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自己資本比率1本に絞る

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010/11/29(第369号)━━
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■□ 【実践!社長の財務】-財務アプローチで儲かる会社を作る
■□    
■□  ”業績をアップしたいのであれば、まずは会計から変えろ!!”
■■          http://www.tm-tax.com/
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 皆様、おはようございます。
 税理士の北岡修一です。

 約5年前になりますが、ココまでできる「儲かる会計
 (出版:日本能率協会マネジメントセンター)
 という本を出しました。

 この本を読んで、岡山の方から来てくれた方がいます。

 自分のやってきたことが、この本に書いてあると、感激して
 わざわざ来てくれました。

 そこで、会社を立て直すために、どんなことをやってきた
 のか、話してくれました。

 もうすぐ5年近くも経つので、うろ覚えなところもあります
 が、私もそのことが非常に嬉しかったので、とても印象に
 残っています。

 今日は、その方の話を書いてみます。
 (以前にも書きましたが、もうずい分経っていますので
  もう一度書きます)

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■□  自己資本比率1本に絞る
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●その方は、M工業のM社長といいます。

 M社長は、二代目です。

 M社長が、会社を引き継いだ時は、自己資本比率が8%だった
 といいます。

 自己資本比率とは、総資本貸借対照表の一番下、合計額)に
 占める自己資本(純資産の部)の割合をいいます。

 
 自己資本比率が、8%ということは、総資本のうち、92%は
 負債ということであり、相当財務内容が悪い、ということです。


●案の定、M社長の毎日は、資金繰りに走り回る、ということが
 大半を占めていました。

 銀行であったり、取引先であったり、1日中資金繰りに駆け
 回ったとのこと。

 まるで、それが経営者のすべての仕事であるかのように...。


●経営がわからなかったM社長は、ある時経営者セミナーに
 行ったそうです。

 そこで、講師が言ったことは、「会社の指標で最も重要なのは
 自己資本比率である。これさえ追求して上げて行けば、経営は
 必ず良くなる。」ということでした。


 M社長は、とても素直な方ですから(私が会った印象です)、
 これを信じ、「今後は、当社の経営指標は、自己資本比率
 高めること、これ1本で行こう!」という決断をしました。


●それからというもの、自己資本比率をいかに高めるか、
 ばかりを考え、行動してきました。


 自己資本比率 = 自己資本(純資産)÷ 総資本


 ですから、これを高めるには、まず自己資本を増やすこと。
 そのためには、資本金を増やすか(増資)、内部留保(利益)
 を増やすかです。

 資本金を増やすのは、中小企業ですからあまりできません。
 利益を増やさなければなりません。

 徹底的なコスト削減、利益構造の変革、新規の取引先を
 増やす、などありとあらゆることをやってきました。


●そして、私がとても感動したのは、次のことです。

 自己資本に繰り入れる利益というのは、言うまでもなく、
 会社の最終利益です。最終利益ということは、税引後の利益
 である、ということです。

 すなわち、利益を出して、税金を払った後の利益が、自己
 資本に組み入れられるのです。

 そこで、M社長は、たくさん税金を払おうと思いました。
 利益をたくさん出して、税金を払う、ということです。


 しかし、先代からの顧問税理士は、利益が少しでも出ると
 節税を提案してきたり、不要な保険を勧めてきたりします。

 (そんなことが、実は自己資本比率が低かった原因かも
  知れませんね。専門家は反省すべきです...)

 税理士のしつこい節税提案に業を煮やしたM社長は、
 何とその顧問税理士を、切ってしまったのです!


自己資本比率を上げるもう1つの方法は、分母である
 総資本を減らす、ということです。
 (分母が少なくなると、当然、比率は上がりますよね)


 M社長は、そちらの方もどんどん手がけていきました。

 総資本を減らす、ということは、資産を減らして、負債
 減らす、ということです。

 すなわち、不要な資産を売却して、その資金で負債を返済
 していく、ということです。

 M社長は、徹底的に資産を見直し、先代からの資産
 どんどん処分していきました。そして、負債をどんどん
 返していきました。


●そのような結果、自己資本比率はどんどん上がってきた
 のですが、銀行が合格点という30%を超えても、
 ちっとも資金繰りは良くなりませんでした。

 50%を超える頃から、何か少し楽になってきたな、と
 感じたそうです。

 そして、自己資本比率が60%を超えたら、かなり楽に
 なった、もう資金繰りのことは心配することがなくなった
 ということです。


●この比率が何%がいいかなんて、机上の理論ではいろいろ
 言えますが、M社長のように実体験してみないと、本当は
 わからないのでしょうね。


 私がセミナーで、いつも「自己資本比率は、60%を目指し
 ましょう。」と言っていますが、それはM社長の実体験を
 お聞きして、言っているのです。


 自己資本比率を高める、ということの中に、経営の重要な
 ものが、すべて入っていると思います。

 是非、皆様も、自己資本比率を高めることを1つの目標
 にして、経営をしてみてはいかがでしょうか。
 

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<編集後記>
 
 なかなか、この実例に基づく新しいシリーズ、私も気に入って
 います。まだまだ、いろいろありますので楽しみにしてください。
 悪い例なんかもあげた方が、いいかと思うのでそのうち書きます。

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