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シリーズ「組織力強化と
コンピテンシー!」
<第298回>[(第30話)「内需まっしぐら、ベイシアの組織力!」
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「組織力とコンピ
テンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきます。中
小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきた
いと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「内需まっしぐら、ベイシアの組織力!」
1.知られざる安売り王!
2.田園地帯を商戦のステージに選ぶわけ!
3.過疎の佐渡島に24時間コンビニのなぜ!
4.パートにも
報奨金で報いる!
5.M&A、海外進出に背を向けて内需を耕す!
【3】今日のポイント
===========================
平成20年の秋、突如押し寄せた金融危機と大不況。そして年末からトヨタやキヤ
ノンが派遣切りの先遣隊になり、瞬く間に他企業にも拡大していった。
仕事と住むところを同時に失った人が10万人以上、今後
失業者は正社員にも拡
大していく様相だ。
生活者は「巣ごもり生活」で外出を控える。百貨店やスーパーからこぼれた大量
のお客がディスカウント型のスーパー流れていく構図だ。
今回はベイシアグループの諦めない経営を支える組織力に迫る。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
安く売ってダメになった会社はないよ。
土屋嘉雄
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第30話)内需まっしぐら、ベイシアの組織力!]
1.知られざる安売り王!
群馬県を根城に主に栃木、埼玉、千葉、茨城の各県で店舗展開しているベイシア
グループだが全国的にはあまり知られていないようだ。
時は高度成長期、群馬県伊勢崎市に衣料品店「いせや」が開店した。土屋嘉雄会
長は商家に生まれ、アメリカ式の理論と事例に学ぶ。その中にウォルマートがあ
った。合理主義者となった土屋会長は今売上げ高7,500億円を超えるベイシアグ
ループに育て上げた。
グループ企業は二十数社に及ぶ。ホームセンターのカインズ、作業服専門のワー
クマン、コンビニのセーブオン、家電量販店のベイシア電器、カー用品専門店の
オートアールズ、仏壇仏具の静閑堂などだ。
グループのパートにまで土屋イズムが浸透し組織力強化の礎になっている。それ
が「凡事徹底」だ。代表的な土屋語録を紹介しよう。
(1)在庫は氷水→在庫はいずれ溶けて劣化するから在庫は極力少なく。
(2)安く売ってダメになった会社はない→価格を下げる仕組みを磨け。
(3)流通業に発明なし→突飛な独創よりも先例を学んで採り入れよ。
(4)流通業にもかんばん方式を→仕入れは少なめにして売り切れ。
(5)商業の工業化を目指せ→製造現場のように生産性を高めよ。
「凡事徹底」とは平凡で当たり前のことを徹底してやるということだ。当たり前
のことはもちろん土屋語録までをも末端に浸透させるから強い組織力が出来上が
る。
2.田園地帯を商戦のステージに選ぶわけ!
1980年代を思い出して欲しい。ダイエーが進軍ラッパを吹き続けていたころだ。
ダイエーはM&Aなども駆使しながら全国に店舗と事業を拡大していた。イトー
ヨーカドーやイオンが後に続いた。
しかし「宮殿のような多層階の立派な店をどんどん作って儲かるのだろうか」と
土屋会長は思っていたという。土屋会長の推測はズボシだった。不動産の価値は
高騰し続け、ダイエーの経営体質はその渦中に飲み込まれていった。
ベイシアでは不動産は所有しない。しかも投資額に対して初年度の売上げが2.5
倍を超えること、出店投資が5年以内に回収できることを出店可否のモノサシと
決めている。つまり田んぼの中に突如4万平米の店が出現するのだ。しかも平屋
建てで、店の前には広い駐車場を設置する。商売に向きそうもない不毛の地を好
むかのようだ。
多くの流通業は「都心回帰」。しかしベイシアはかたくなに田園地帯や郊外に出
店し続ける。今後5年で50店舗出店の予定という。
3.過疎の佐渡島に24時間コンビニのなぜ!
現在佐渡島の人口は6万6千人ほど。しかも毎年1,000人ずつ減っている典型的
な過疎の島だ。夜8時ともなればあたりは真っ暗。そんな過疎の島に13年前にコ
ンビニエンスストア「セーブオン」を開店し現在8店舗まで増やした。セブンイ
レブンもローソンも見向きもしない過疎の島になぜと言いたくなる。
深夜12時を過ぎても1時間あたり70人のお客が訪れるから不思議だ。島の人たち
もライフサイクルが夜型になっているから深夜でも客足は衰えないのだ。業界水
準よりもはるかに高い1日70万円も売り上げる。土屋会長の読みは当たった。
4.パートにも
報奨金で報いる!
