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シリーズ「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」
<第308回>[(第6話)「寒天シェア8割の伊奈食品、塚越会長の企業市民力!」
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.旧態依然の日本的経営を死守するわけは!
2.設備投資せずに寒天ブームを乗り切る!
3.「年輪経営」は正しいという信念!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
===========================
リーマンショック以来世界同時不況に陥ったことはご承知の通りだ。アメリカビ
ッグ3と言われていたGMとクライスラーが経営破たん、あのトヨタまでもが開
闢以来の赤字に転落した。
大企業は我も我もとリストラ、
賃金カットに走った。日産のカルロスゴーン社長
は「(リストラ以外)選択肢は他にありません」と熱弁を振るった。しかし中に
は
賃金カットはしたが
雇用を守り続けている大企業もある。
今回採り上げるのは長野県伊那市にある社員数400人、年商200億円に満たない中
堅企業、寒天シェア8割を誇る伊奈食品工業の塚越 寛会長の「企業市民(コー
ポレートシチズン)力」にスポットを当てる。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
業績が悪くなると直ぐに
賃金カットやリストラに走る会社もありますが、目的と
手段を取り違えているのではないでしょうか。
塚越 寛
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【2】メルマガ本論
[(第6話)寒天シェア8割の伊奈食品、塚越会長の企業市民力!]
1.旧態依然の日本的経営を死守するわけは!
日本的経営の代名詞といえば「終身
雇用」、「年功序列」、「企業内
労働組合」
ということになる。終身
雇用や年功序列が衰退する中で
労働組合の力も弱体化し
てきたことは否めない。
最近、伊奈食品工業にはテレビ局から取材の申し込みが殺到したという。雑誌や
新聞の取材依頼も多く、大手有名企業から視察の申し込みも増えているそうだ。
旧態依然の日本的経営をやっている「生きた化石的企業」というもの珍しさから
であろうか。
地方の中堅企業である伊奈食品工業がなぜこれほど注目されるのかといえば、
次の理由からだ。
□ 人件費はコストではない。だから、リストラはしない
□ 社員が安心して働けるように年功序列制度を守る。
成果主義、能力給は導
入しない
□ 急成長は必ずしも善ではない。低成長でも末広がりの「年輪経営」を目指す
□ 売上げや利益は目的ではなく、企業経営の手段に過ぎない。企業の成長とは、
去年より今年、今年より来年と、社員が幸せや豊かさを感じられるようにな
ること
つまり「人」と「社会」に優しい会社を目指しているのだ。その目的達成のため
には旧態依然の日本的経営を死守するのが一番だという哲学(フィロソフィー)
だ。
2.設備投資せずに寒天ブームを乗り切る!
創業から約半世紀の間、実質的に経営のリーダーを努めてきた塚越会長の企業観
は明快だ。「会社は社員を幸せにするためにある。当たり前のことです」と。
2005年に突然寒天ブームが勃発した。寒天ブームが呼び水となり売上げは前年比
4割アップになった。その反動で2006年から売上げ減少に襲われた。
塚越会長はこの寒天ブームを冷ややかに見ていたことが功を奏した。テレビの健
康番組で寒天を取り上げられた結果の一過性のブームと見ていた。設備投資をせ
ず、社員の提案もあり三
交代勤務による増産体制だけで乗り切った。その結果ブ
ームが去った後でも通常の成長軌道に戻ることができたのである。
普通の会社ならそうは行くまい。チャンス到来とばかりに、工場増築、そして設
備投資、人員増にひた走るに違いない。ブームが去れば「つわものどもの夢の跡」
だ。
3.「年輪経営」は正しいという信念!
塚越会長はこの寒天ブームの体験から、低成長でも自分たちで需要を作り出し、
末広がりを目指す「年輪経営」の正しさを再認識したと述懐しておられる。つま
り50年も経った木の年輪が急に大きな輪になることはなく、一方前年より小さ
くなることもない。それが自然の摂理で、経営も一緒だと言う考えだ。
業績不振に陥ると、多くの会社はリストラをして利益を出そうとするが、「社員
を守って利益をなくしたほうがましだ」とまで塚越会長は言い切る。
雇用は最大
の社会貢献と言ったのは日本電産の永守重信社長だが、社員の幸せと社会貢献、
つまり「企業市民力」なる
コンピテンシー磨き抜かれたすばらしい経営者である。
かつて相場商品だった寒天を安定供給する道を作り、今では医薬品やバイオ、介
護食の分野にも進出している。2007年にはグッドカンパニー賞の最高賞である
「グランプリ」を受賞したことからも「年輪経営」の正しさが認められた証とな
るのではないか。
【3】今日のまとめ
1.終身
雇用や年功序列は日本的経営のシンボルであること。希望する人が
定年
まで同じ会社で勤め上げる、例外はあるが年齢と共に実力が高まるというの
は極自然であること。
2.リストラなし、
成果主義なし、低成長を善として高利益は目指さず、それで
いて木の年輪のような末広がりの「年輪経営」というものがマスコミや大企
業の関心を呼んでいること。
3.寒天ブームが去った後もリストラも
賃金カットもしなかったばかりかベース
アップもボーナスも寒天ブーム前と全く変わりなかったこと。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
伊奈食品工業は上場していない。15年前に上場を真剣に検討した時期があった
が上場を見送った。理由は簡単明瞭。「社員のためにならないから」だった。
そのかわり「かんてんぱぱガーデン」を一般に開放している。敷地は3万坪。赤
松の林があり、季節の花が咲き乱れる。レストランとギャラリーがあり市民の憩
いの場だ。赤字だが年間30万人が訪れる。伊奈食品のフアン創出の場でもある
のだ。
<この記事は日経ビジネス2009年5月25日号の記事も参考にしています。>
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
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性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「優れた経営者の
コンピテンシーを学ぶ!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介して
いきます。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読
みいただきたいと思います。
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【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.旧態依然の日本的経営を死守するわけは!
