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平成22年4月 雇用保険法改正⑧

[Ⅲ 遡及適用期間の改善(4)]

2年以上遡って資格取得届を提出することができたとして、その期間に対応する保険料はどうなるのか、という問題があります。
この命題は一見簡単そうですが実はなかなか難しく、いくつかのパターンが考えられます。

まず、本人から控除した雇用保険料を事業主は預かっているわけです(2年を超えて遡及できるのは雇用保険料を控除したことが確認できる場合だけですので)。で、その預かった雇用保険料を事業主負担分とあわせて年1回の労働保険料申告(=年度更新)の際にたしかに支払ったのかどうかが問題です。言いかえますと、その方の賃金額を事業所全体の賃金総額にきちんと含めて保険料を計算したかどうか、ですね。
普通に考えますと、給与計算システムを使用して雇用保険料を控除していたのであれば、年度更新の際の賃金総額にも含められていると考えるのが一般的です(致命的なシステム上の欠陥や相当な悪意がない限り)。しかしながら、そのことをいったいどう確認、証明するのか。労働局に対しては一人ひとりの賃金額がいくらでしたと届け出るのではなく、事業所全体の賃金総額を届け出ればよいわけですから、5年前、10年前の賃金総額の算出の際にその方の賃金額がたしかに含まれていたかどうかを確認するのは不可能に近い作業だと思われます。

すでに指摘させていただいているとおり、この問題は雇用保険法の守備範囲ではなく、徴収法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律)の範疇です。この問題を改正徴収法がどうか解決しようとしているかどうかを確認する必要がありますが、その前に、下記三つの事象の組み合わせによりどのようなパターンが考えられるのかについてふれておきたいと思います。

①資格取得届を提出しているかどうか[雇用保険法の問題]
②本人から雇用保険料を控除しているかどうか[給与計算上の問題]
③本人から預かった雇用保険料を事業主負担分とあわせて納付しているかどうか[徴収法の問題]

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