月始めに前橋市のベイシア本部で月次営業会議が開催される。全国の店長が集め
られ優秀店舗の表彰式が行われる。全店の3分の2が表彰されることもある。パ
ート社員にまで及ぶ全
従業員に月ごとの数値目標が与えられ、目標を達成すれば
評価される仕組みだ。
ベイシアでは年功序列は一切ない。実力主義だから若い店長が多く、実績のない
人は降格もある。一人当たりの
報奨金は多くて10万円だが
賃金が限られるパート
にとってはありがたく励みにもなる。
信賞必罰だけでは終わらない。パート社員にも経営理念を叩き込み、接客マナー
を教育訓練する。90%も占めるパートは大きな戦力だからだ。
5.M&A、海外進出に背を向けて内需を耕す!
土屋会長はM&Aはやらず、海外にも進出しない。ひたすら内需を耕すことを怠
らない。創業から50年。自ら編み出した仕組みで超低価格を実現し、絶え間ない
改善活動で数銭単位のコスト削減を繰り返す。
最近よく言われるPB商品は次々開発しているがはっきり言っても儲からない。
いや儲けようとしないのだ。他社はPB商品の粗利は30%取っているがベイシア
は10%しか取っていない。その分莫大な数をこなすことでカバーできると考えて
いるからだ。全ては安さのためにというわけだ。
取引先、つまりサプライヤーに対して25年間も手形を切ったことがないという。
現金取引だから取引先の協力度も違ってくる。取引条件を良くするのはパートナ
ーシップを強く意識しているからだ。
少子高齢化、人口減、百年に一度といわれる大不況。いまベイシアは満を持して
出店加速に舵を切る。
【3】今日のまとめ
1.ダイエー、そして後に続いたイトーヨーカドーやイオンが宮殿のような多層
階の立派な店をどんどん作っていったときベイシアは田んぼの真ん中に平屋
建ての店舗を展開していったこと。
2.原則として不動産を持たないから出店コストが低く抑えられること。
3.いろいろな業態を分社方式で展開し、ことごとく成功に導いてきたこと。
4.M&Aや海外進出には背を向けてひたすら内需を耕し続けていること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
ベイシアと似たような展開をしているのが鹿児島県阿久根市のスーパーA-Zで
はないかと思う。A-Zスーパーでは平成21年元旦の午前零時に開店したときは
阿久根市の人口の約2倍のお客が買い物に押し寄せた。
両社とも、逆風の中でひたすら内需を耕し繁盛させる経営者の
コンピテンシーが
すばらしい。だから
従業員の
コンピテンシーも磨かれる。お客にデライト、つま
り喜びと感動を与える企業が繁栄しないわけがない。デライトこそが凡事徹底だ。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから
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(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
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シリーズ「組織力強化とコンピテンシー!」
<第298回>[(第30話)「内需まっしぐら、ベイシアの組織力!」
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「組織力とコンピ
テンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきます。中
小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただきた
いと思います。
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【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「内需まっしぐら、ベイシアの組織力!」
1.知られざる安売り王!
2.田園地帯を商戦のステージに選ぶわけ!
3.過疎の佐渡島に24時間コンビニのなぜ!
4.パートにも報奨金で報いる!
5.M&A、海外進出に背を向けて内需を耕す!
【3】今日のポイント
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平成20年の秋、突如押し寄せた金融危機と大不況。そして年末からトヨタやキヤ
ノンが派遣切りの先遣隊になり、瞬く間に他企業にも拡大していった。
仕事と住むところを同時に失った人が10万人以上、今後失業者は正社員にも拡
大していく様相だ。
生活者は「巣ごもり生活」で外出を控える。百貨店やスーパーからこぼれた大量
のお客がディスカウント型のスーパー流れていく構図だ。
今回はベイシアグループの諦めない経営を支える組織力に迫る。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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安く売ってダメになった会社はないよ。
土屋嘉雄
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【2】メルマガ本論
[(第30話)内需まっしぐら、ベイシアの組織力!]
1.知られざる安売り王!
群馬県を根城に主に栃木、埼玉、千葉、茨城の各県で店舗展開しているベイシア
グループだが全国的にはあまり知られていないようだ。
時は高度成長期、群馬県伊勢崎市に衣料品店「いせや」が開店した。土屋嘉雄会
長は商家に生まれ、アメリカ式の理論と事例に学ぶ。その中にウォルマートがあ
った。合理主義者となった土屋会長は今売上げ高7,500億円を超えるベイシアグ
ループに育て上げた。
グループ企業は二十数社に及ぶ。ホームセンターのカインズ、作業服専門のワー
クマン、コンビニのセーブオン、家電量販店のベイシア電器、カー用品専門店の
オートアールズ、仏壇仏具の静閑堂などだ。
グループのパートにまで土屋イズムが浸透し組織力強化の礎になっている。それ
が「凡事徹底」だ。代表的な土屋語録を紹介しよう。
(1)在庫は氷水→在庫はいずれ溶けて劣化するから在庫は極力少なく。
(2)安く売ってダメになった会社はない→価格を下げる仕組みを磨け。
(3)流通業に発明なし→突飛な独創よりも先例を学んで採り入れよ。
(4)流通業にもかんばん方式を→仕入れは少なめにして売り切れ。
(5)商業の工業化を目指せ→製造現場のように生産性を高めよ。
「凡事徹底」とは平凡で当たり前のことを徹底してやるということだ。当たり前
のことはもちろん土屋語録までをも末端に浸透させるから強い組織力が出来上が
る。
2.田園地帯を商戦のステージに選ぶわけ!
