
円以上の株式会社」で、該当する企業は全国で約1万社あります。

 これは、金融商品取引法の対象範囲(上場企業である約5,000社)よ
り多いことになります。

 内部統制が求められるきっかけは、「大和銀行ニューヨーク支店事件」で
した。一行員が11年間に渡り無断で財テク取引を行い銀行に11億ドル
(957億円/87円換算)の損害を生じさせたのです。

 さらに、この事実を事前に知ったトップが、組織ぐるみの隠蔽工作を行っ
ていたことが判明し、米国政府から多額の罰金と業務停止、そして米国から
の全面撤退になりました。

 経営者が企業の根本的な変革を行うことは当然なことですが、その中には
高潔な「論理観」がなければなりません。特に、内部統制においては、経営
者の論理観は不可欠なものとなります。

 企業にとって、論理観というものが非常に必要であることは間違いありま
せん。論理観というものは、経営理論も意思決定論も使えません。なぜなら、
論理観の根本は、「感情」にあるからです。つまり、「理性・知性・論理」
を超えたところにある感情こそが論理観の原点になるからです。

 したがって、「良き感情は良き論理に勝り」「悪しき感情は悪しき論理よ
り劣る」のであり、さらに、良き常識は、良き論理に勝るものになるのです

 会津藩の藩校に入る前の子弟に対して「什(じゅう)の掟」があり、その
最後に「ならぬことはならぬものです」と結ばれていますが、まさしく感情
そのものなのです。言葉をかえて表現すれば「価値観」といえます。

 企業経営も同じです。経営者として、一体何を目標に企業をやっていくの
か、それを深くつきつめて考えなければならないと思うのです。その価値観
が明確にされたならば、従業員の隅々にまで、それを浸透させることが必要
です。

 アメリカの企業でも、日本の禅とか、あるいは老子、荘子、孔子という東
洋の思想が研究されるようになりましたが、これはやはり経営者にとって価
値観というものが最も必要だということを認めているからだとといえます。

 石田梅岩(ばいがん)は、商人道で商行為の正当性について、「仁・義・
礼・智の心が信を生む」。つまり、商人が、●仁(他人を思いやる心)●義
(人として正しい心)●礼(相手を敬う心)●智(知恵を商品に生かす心)
という4つの心を備えれば、お客様の●信(信用・信頼)となって商売は、
ますます繁栄すると説いているのです。

 このように見てくると、誰も見ていなくても、誰かに報告しなくても、貫
く価値観が論理観といえます。
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●編集後記

 東京方面の仕事が多くなってきましたので、栃木県小山市の事務所を東京
都台東区に移転いたしました。そのため、4月のメルマガを休刊させていた
だきました。前もって、ご連絡をせず申し訳ございませんでした。

 5月から再び発刊していきますので、今後ともご愛読くださるようお願い
申し上げます。
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■コンサルティング・セミナー・講演会などお任せください。
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●生産方式の改善・セル生産方式への移行したい!
●部品・仕掛品・製品在庫の削減をしたい!
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●セールス活動の効率化を図りたい!
●商談技術を強化したい!
●市場開拓への戦略構想をつくりあげたい!
目標管理の導入・定着を図りたい!
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【お問合せ】tate@agate.plala.or.jp
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TEL:03-5913-9197 FAX:03-5913-9197
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【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・経営顧問・執筆
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