• HOME
  • 労働実務事例

労働実務事例

提供:労働新聞社

このエントリーをはてなブックマークに追加

先妻との子へ毎月仕送り、再婚者に遺族年金支給?

「労働新聞」「安全スタッフ」(2010年1月~12月掲載文)
法改正等で現在の正確な内容と異なる場合があります。

[ 質問 ]

 当社の男性社員が先日亡くなりました。以前に離婚した先妻との間に子どもが1人おり、男性の祖父母が引き取って養育していたようですが、毎月仕送りをしていたようです。現在は再婚をしていますが、子どもはいませんでした。遺族厚生年金を受給できるのは、誰でしょうか。

神奈川・M社

[ お答え ]

 20歳以上70歳未満(65歳以上で老齢基礎年金等の受給権者を除く)の厚生年金の被保険者は、同時に国民年金の第2号被保険者となります。したがって、国民年金からは遺族基礎年金(国年法第37条)、厚生年金からは、遺族厚生年金(厚年法第58条)が支給されます。
 遺族基礎年金を受給することができる遺族は、死亡した人によって「生計を維持」されていた次の人です(国年法第37条の2)。
① 死亡した人の妻(死亡した人によって生計を維持されていた子と生計を同一にしていた人)
② 死亡した人の18歳到達年度の末日(3月31日)までの子または20歳未満で1・2級の障害状態にある子
 再婚した現在の妻については、亡くなった男性との間に子どもがいないため受給権は有しないことになります。
 先妻との間に生まれた子どもは、「生計維持」の要件さえクリアできれば、受給できる可能性があるといえます。ご質問では、亡くなった父から養育費が仕送りされており、金額、回数等その内容にもよりますが、定期的に援助が行われていたということであれば、生活費、療養費等の経済的な援助が行われているとみなして、生計維持要件を満たす可能性があります(昭61・4・30保発第29号)。
 一方、遺族厚生年金は、「子のある妻」や「子」だけに受給権があるわけではなく、遺族基礎年金がもらえなかった「子のない妻」でも受給可能です(厚年法第59条)。遺族厚生年金を受ける優先順位は、①配偶者(妻または夫)と子、②父母、③孫、④祖父母となっています。なお、先順位者に受給権が発生すると、次順位以下の人に受給権は発生しません。また、先順位者が受給権を失っても、次順位の人に「転給」するわけではありません。
 しかし、子どもが遺族基礎年金の受給権を有する場合は、遺族厚生年金についても子どもが妻に優先することとなり、その間妻への遺族厚生年金は「支給停止」の状態となってしまいます(厚年法第66条第2項)。
 したがって、子どもが18歳到達年度の末日等に達するまでは、現在の妻に対して遺族厚生年金が支給されることはなく、子どもに対してのみ、遺族基礎年金、遺族厚生年金が支給されます。



労働新聞社について

閲覧数(2,133)

スポンサーリンク

キーワード毎に情報を集約!

絞り込み検索!

現在636事例

カテゴリ

表示順

※ハイライトされているキーワードをクリックすると、絞込みが解除されます。
※リセットを押すと、すべての絞り込みが解除されます。

スポンサーリンク

労働実務事例集

労働新聞社 監修提供

法解釈から実務処理までのQ&Aを分類収録

スポンサーリンク

経営ノウハウの泉より最新記事

注目のコラム

注目の相談スレッド

スポンサーリンク

PAGE TOP