2.設備投資せずに寒天ブームを乗り切る!
3.「年輪経営」は正しいという信念!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
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リーマンショック以来世界同時不況に陥ったことはご承知の通りだ。アメリカビ
ッグ3と言われていたGMとクライスラーが経営破たん、あのトヨタまでもが開
闢以来の赤字に転落した。
大企業は我も我もとリストラ、賃金カットに走った。日産のカルロスゴーン社長
は「(リストラ以外)選択肢は他にありません」と熱弁を振るった。しかし中に
は賃金カットはしたが雇用を守り続けている大企業もある。
今回採り上げるのは長野県伊那市にある社員数400人、年商200億円に満たない中
堅企業、寒天シェア8割を誇る伊奈食品工業の塚越 寛会長の「企業市民(コー
ポレートシチズン)力」にスポットを当てる。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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業績が悪くなると直ぐに賃金カットやリストラに走る会社もありますが、目的と
手段を取り違えているのではないでしょうか。
塚越 寛
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【2】メルマガ本論
[(第6話)寒天シェア8割の伊奈食品、塚越会長の企業市民力!]
1.旧態依然の日本的経営を死守するわけは!
日本的経営の代名詞といえば「終身雇用」、「年功序列」、「企業内労働組合」
ということになる。終身雇用や年功序列が衰退する中で労働組合の力も弱体化し
てきたことは否めない。
最近、伊奈食品工業にはテレビ局から取材の申し込みが殺到したという。雑誌や
新聞の取材依頼も多く、大手有名企業から視察の申し込みも増えているそうだ。
旧態依然の日本的経営をやっている「生きた化石的企業」というもの珍しさから
であろうか。
地方の中堅企業である伊奈食品工業がなぜこれほど注目されるのかといえば、
次の理由からだ。
□ 人件費はコストではない。だから、リストラはしない
□ 社員が安心して働けるように年功序列制度を守る。成果主義、能力給は導
入しない
□ 急成長は必ずしも善ではない。低成長でも末広がりの「年輪経営」を目指す
□ 売上げや利益は目的ではなく、企業経営の手段に過ぎない。企業の成長とは、
去年より今年、今年より来年と、社員が幸せや豊かさを感じられるようにな
ること
つまり「人」と「社会」に優しい会社を目指しているのだ。その目的達成のため
には旧態依然の日本的経営を死守するのが一番だという哲学(フィロソフィー)
だ。
2.設備投資せずに寒天ブームを乗り切る!
創業から約半世紀の間、実質的に経営のリーダーを努めてきた塚越会長の企業観
は明快だ。「会社は社員を幸せにするためにある。当たり前のことです」と。
2005年に突然寒天ブームが勃発した。寒天ブームが呼び水となり売上げは前年比
4割アップになった。その反動で2006年から売上げ減少に襲われた。
塚越会長はこの寒天ブームを冷ややかに見ていたことが功を奏した。テレビの健
康番組で寒天を取り上げられた結果の一過性のブームと見ていた。設備投資をせ
ず、社員の提案もあり三交代勤務による増産体制だけで乗り切った。その結果ブ
ームが去った後でも通常の成長軌道に戻ることができたのである。
普通の会社ならそうは行くまい。チャンス到来とばかりに、工場増築、そして設
備投資、人員増にひた走るに違いない。ブームが去れば「つわものどもの夢の跡」
だ。
3.「年輪経営」は正しいという信念!
塚越会長はこの寒天ブームの体験から、低成長でも自分たちで需要を作り出し、
末広がりを目指す「年輪経営」の正しさを再認識したと述懐しておられる。つま
り50年も経った木の年輪が急に大きな輪になることはなく、一方前年より小さ
くなることもない。それが自然の摂理で、経営も一緒だと言う考えだ。
業績不振に陥ると、多くの会社はリストラをして利益を出そうとするが、「社員
を守って利益をなくしたほうがましだ」とまで塚越会長は言い切る。雇用は最大
の社会貢献と言ったのは日本電産の永守重信社長だが、社員の幸せと社会貢献、
つまり「企業市民力」なるコンピテンシー磨き抜かれたすばらしい経営者である。
かつて相場商品だった寒天を安定供給する道を作り、今では医薬品やバイオ、介
護食の分野にも進出している。2007年にはグッドカンパニー賞の最高賞である
「グランプリ」を受賞したことからも「年輪経営」の正しさが認められた証とな
るのではないか。
【3】今日のまとめ
1.終身雇用や年功序列は日本的経営のシンボルであること。希望する人が定年
まで同じ会社で勤め上げる、例外はあるが年齢と共に実力が高まるというの
は極自然であること。
2.リストラなし、成果主義なし、低成長を善として高利益は目指さず、それで
いて木の年輪のような末広がりの「年輪経営」というものがマスコミや大企
業の関心を呼んでいること。
3.寒天ブームが去った後もリストラも賃金カットもしなかったばかりかベース
アップもボーナスも寒天ブーム前と全く変わりなかったこと。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
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【4】編集後記
伊奈食品工業は上場していない。15年前に上場を真剣に検討した時期があった
が上場を見送った。理由は簡単明瞭。「社員のためにならないから」だった。
そのかわり「かんてんぱぱガーデン」を一般に開放している。敷地は3万坪。赤
松の林があり、季節の花が咲き乱れる。レストランとギャラリーがあり市民の憩
いの場だ。赤字だが年間30万人が訪れる。伊奈食品のフアン創出の場でもある
のだ。
<この記事は日経ビジネス2009年5月25日号の記事も参考にしています。>
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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