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消費税に係る「益税」、「損税」

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こんにちは。


消費税に係る増税については、2014年4月からが予定となっておりますが、正式には季節動向を踏まえて秋頃に決まる見込みです。


さて、消費税の増税に伴いさらに問題となる論点の一つとして、「益税」、「損税」があります。



益税」の代表例としては、免税事業者に係る売上があります。


基準期間(原則は2年前)における課税売上高が1000万円以下である場合、その事業者消費税の納税義務がありません。しかし、取引上は消費税を預ることとなるので、その預った消費税分については、実質その事業者の売上に加算されることになります。

一方で、当該免税事業者から課税事業者が仕入を行った場合、その課税事業者にとって取引先が免税事業者か否かは区別しないで消費税の計算をすることとなるので、当該課税事業者の売上に係る消費税額から、当該免税事業者からの仕入に係る消費税額相当額を控除して申告することになります。


結果、免税事業者の売上に係る消費税分は、国に納付されないこととなります。



消費税率が上がることにより、この「益税」の効果が増額してしまうため、問題点の一つといえます。






また、「益税」ほど話題にはなりませんが、「損税」という問題もあります。



これは、例えば医療機関や、身体障害者物品の販売等に関わる事業を行っている事業者は、消費税上売上が「非課税」とされている取引が多いため、その非課税売上に係る仕入を行った場合、その仕入に係る消費税は売上から控除することなどができないため、これらの事業者に係る消費税負担額が大きくなってしまうという問題です。


消費税率が上がることにより、この「損税」の効果も増額することになります。



また一方で、消費地課税主義の観点から、輸出に係る売上について消費税上「免税」とされているのですが、その免税売上に係る仕入を行った場合は、その仕入に係る消費税は税額控除を行うことができ、他の課税売上に係る消費税額が仕入に係る消費税額を上回る場合、その上回った金額は国から還付を受けることができます。


輸出取引が多い大企業などの場合、多額の消費税の還付を受けるケースが多いですが、今後消費税率が上がることにより、その還付額が増えるとともに、その還付に係る加算金(利息部分)も増えることになります。



これらの論点については、専門家等により多くの議論が行われている部分ですが、やはり税負担の公平性がはかられているか疑問が残るところであり、増税に伴いこれらの問題点が整理されていることが望まれるでしょう。



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