『
総務の森』コラムをご覧のみなさま
こんにちは!
合同会社5W1Hの高野潤一郎と申します。
プロフィールとバックナンバーは、こちらからご覧いただけます。
→
http://www.soumunomori.com/profile/uid-97755/
本コラムでは、弊社配信の無料ニューズレター第106号(2011年11
月17日配信)で公開した記事の一部をシェア差し上げます。
今回のタイトルに興味をお持ちいただけた方は、是非、お役立てく
ださい。
<以下、抜粋記事となります。その旨、予めご了承くださいませ。
なお、システム上、本コラムでご紹介できない『図表』などを含
めた『全文』は、後述のリンク先より、無料で、何の登録手続き
もなく、ご覧いただけますので、ご安心ください。>
============================================================
(前略)
今回は、「処理」「熟考」「内省」などの価値について、そして、
日本における「サービスは無料が当たり前」といった社会通念に対
する私の考えについて紹介しております。ご興味をお持ちいただけ
ましたら、この先も目を通してみてください。
■「処置」にばかり奔走し、
「処理」のための「熟考」を怠っていませんか?
今月号の月刊「
人事マネジメント」誌での私の解説記事:
「組織運営に活かすコンフリクト・マネジメント
~相手も自分も妥協せず、納得できる新しい道を切り開く~ 」
(
http://www.busi-pub.com/HEAD/1111HEAD-B.pdf )では、「は
っきり結論をつけて始末するという『処理』(processing)と、あ
る判断があって、一応の手を打つという『処置』(treatment)に
ついて区別した上で、問題解決・意思決定に臨む姿勢について、次
のようにご紹介していました。
------------------------------------------------------------
つまり、問題の本質を見極めないままに「処理ばかり」あるいは
「処置ばかり」を試みるのではなく、組織として、「核となる理念」
「軸(判断基準)となる価値観」「経営/事業戦略と連携が取れた
人財戦略」などといった「大局に関しては『処理』」を行い、大局
との一貫性を保った上での「素早い状況変化への対応に関しては
『処置』」を行うなどといった「問題解決策の組み合わせ」の実施
をお勧めしています。
------------------------------------------------------------
私は、「状況に応じて『処理』と『処置』の適切なバランスを取る
ことが大切」だと思っているのですが、みなさんの所属されている
組織での活動、お知り合いの方々の働き方などにおける処理と処置
のバランスはいかがでしょうか?
「迅速な意思決定と行動」(というよりも”反応”に近い?)ばか
りが称賛され、お客様の期待を超える製品やサービスの提供のきっ
かけとなる「質問を発する可能性」(あるいは「学習する組織」に
変化を遂げる可能性)を排除し、「仕事ではなく作業」ばかりを繰
り返して「忙しい」を連呼していないでしょうか?
今週の弊社主宰「変化促進研究会」の範囲には、世界最大級の化学
会社の1つとして知られるデュポン社の
取締役会長および最高経営
責任者(
CEO)を務めたChad Hollidayさんの次の言葉が紹介されて
いました。
------------------------------------------------------------
「デュポンには6000人以上のマネジャーがいます。そして、各マネ
ジャーは毎日4つか5つの意思決定をしなければなりません。彼らが
行動を起こす前に、私たちが彼らに "適切な質問" を尋ねさせる
ことができるならば、デュポンは莫大な
費用と時間を節約できるで
しょう。」
------------------------------------------------------------
この言葉から私は、これまでの経験を踏まえて、「『忙しくて、熟
考する時間がない』のではなく『熟考していないために、忙殺され
ている』のであって、『質問をし合うこと、熟考することによって、
費用を節約することができ、自由な時間を創り出すことができるの
だ』という信念」を、Chad Hollidayさんがお持ちなのではないか
と推測しました。
また、次世代リーダー育成などに興味をお持ちの方には、「奇跡の
教室」についてご紹介するのも有益かもしれないと思います。
この本には、
最高裁判所事務総長、東京大学総長・副総長、弁護士
連合会事務総長、大手ホールディングス社長をはじめ、多くの日本
のリーダー達を輩出した「スロウ・リーディング」(=1冊の文庫
本を3年間かけて読み込む授業;自分で考えてまとめたものでなけ
れば身につかないという姿勢を基礎とし、良質なものを選び徹底的
に学習する、あえて遠回りするという主義)が紹介されています。
「物事の本質を掘り下げて、その根本原理、その背景にある理由を
探求することが大事」「何となくわかったで済まさないことが大切」
といった学びを得られた卒業生の話がいくつも登場します。