1980年代を思い出して欲しい。ダイエーが進軍ラッパを吹き続けていたころだ。
ダイエーはM&Aなども駆使しながら全国に店舗と事業を拡大していた。イトー
ヨーカドーやイオンが後に続いた。
しかし「宮殿のような多層階の立派な店をどんどん作って儲かるのだろうか」と
土屋会長は思っていたという。土屋会長の推測はズボシだった。不動産の価値は
高騰し続け、ダイエーの経営体質はその渦中に飲み込まれていった。
ベイシアでは不動産は所有しない。しかも投資額に対して初年度の売上げが2.5
倍を超えること、出店投資が5年以内に回収できることを出店可否のモノサシと
決めている。つまり田んぼの中に突如4万平米の店が出現するのだ。しかも平屋
建てで、店の前には広い駐車場を設置する。商売に向きそうもない不毛の地を好
むかのようだ。
多くの流通業は「都心回帰」。しかしベイシアはかたくなに田園地帯や郊外に出
店し続ける。今後5年で50店舗出店の予定という。
3.過疎の佐渡島に24時間コンビニのなぜ!
現在佐渡島の人口は6万6千人ほど。しかも毎年1,000人ずつ減っている典型的
な過疎の島だ。夜8時ともなればあたりは真っ暗。そんな過疎の島に13年前にコ
ンビニエンスストア「セーブオン」を開店し現在8店舗まで増やした。セブンイ
レブンもローソンも見向きもしない過疎の島になぜと言いたくなる。
深夜12時を過ぎても1時間あたり70人のお客が訪れるから不思議だ。島の人たち
もライフサイクルが夜型になっているから深夜でも客足は衰えないのだ。業界水
準よりもはるかに高い1日70万円も売り上げる。土屋会長の読みは当たった。
4.パートにも報奨金で報いる!
月始めに前橋市のベイシア本部で月次営業会議が開催される。全国の店長が集め
られ優秀店舗の表彰式が行われる。全店の3分の2が表彰されることもある。パ
ート社員にまで及ぶ全従業員に月ごとの数値目標が与えられ、目標を達成すれば
評価される仕組みだ。
ベイシアでは年功序列は一切ない。実力主義だから若い店長が多く、実績のない
人は降格もある。一人当たりの報奨金は多くて10万円だが賃金が限られるパート
にとってはありがたく励みにもなる。
信賞必罰だけでは終わらない。パート社員にも経営理念を叩き込み、接客マナー
を教育訓練する。90%も占めるパートは大きな戦力だからだ。
5.M&A、海外進出に背を向けて内需を耕す!
土屋会長はM&Aはやらず、海外にも進出しない。ひたすら内需を耕すことを怠
らない。創業から50年。自ら編み出した仕組みで超低価格を実現し、絶え間ない
改善活動で数銭単位のコスト削減を繰り返す。
最近よく言われるPB商品は次々開発しているがはっきり言っても儲からない。
いや儲けようとしないのだ。他社はPB商品の粗利は30%取っているがベイシア
は10%しか取っていない。その分莫大な数をこなすことでカバーできると考えて
いるからだ。全ては安さのためにというわけだ。
取引先、つまりサプライヤーに対して25年間も手形を切ったことがないという。
現金取引だから取引先の協力度も違ってくる。取引条件を良くするのはパートナ
ーシップを強く意識しているからだ。
少子高齢化、人口減、百年に一度といわれる大不況。いまベイシアは満を持して
出店加速に舵を切る。
【3】今日のまとめ
1.ダイエー、そして後に続いたイトーヨーカドーやイオンが宮殿のような多層
階の立派な店をどんどん作っていったときベイシアは田んぼの真ん中に平屋
建ての店舗を展開していったこと。
2.原則として不動産を持たないから出店コストが低く抑えられること。
3.いろいろな業態を分社方式で展開し、ことごとく成功に導いてきたこと。
4.M&Aや海外進出には背を向けてひたすら内需を耕し続けていること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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【4】編集後記
ベイシアと似たような展開をしているのが鹿児島県阿久根市のスーパーA-Zで
はないかと思う。A-Zスーパーでは平成21年元旦の午前零時に開店したときは
阿久根市の人口の約2倍のお客が買い物に押し寄せた。
両社とも、逆風の中でひたすら内需を耕し繁盛させる経営者のコンピテンシーが
すばらしい。だから従業員のコンピテンシーも磨かれる。お客にデライト、つま
り喜びと感動を与える企業が繁栄しないわけがない。デライトこそが凡事徹底だ。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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