監査役任期は４年より短くていいのでしょうか？

> 分かりやすい説明ありがとうございます。文面の中に定款で変更できるとのことですが、既に就任2年のときに定款変更をしたとしますと、その監査役は就任後の定款変更を持って3年ということが可能になるのてしょうか？

自らその職務を退任する意思＝「辞任」であれば３年の「辞任」は可能でありますが、会社法はその独立性を重視し、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結までとする（会３３６①）の監査役の任期の規定に違反する内規は、原則この強行規定に違反し無効であると言えます。監査役の任期を短くさせるのは唯一同規定に置ける補欠又は定款の定めの変更のみで任期満了となります（会３３６③，④）。これは株主の意向によっても変更されません。（但し解任は可能）

申し訳ありません。多少文面の表現に誤解を招く表現がありました。（その部分については削除させて頂きます）さて、定款の変更により任期を短縮できるのは監査役の制度を廃止する等機関設計を大きく変える場合に限られます。具体的には監査役設置の定款の定めの廃止（但し取締役会設置の場合、監査役が会計限定監査役でかつ会計参与を代替えとして設置しない限りこの変更は不可）、委員会会社への移行、会計限定監査役の会計限定の定めの廃止、非公開会社からの公開会社への移行（会３３６④Ⅰ～Ⅳ）です。その他、選任時に「定款に定めがあり」かつ「補欠である旨」を明示したうえで任期満了前に退任した監査役の任期に合わせて（その監査役残りの任期）短縮することが可能です。（会３３６③）また、任期前に辞任する場合ですが、辞任時に法定又は定款に定めている監査役の員数に達しない場合、後任者を選任しない限り、その辞任の効力が発生せず監査役として権利義務を持ちます（会３４６）このように監査役は独立性が強いため簡単に任期の短縮はできませんが、株主総会で任期満了前に「解任」すること自体の妨げとはなりません。会社と役員との間は委任契約でありますので、会社の持主たる株主が不適格と判断すれば株主総会でいつでも正当理由もなく法定数に足りずとも解任は可能です。

> 早い回答ありがとうございます。よく理解できました。ただ、監査役は業務執行を監査する立場の役割を担う独立した機関とはいえ、ひとり株主の場合、親会社の解任というものが存在する限り、言動を心理的に左右されるということが発生すると考えられますね。

今回、文面からして、親会社の意向を行使すれば文字通り「解任」であり、そのまま登記されてしまいます。親会社が、不特定多数の株主で構成されているのでしたら、子会社の動向についての説明責任がありますから、いたくもない腹を勘ぐられる？ことになりかねません。また表向き「辞任」でも同様で、こんな会社の監査なんかやってられるか、とでもとられれば、マイナスでしかありません。役職定年制という理由をつけても、それは表向きとしかみなされかねないわけです。

穏当に任期を全うさせてあげるのも一つの道だと思います。

> いつかいりさん　どうもありがとうございます。当社は不特定多数の株主で構成されておらず、完全子会社（一人株主）となっています。ご意見のように働きかけてみるつもりですが、何か法で守られて任期が４年となったにも拘わらず､原則論が付いて回るという不可解な状態に理解に苦しむ担当者です。物申せる監査役というのが必ずしも全てにおいて良いとは思いませんが、なにか解せない感は否めません。

> 当社は不特定多数の株主で構成されておらず、完全子会社（一人株主）となっています。


いいえ、親会社の株主構成のことを言及しています。

>いつかいりさん　ありがとうございます。
親会社のところが、私の頭から抜けていました。
参考にさせていただきます。