さらに、本ニューズレターでも、例えば第97号では、「たくさん読
んで、考えて、書いて、議論する学習;対話ベースの個別指導」
「勉強会や研究会でのこだわり:"建設的な" 批判精神」といった
姿勢についてもご紹介してきています。
もしこれらの切り口を重視するならば、何かの領域でリーダーとし
ての役割を果たす人には、「自分の発する質問について質問する」
必要があるのではないでしょうか。
ここで用いた「自分の発する質問について質問する」という表現は、
自分の質問の仕方(質問を受け取る側についての理解、自分が質問
を発する際の態度、タイミング、質問フレーズの選び方・組み立て
方ほか)について改善を試みようとする態度を持つこと、
あるいは、他者が発している質問と自分が発している質問を比較し
たり、質問を変えることによって相手の反応がどのように変わるの
かを把握したりして、場面に適した質問や自分の強みが活かせる効
果的な
質問法を発見すること、すなわち「自分の
質問法について修
正を図る態度やスキル」のことを指しています。
あなたは、「処理と処置のバランス」「
費用を節約し時間を生み出
す "適切な質問" について熟考すること」「スロウ・リーディング」
「たくさん読んで、考えて、書いて、議論する学習」などについて、
どのようにお感じでしょうか?
(中略)
■「直感」だけでは、『臨界点』や
『レバレッジ・ポイント』などの把握は困難
そうは言っても、熟考などしなくても、迅速な「処置」を繰り返し
ていれば、望ましい結果に落ち着くのではないのか?「ウチはデュ
ポン社ほど大きい組織ではないし、
費用や時間の節約と言っても、
高が知れてるからなぁ」と思われる方もいらっしゃるのではないか
と思いましたので、もう少し、別の角度から、補足しておこうと思
います。
ニューズレター第104号では、「『情報』はどれくらい増えている
のか?」「『直感的に理解できる線形的変化』と『直観的な理解が
求められる指数関数的変化』」といった話もご紹介しておりました
ので、次の二重線内に、簡略化して再掲いたします。
============================================================
(前略)
指数関数的な成長では、初期段階の変化がゆっくりと平坦なために、
見過ごされがちなのですが、のちのち、対処が間に合わなくなるほ
ど急激に変化し、まったく思いもよらなかった結果に至るといった
ことがしばしば発生します。
これについては、「重要だけれども緊急ではない」からという理由
で、注意して意識を払う対象として取り上げず、対処を「後回し」
(先送り、先延ばし)にしていたために、手の施しようのない大問
題が発生するという事例(健康管理、体質改善、家族関係、能力向
上、語学学習、小さなミスが積み重なって起きた大事故など)を思
い出すと、理解していただきやすいのではないでしょうか?
(中略)
指数関数的な変化を示す事柄に対処する際、私たちには、その変化
を「直感」的に理解することは困難であり、数量化・グラフ化・図
解化などを通して「概念化」した上で、「直観」的な理解を得るこ
とが大切となります。(…指数関数的変化を直感的に理解できるよ
うに、線形的変化として描写し直すのに、「対数」が用いられます
。)
(中略)
指数関数的成長曲線の折れ曲がり地点のように、物事(さまざまな
システム)が一氣に変化する瞬間を表す概念・言葉として、「臨界
点」(分野や文脈によっては、臨界値、閾(しきい)値、特異点な
どとも呼ぶ:身近な例では水の融点や沸点など)があります。
(中略)
ここでは、「指数関数的な時間発展を遂げ、ある臨界点を境に、急
激な変化をもたらす事柄(さまざまなシステム)」に対処する際に
は、それがビジネスの場面であれ、問題解決や意思決定の場面であ
れ、「図解」などを用いて対象を「直観的に理解」し、「負荷がか
かったフィードバック・ループ」など(←レバレッジ・ポイント、
"てこ" の作用点に相当)がどこにあるかを把握することが大切で
あるとする、弊社流の主張をご理解いただければ幸いです。
(後略)
============================================================
また、「臨界点(閾値)を超えるまで取り組むこと」「『情報処理
の質』を高く保つ仕組みは確保できているのか?」では、次の主張
も紹介しておりました。
============================================================
(前略)
確かに、ビジネスパーソンが「仕事を遂行する上でのスキル」を向
上させるためには、「他者とのコミュニケーション」の在り方につ
いて考え、改善を続けることが大切ですが、それとは別に、「人間
としての総合力」のようなものを向上させるための取り組みも重要
であり、それには、「自分自身とのコミュニケーション」(内省)
や「内省を促進する場」が必要となります。
(中略)
情報が増え、情報の複雑さも増し、意思決定や問題解決に割ける時
間が減少し、利害関係や政治的駆け引きなどとも無縁で腹を割って
話せる相手を見つけるのにも苦慮している人々は、どのようにして、
「情報処理の質を高く保つ」よう工夫されているのでしょうか?
