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~得する税務・
会計情報~ 第69号
【
税理士法人-優和-】
http://www.yu-wa.jp
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金融危機と
会計基準の変更
今回のサブプライム・ローンに端を発する世界金融危機、そして米証券大手
リーマン・ブラザーズの破綻は世界経済をますます混乱に陥れており、欧州
から米国、そして日本にまで時価
会計の見直し検討を迫っています。
日本でも10月16日、
企業会計基準委員会(ASBJ)が
時価評価の対象外になる
範囲を拡大するなど
会計基準を見直す検討を始め、10月28日には、実務対応
報告第25号「金融
資産の時価の
算定に関する実務上の取扱い」の公表がなさ
れました。
金融システムの混乱を沈めるため、日米欧が同時に時価
会計の見直しに入っ
たことになりますが、そもそも「時価」と「簿価」の違いとは何でしょうか?
時価
会計とは企業が保有する株式、債券などの金融
資産を、時価で
再評価す
る
会計手法のことです。
仮に1年前に200万円で購入した株式が、
決算時点で値上がりして500万円になっ
た場合には、簿価で
会計を行う場合は
貸借対照表にそのまま200万円と記載し
ますが、時価の場合は500万円と表示しますので、 実際の取得価格200万円よ
りも、300万円の含み益が発生します。
一方でその株式が取得価格よりも下がってしまった場合は、含み損が発生します。
具体的な見直しの内容として、
企業会計基準委員会(ASBJ)は、企業や金融機
関が
会計方式を選べるようにすることを検討しており、現行では禁じられてい
る、減損対象となる金融商品を取得時の価格(簿価)で評価できる「満期保有」
への変更を認める案を軸に 議論が進められているようです。
つまり、投資目的で保有する有価証券(常に
時価評価)の
決算上の区分を、簿価
で計上できる「満期保有」に切り替えるられるわけですから、減損処理の必要が
なくなり、損失を少なくできるメリットがあることになります。
地域金融機関を中心に財務内容の悪化を防ぐ狙いがあるとはいえ、準備が進んで
いた
国際会計基準の導入に逆行することになりますし、「損失の先送り」との批
判もあることも事実です。
「物差し」である
会計基準を手直ししても、ことの本質は何ら変化していません。
金融機関の信用収縮等への対応は、
会計基準の手直しではなく、BIS規制である
金融機関の
自己資本比率規制の見直しや、金融機関の貸出先に対する自己査定基
準の見直しを優先すべきと考えます。
今回の株式市場の大幅な下落は、各金融機関の
自己資本比率を大幅に引き下げ、
また、貸出先の格付けも大きく下落し、それが信用収縮に繋がっているのも事実
です。
また個別企業にとっても、一旦、時価
会計を凍結したとしても、もう2度と解除でき
なくなるかも知れません。
「物差し」の見直しは慎重にすべきでしょう。
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購読解除は下記URLから
http://www.yu-wa.jp/mail.htm
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発行者
税理士法人優和 東京本部 渡辺俊之(
公認会計士・
税理士)
優和HP:
http://www.yu-wa.jp
E-MAIL:
tookyo@yu-wa.jp
TEL:03(3455)6666/ FAX:03(3455)7777
〒108-0014 東京都港区芝4-4-5三田KMビル
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金融危機と会計基準の変更
今回のサブプライム・ローンに端を発する世界金融危機、そして米証券大手
リーマン・ブラザーズの破綻は世界経済をますます混乱に陥れており、欧州
から米国、そして日本にまで時価会計の見直し検討を迫っています。
日本でも10月16日、企業会計基準委員会(ASBJ)が時価評価の対象外になる
範囲を拡大するなど会計基準を見直す検討を始め、10月28日には、実務対応
報告第25号「金融資産の時価の算定に関する実務上の取扱い」の公表がなさ
れました。
金融システムの混乱を沈めるため、日米欧が同時に時価会計の見直しに入っ
たことになりますが、そもそも「時価」と「簿価」の違いとは何でしょうか?
時価会計とは企業が保有する株式、債券などの金融資産を、時価で再評価す
る会計手法のことです。
仮に1年前に200万円で購入した株式が、決算時点で値上がりして500万円になっ
た場合には、簿価で会計を行う場合は貸借対照表にそのまま200万円と記載し
ますが、時価の場合は500万円と表示しますので、 実際の取得価格200万円よ
りも、300万円の含み益が発生します。
一方でその株式が取得価格よりも下がってしまった場合は、含み損が発生します。
具体的な見直しの内容として、企業会計基準委員会(ASBJ)は、企業や金融機
関が会計方式を選べるようにすることを検討しており、現行では禁じられてい
る、減損対象となる金融商品を取得時の価格(簿価)で評価できる「満期保有」
への変更を認める案を軸に 議論が進められているようです。
つまり、投資目的で保有する有価証券(常に時価評価)の決算上の区分を、簿価
で計上できる「満期保有」に切り替えるられるわけですから、減損処理の必要が
なくなり、損失を少なくできるメリットがあることになります。
地域金融機関を中心に財務内容の悪化を防ぐ狙いがあるとはいえ、準備が進んで
いた国際会計基準の導入に逆行することになりますし、「損失の先送り」との批
判もあることも事実です。
「物差し」である会計基準を手直ししても、ことの本質は何ら変化していません。
金融機関の信用収縮等への対応は、会計基準の手直しではなく、BIS規制である
金融機関の自己資本比率規制の見直しや、金融機関の貸出先に対する自己査定基
準の見直しを優先すべきと考えます。
今回の株式市場の大幅な下落は、各金融機関の自己資本比率を大幅に引き下げ、
また、貸出先の格付けも大きく下落し、それが信用収縮に繋がっているのも事実
です。
また個別企業にとっても、一旦、時価会計を凍結したとしても、もう2度と解除でき
なくなるかも知れません。
「物差し」の見直しは慎重にすべきでしょう。
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