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労働保険 算定基礎調査について

最終更新日:2007年12月05日 09:01

初めて投稿します。
今度、知り合いの農家(事業所)で労働保険算定基礎調査が入ることになりいろいろ相談されています。下記の2点ほどご教授いただければ幸いです。

①昨年、一部、不法の外国人労働者をアルバイトに使っていた農家がありまして、その何件かが摘発を受けました。今回相談を受けている農家は、摘発は受けていないものの外国人労働者を雇っていた農家です。摘発の後、外国人労働者使用は中止したのですが、調査の際、一時的にでも外国人労働者がいたということが発覚すると罰則などはあるのでしょうか。今年は外国人労働者は使用していないのですが、過去にさかのぼって摘発を受けるようなことがありますか。また、もちろんその外国人労働者賃金も総賃金の中に含まれることになりますか。
②農家の親類に簡単な手伝いをしてもらった際、その手伝ってもらった以上の高額の賃金を支払っているようなのですが、その場合、その賃金も総賃金の中に含まれてしまいますか。実際に手伝ってもらった時間に通常の時間給をかけた金額で処理、ということはできないでしょうか。特にアルバイトの契約というようなものは親類なので交わしていないようなのですが。
以上の2点、このような場合、どのような処置になるか教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

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Re: 労働保険 算定基礎調査について

著者まゆち☆さん

2007年12月07日 23:27

① 不法滞在の外国人を労働者として使用した場合、「出入国管理及び難民認定法」において、不法滞在の助長罪としてその責任を問われる余地はありますが、実際に働いていた外国人の所在が不明なら、現時点では犯罪の立証が困難。よって立件不能であって罰則云々の話まで展開しないと考えます。

 なお、この法律は法務省入国管理局の所轄する法律であって、労働保険算定調査を行なう厚生労働省の労働局職員には管轄外。通報されるかどうかの心配はありますが、その先は先述のとおりと考えます。ただし保険料算定においてこの外国人分を入れないと過少申告であり、発覚すれば訂正申告と追徴が来ます。

② 親類には労働者として賃金を払ったのか、身内としてお駄賃・お小遣いをあげたのか、どちらの意識であるかです。労働者として使用した場合、当然、その賃金は総賃金の中に含まれます。多寡に関わらず賃金賃金であり、除外する根拠はありません。ましてや『実際に手伝ってもらった時間に通常の時間給をかけた金額で処理』にも全く根拠がなく、このように処理したいなら、当初から賃金とお小遣いを分けて渡すか、労働条件通知書や金銭の明細を出すべきです。
もし、お駄賃、お小遣いなら賃金ではありませんが、いずれにせよ、税法関係の帳簿処理との整合性を持たせる必要があります。

 なお、農家さんの場合に賃金の変わりに『ミカン1箱』のように農作物で渡す例がありますが、これは現物給付に当たります。この場合、農産物の市場価値を目安に金額評価して、保険料の算定時に賃金としてカウントします。仮にミカン1箱が3,000円として、3,000円渡すのも、商品券3,000円分渡すのも、ミカン1箱渡すのも、労働の対価として賃金額3,000円と評価するということです。

ありがとうございます

まゆち様、丁寧なご回答をいただきましてありがとうございます。

> ① (・・・)立件不能であって罰則云々の話まで展開しないと考えます。
>  (・・・)ただし保険料算定においてこの外国人分を入れないと過少申告であり、発覚すれば訂正申告と追徴が来ます。
> ② (・・・)税法関係の帳簿処理との整合性を持たせる必要があります。

大変わかりやすく、相談を受けていた農家の方に知らせたところ、良くわかったとのことでした。親類には労働者としての賃金を払っているという感覚がなく、賃金総額には入れていなかったようです。確定申告の際には賃金として勘定していましたので、認識不足だったと反省していました。こういった思い込みは結構ありがちなことだと感じました。

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