(後略)
============================================================
つまり、
------------------------------------------------------------
【 処置 】は「『直感』的な理解が可能な変化に対応すること」
(変化の後手に回ること;戦況に適応する「戦術」のようなもの)
であり、【 処理 】は「『直観』的な理解に基づき、『臨界点』や
『レバレッジ・ポイント』を把握した上で事前に適切だと思える手
を打つこと」(手の施しようのない大問題が発生することを未然に
防ぐことなど;戦況を創り出す「戦略」のようなもの;ヴィジョン
や価値観などのように、いざという時に臨機応変に対応するための
判断基準やガイドラインとなりうるものを決めておくこと)
------------------------------------------------------------
を指すという意味で、「もちろん、処置は大切なのだけれど、処置
ばかりを繰り返しているのではなく、処理と処置の適切なバランス
を図ることが大切」ではないかと考えています。
…このように、情報が増え、情報の複雑さも増していっている状況
下では、「熟考」「内省」抜きでは、初期段階の変化がゆっくり
と平坦なために見過ごされがちな、指数関数的な成長などを把握
できず、のちのち、対処が間に合わなくなるほど急激な変化に飲
み込まれてしまうなどといった事態に陥ってしまう可能性がある
ということです。
いかがでしょうか? このように考えてくると、(組織がどのよう
な成長ステージにあるかということにもよりますが、一般的には)
組織の規模などに関わらず、「熟考」「内省」「自分の
質問法につ
いて修正を図る態度やスキル」についても、価値を感じ始めていた
だけるのではないでしょうか?…「スロウ・リーディング」で育っ
た、実力あるリーダー達の話も、もう一度思い出してみてください
ね。
■産業革命を下支えしたものは?
~「直感」だけでは…の事例 ~
(中略)
図表1:産業革命を下支えしたのは紅茶であった
(中略)
■単純作業の対価なら時間給で良いのでしょうが…
さて、話を元に戻しましょう。ここまで、「迅速な意思決定と行動」
ばかりを称賛し、「質問を発する可能性」(あるいは「学習する組
織」に変化を遂げる可能性)「熟考」「内省」を排除し、「仕事で
はなく作業」ばかりを繰り返す風潮に疑問を呈してきておりました。
こういった疑問は、前々から感じていたのですが、先日、弊社コー
チングをご利用になったAさんから次のような文章を含むメールを
頂戴したため、今回のニューズレターを書こうと思い立ったのでし
た。
============================================================
(前略)
○○については、16年に渡って部下たちとも考えてきたことでし
たが、2回目のコーチング・セッションで(正味3時間もかからず
に!)、根本的な問題解決のアイディアが出てきて、行動指針まで
得られたことに驚き、感謝しています。コーチング料金、本当にこ
んな小額でよろしいのでしょうか? 何か申し訳ない気もします。
(後略)
[ Aさんのご承諾を得て、公開しています ]
============================================================
コーチングへの投資について検討している方には、「1時間当たり
いくら払うといった、線形思考に基づく観点」をお持ちの方が多い
ように感じています。(…これまでのさまざまな経験で、「瞬間清
涼剤」的なサービスの利用に慣れていらっしゃるためかもしれませ
ん。)
しかし、実際には、Aさんから頂戴した文章からもおわかりいただ
けるように、
・16年かかっても得られなかった解が、3時間程度の外部コーチ
との協働作業で得られたことに対する価値
・関係者が16年かけて得られなかった解を、3時間程度で得られ
るようにするために研鑽を積んできたコーチへの技量
報酬
という形で理解していただく方が適切なように感じることも多いで
す。
おおよそ投資した時間に比例する成果が得られる肉体「作業」と、
熟考・内省を効果的に進める
ファシリテーション/コーチングとい
った「仕事」(専門サービス)への対価について、あなたはどのよ
うにお考えでしょうか?
