◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第314回>賢人の
コンピテンシーをベンチマークする!<その7>
==■「落ち目のパナソニック社員がアフリカで再建の種をまく!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人の
コンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していき
ます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非
ともお読みいただきたいと思います。
===================================
■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと
理解が一層深まります。(
コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
=================================
【1】巨額赤字、そしてリストラの嵐!
【2】ソーラーランタンでBOPビジネスを成功させよう!
【3】次の携帯家電へつなげたい!
【4】鬼のいぬ間にパナソニックの存在感を高める!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
=================================
賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だ
からすばらしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人の
コンピテンシー
をベンチマークしない手はないのだ。
【1】巨額赤字、そしてリストラの嵐!
私が日立の子会社の工場に勤務しているときにドルショックが発生した。それまで
1ドル360円だったものが240円になった。
かなりの製品を輸出していたからたまらない。輸出すればするほど赤字になる。し
かも追い討ちをかけるように石油ショックに見舞われた。それまでガソリン1リッ
トル48円ぐらいだったがいきなり100円以上になったからたまらない。トイレット
ペーパーの買占め騒ぎも起きた。
私の勤めていた工場でも仕事が急激になくなり、真夏の炎天下で草むしりをさせら
れた。そして多くの社員がリストラされたのを覚えている。一部の社員は日立の比
較的忙しい工場に応援に出された。
日本をいつの時代も牽引してきた老舗家電の王者パナソニックも今奈落の底であえ
いでいる。2012年3月期に2期連続で7000億円を超える巨額赤字を計上し、またもや
リストラを断行したのだ。
こういう時期だからこそ、将来の事業の芽を育てるための種をまかなければならな
い。今回はソーラーランタンのケニアでの販売に奔走するパナソニック社員、堀田
隆之氏の活動を採り挙げる。(一部、読売新聞の記事を参考にさせていただいた)
【2】ソーラーランタンでBOPビジネスを成功させよう!
BOPビジネスと言うのをご存知だろうか。私も知らなかったので今回の記事を書
くに当たって調べてみた。Base of the Economic Pyramidの 略で、
年間所得が
3000ドル(約27万円)以下の階層が対象の商取引の意味だそうだ。BOPは世界人
口の約7割、約40億人もいると言う。
パナソニックは昨年来、太陽光を使ったソーラーランタンをケニアで発売すること
を決めた。経済発展が予測されるアフリカで庶民生活に不可欠な照明を手がかりに
他の製品の売込みにもつなげるのが狙いである。堀田氏は発売の中心メンバーの一
人なのだ。
ソーラーランタンはアフリカでは既に中国やインド製の製品が何十種類も主要都市
のマーケットなどで売られている。太陽が明るかったり暗かったりするので蓄電す
るときの電池に対する負荷が大きい。そのため2~3ケ月で壊れてしまうものが多い
そうだ。
パナソニックのソーラーランタンは2~3年は持つ。パナソニック商品は違うと言う
ことを分かってもらいたい。堀田氏らのチームは平成25年1月下旬に現地に出張し
、パートナー企業を探したり小売店に
出向いて販売体制作りに奔走している。
【3】次の携帯家電へつなげたい!
目的は将来のビジネスにつなげることだ。貧困層の収入が上がれば購入商品は携帯
ラジオ、携帯テレビ、携帯音楽プレーヤーなどに派生する。パナソニックとして製
品を販売しながら現地の市場を成長させていきたいと考えるのは自然だ。
市場の潜在能力は大きい。これから益々人口が増える地域で次々新しい商品を供給
すればパナソニックの
認知度は上がる。地道な活動が大切なことを堀田氏のチーム
は分かっているのだ。
【4】鬼のいぬ間にパナソニックの存在感を高める!
アフリカのBOPビジネスで韓国メーカーのサムスンやLG電子の姿は今のところ
見えない。鬼のいぬまに存在感を高められる。
ソーラーランタンの価格は現地で売れている携帯電話の3000円を目標にしている。
試作販売した製品は標準モードなら8時間の充電で40時間も使える。ケニアでラン
プに使われる灯油代は日本円で年間7000~8000円。半年使えば元が取れる計算だ。
2~3年使えればきっと喜ばれるに違いいない。
高い電池の性能を生かし、携帯電話充電機能を備えることで新たな需要も開拓でき
る。
【5】賢人から学ぶべきこと!
韓国企業に苦杯をなめてばかりの日の丸家電。だが堀田氏は「韓国企業には絶対に
負けられない」と言う強い決意を持って日々の営業活動に励んでいる。この「負け
られない」と言う胸に秘めた決意こそが大事なのではないか。
目の前の利益を稼いで会社の再建に貢献したいと言う思いが先に立ってしまいがち
だ。だが、こういう時期だからこそ、将来の事業の種をまき、育てることを考えて
いる。つまり長いスパンで事業を考えているのだ。あわてて目先の利益を追求しな
いことを賢人から学びたい。
【6】編集後記
堀田氏のように暗黒大陸に乗り込み、将来の市場を開拓しようと頑張っている社員
がいることはパナソニックにとって明るい材料だ。
経営の失敗を社員リストラという形で再建しようとし、退任
役員は莫大な慰労金を
もらい、しかも
株主には
無配。なんともやるせない気持ちなのは私だけではないだ
ろう。
================================
次回に続く
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「賢人のコンピテンシーをベンチマークする」と題して分かりやすく解説していき
ます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非
ともお読みいただきたいと思います。
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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと
理解が一層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■
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【1】巨額赤字、そしてリストラの嵐!
