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社員の7割が知的障害者企業の組織力!

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            シリーズ「組織力強化とコンピテンシー!」


     <第300回>[(第32話)「社員の7割が知的障害者企業の組織力!」

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「組織力とコンピ
テンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきます。中
小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただきた
いと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「社員の7割が知的障害者企業の組織力!」
1.日本理化学工業という会社!
2.知的障害者雇用のきっかけ!
3.禅寺僧侶の教えに感服して!
4.ミスなく仕事ができるワークデザインが健常者の仕事!
5.雇用の維持は譲れない!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

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キヤノンとトヨタが派遣切りの先遣隊と思いきや、製造業のほとんどが派遣切り、
それでは足りず正社員にも手をつけ始めている。その火の粉は流通業やサービス
業にも広がりを見せ始めた。

だが中小企業は同族企業でしかも家族的経営の会社が多い。おいそれと首切りは
できないから何とかして生き抜こうと必死だ。

今回は70人規模の中小企業でしかも知的障害者が7割という製造業にスポット
を当てる。7割の知的障害者のうち約半数が重度の知的障害者だという。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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知的障害者は、人の幸せとは働くことなのだと気付かせてくれた。企業は儲ける
ことも大切だが、人に働く喜びを与えることが大きい。

                           大山泰弘

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【2】メルマガ本論

[(第32話)社員の7割が知的障害者企業の組織力!]

1.日本理化学工業という会社!

川崎市高津区に日本理化学工業という会社がある。中小企業だがチョークメーカ
ーとしては大手でシェアは30%を握る。大山泰弘氏が会長で大山隆久氏が社長と
いう同族企業だ。

チョークは主として学校で使われるが企業などでは白板にカラーマーカーで文字
を書くからチョークの需要はない。少子化の影響で廃校も増加しており、チョー
クのパイは縮小傾向が続く。

日本理化学工業では粉の落ちない「ダストレスチョーク」を開発して縮む市場に
対抗してきた。さらに最近はガラスでも壁板でも何にでも書くことができて濡れ
た布で拭き取れば消える「キットパス」という商品を開発して軌道に乗せた。幼
稚園などでいま静かなプームになっているという。

川崎市だけでなく北海道美唄市にも工場を持っているという。


2.知的障害者雇用のきっかけ!

いまから遡ること50年前。当時総務担当責任者だった現大山泰弘会長のところに
近所の養護学校の先生が雇用してほしいと二人の知的障害者を連れてきた。丁重
にお断りしたが再度何とかしてほしいとお願いにこられた。「働く経験だけでも
させてほしい。そうでないと一生働く経験がないまま終わってしまうかもしれな
い」と懇願された。

当時現大山泰弘会長は福祉のふの字も知らなかったという。そこで二週間だけと
いう約束で二人を受け入れた。二人は休憩のチャイムに気付かないほど一生懸命
働いたという。15歳の少女たちだ。

約束の二週間が過ぎたとき健常者の社員たちに現大山泰弘会長は取り囲まれた。
「私たちが面倒を見ますから採用してあげて」。

健常者に比べれば作業を覚えるまで時間が掛かる。記憶したり数えたりすること
も苦手だ。でも笑顔が明るい。だから職場が明るくなる。ハンディのある人を支
えようと社内に一体感が生まれ、組織が強くなっていくように現大山泰弘会長は
感じたという。


3.禅寺僧侶の教えに感服して!

これ以上知的障害者を増やそうかどうか迷っていたころ、現大山泰弘会長は禅寺
の僧侶に出会う。その僧侶は人の幸せは四つあると説いた。

「愛され、褒められ、役に立ち、必要とされること。働くことで少なくとも三つ
手に入るんだよ」と。

このとき現大山泰弘会長は知的障害者の雇用を増やしていくことを決意した。


4.ミスなく仕事ができるワークデザインが健常者の仕事!

知的障害者がドンドン増えていくことになった。記憶すること、数えることが苦
手ならワークデザイン(作業設計)でカバーすればいい。どの道具を使うかを色
で識別させる、時間管理は砂時計を使う、という具合だ。そして長い工程は分断
して小さくするという考え方が定着していった。

平成20年12月23日。この日は東京タワーが開業50周年を迎えた日だ。日本理化学
工業でも50周年を祝うイベントがあった。拍手の輪の中にあの一期生の一人、15
歳で入社した林さんがいた。林さんは平成21年4に月定年を迎えることになる。
「終身雇用でごめんなさい」と言いたい人は多いのではないか。


5.雇用の維持は譲れない!

日本理化学工業にも不況の波は押し寄せている。チョーク事業、ハンガーのリサ
イクル事業、どこに書いても消せるキットパス事業の中でハンガーのリサイクル
事業の落ち込みが顕著だ。

しかし大山泰弘会長も大山隆久社長も雇用は譲れないと社員には手を付けない。

キットパスを担当する大田(男性30歳)さんは入社12年目。子供のころはひどい
自閉症で窓ガラスに頭を突っ込むこともあったという。「いずれ親は先に死んで
しまうのに」と息子の将来を悲観していたからこそ、今息子が明るく元気に働く
姿を見ると思わず涙が止まらないという。たとえ鬼でもとてもクビになんかでき
ないのではないかと思う。



【3】今日のまとめ

1.日本理化学工業の知的障害者雇用のきっかけは健常者社員の「採用して」コ
  ールだったこと。

2.現会長が禅寺の僧侶に説かれた「人の幸せは四つある」が知的障害者雇用
  大のきっかけだったこと。

3.現大山泰弘会長の「人間力コンピテンシー」は実に立派ですばらしいこと。

4.記憶したり数えることが苦手でもワークデザインでカバーすれば知的障害者
  も問題なく作業ができること。

5.健常者が逆に知的障害者から元気をもらい、ハンディのある人を支えようと
  いう一体感が組織力を強くすること。

コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp



【4】編集後記

日本理化学工業はこれまで何度もテレビで報道され、新聞の記事などにも掲載さ
れた。いつも心を打たれるのは私だけではないだろう。

格差社会だからなおさら福沢諭吉の「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作
らず」という言葉が思い出される。

障害者全体の生産年齢人口は約325万人。障害者雇用促進法によれば、民間企業
の法定雇用率は1.8%と社員56人に一人の割合だ。しかし達成企業は45%と半数
にも満たない。この記事がきっかけで障害者の雇用が増えてほしいと願う。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


次回に続く。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/

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