【2】ソーラーランタンでBOPビジネスを成功させよう!
【3】次の携帯家電へつなげたい!
【4】鬼のいぬ間にパナソニックの存在感を高める!
【5】賢人から学ぶべきこと!
【6】編集後記
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賢人と呼ぶにふさわしい人は、すばらしい「行動特性」を持って行動している。だ
からすばらしい仕事の結果を出すことができるのだ。我々は賢人のコンピテンシー
をベンチマークしない手はないのだ。
【1】巨額赤字、そしてリストラの嵐!
私が日立の子会社の工場に勤務しているときにドルショックが発生した。それまで
1ドル360円だったものが240円になった。
かなりの製品を輸出していたからたまらない。輸出すればするほど赤字になる。し
かも追い討ちをかけるように石油ショックに見舞われた。それまでガソリン1リッ
トル48円ぐらいだったがいきなり100円以上になったからたまらない。トイレット
ペーパーの買占め騒ぎも起きた。
私の勤めていた工場でも仕事が急激になくなり、真夏の炎天下で草むしりをさせら
れた。そして多くの社員がリストラされたのを覚えている。一部の社員は日立の比
較的忙しい工場に応援に出された。
日本をいつの時代も牽引してきた老舗家電の王者パナソニックも今奈落の底であえ
いでいる。2012年3月期に2期連続で7000億円を超える巨額赤字を計上し、またもや
リストラを断行したのだ。
こういう時期だからこそ、将来の事業の芽を育てるための種をまかなければならな
い。今回はソーラーランタンのケニアでの販売に奔走するパナソニック社員、堀田
隆之氏の活動を採り挙げる。(一部、読売新聞の記事を参考にさせていただいた)
【2】ソーラーランタンでBOPビジネスを成功させよう!
BOPビジネスと言うのをご存知だろうか。私も知らなかったので今回の記事を書
くに当たって調べてみた。Base of the Economic Pyramidの 略で、年間所得が
3000ドル(約27万円)以下の階層が対象の商取引の意味だそうだ。BOPは世界人
口の約7割、約40億人もいると言う。
パナソニックは昨年来、太陽光を使ったソーラーランタンをケニアで発売すること
を決めた。経済発展が予測されるアフリカで庶民生活に不可欠な照明を手がかりに
他の製品の売込みにもつなげるのが狙いである。堀田氏は発売の中心メンバーの一
人なのだ。
ソーラーランタンはアフリカでは既に中国やインド製の製品が何十種類も主要都市
のマーケットなどで売られている。太陽が明るかったり暗かったりするので蓄電す
るときの電池に対する負荷が大きい。そのため2~3ケ月で壊れてしまうものが多い
そうだ。
パナソニックのソーラーランタンは2~3年は持つ。パナソニック商品は違うと言う
ことを分かってもらいたい。堀田氏らのチームは平成25年1月下旬に現地に出張し
、パートナー企業を探したり小売店に出向いて販売体制作りに奔走している。
【3】次の携帯家電へつなげたい!
目的は将来のビジネスにつなげることだ。貧困層の収入が上がれば購入商品は携帯
ラジオ、携帯テレビ、携帯音楽プレーヤーなどに派生する。パナソニックとして製
品を販売しながら現地の市場を成長させていきたいと考えるのは自然だ。
市場の潜在能力は大きい。これから益々人口が増える地域で次々新しい商品を供給
すればパナソニックの認知度は上がる。地道な活動が大切なことを堀田氏のチーム
は分かっているのだ。
【4】鬼のいぬ間にパナソニックの存在感を高める!
アフリカのBOPビジネスで韓国メーカーのサムスンやLG電子の姿は今のところ
見えない。鬼のいぬまに存在感を高められる。
ソーラーランタンの価格は現地で売れている携帯電話の3000円を目標にしている。
試作販売した製品は標準モードなら8時間の充電で40時間も使える。ケニアでラン
プに使われる灯油代は日本円で年間7000~8000円。半年使えば元が取れる計算だ。
2~3年使えればきっと喜ばれるに違いいない。
高い電池の性能を生かし、携帯電話充電機能を備えることで新たな需要も開拓でき
る。
【5】賢人から学ぶべきこと!
韓国企業に苦杯をなめてばかりの日の丸家電。だが堀田氏は「韓国企業には絶対に
負けられない」と言う強い決意を持って日々の営業活動に励んでいる。この「負け
られない」と言う胸に秘めた決意こそが大事なのではないか。
目の前の利益を稼いで会社の再建に貢献したいと言う思いが先に立ってしまいがち
だ。だが、こういう時期だからこそ、将来の事業の種をまき、育てることを考えて
いる。つまり長いスパンで事業を考えているのだ。あわてて目先の利益を追求しな
いことを賢人から学びたい。
【6】編集後記
堀田氏のように暗黒大陸に乗り込み、将来の市場を開拓しようと頑張っている社員
がいることはパナソニックにとって明るい材料だ。
経営の失敗を社員リストラという形で再建しようとし、退任役員は莫大な慰労金を
もらい、しかも株主には無配。なんともやるせない気持ちなのは私だけではないだ
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