■日本のサービス業の
労働生産性は先進国中「最下位」
実は、上述のような「専門サービスへの対価が低い」「日本では、
『サービスは無料』といった通念が浸透し、専門的な知識や技術を
用いた協働や知的成果物に対して、他国ほど価値を認めない」とい
った話は、コーチング料金に限ったことではなく、より広くサービ
ス業一般についても適用可能な部分があるので、ここで少しご紹介
しておこうと思います。
(中略)
図表2:OECD加盟諸国の
労働生産性
(中略)
さて、ここまでお読みくださったあなたは、「処理」「熟考」「内
省」などの価値について、あるいは、日本のサービス業の労働生産
性の低さの一因とも見なされている「サービスは無料が当たり前」
といった通念について、何をお考えになり、どのようにお感じにな
ったでしょうか?
(後略)
============================================================
冒頭でご案内差し上げましたように、本記事の『全文』は、下記
よりご覧いただけます。上記抜粋記事をご覧になった上で、詳細
についてお知りになりたい方は、是非ご活用くださいませ。
●ニューズレター第106号
16年かけてダメなものが3時間で可能になった。
いくら払います?
→
http://5w1h.hatenablog.jp/entry/106(ブログ版)
→
http://www.5w1h.co.jp/newsletter/no106.pdf(PDF版)
============================================================
出典を明記していただき、『著作権法』で認められる『引用』の
範囲を超えなければ、許可なしで部分引用可能です。
また、内容を改変せず、元のままの形(あるいは上記リンク先)
であれば、お知り合いなどに転送していただいて構いません。
============================================================
以上、何か少しでも、『
総務の森』コラムをご覧のみなさまの
お役に立てることがあれば幸いです。
お忙しいところ、目を通していただき、ありがとうございました!
高野潤一郎@
合同会社5W1H
P.S.1
ウェブページを刷新しました。
「価値創出能力」「課題解決能力」
「人財育成能力」「変革推進能力」を養う!
●
合同会社5W1H流『コーチング学習プログラム』
~正解がない時代の
目的達成・課題解決・価値協創に役立つコーチング~
2014年4月26日(土)スタート
http://www.5w1h.co.jp/coaching/CLP.html
【 早期割引:2014年2月4日(火)まで 】
P.S.2
価値観の多様化が進み、市場の変化が激しさを増し続けるビジネス
環境における「変革推進能力」について、より重点的に学びたい方
向けには、
・「唯一絶対解」が無いため、「納得解」を探求する
・「変化」に「適応」する
・「変化」を「創出」する
という3つの切り口から構成した、
●『協創志向リーダーシップ』養成プログラム
http://cil.5w1h.co.jp
2014年2月08日(土)スタートの【 土・日・祝コース 】
2014年4月17日(木)スタートの【 平日コース 】
もご用意しています。
P.S.3
もし『図表』を用いた解説も多い弊社発信情報にご興味をお持ち
いただけたようでしたら、下記もご覧になってみてください。
●無料ニューズレター『QOL向上のヒント』の購読/解除
http://www.5w1h.co.jp/newsletter.html
(バックナンバーもご覧いただけます♪)
●
合同会社5W1H の『公式 Facebookページ』
http://www.facebook.com/5W1H.LLC
(Facebookのアカウントなしで読める公開記事や
『期間限定公開のレポート』などが入手可能です♪)
_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/
「自律共栄の納得人世」の実現に向け、
「人財と組織の育成を支援」する
合同会社5W1H
代表 高野 潤一郎 [ 博士(先端科学技術) ]
【
合同会社5W1Hウェブサイト 】
http://www.5W1H.co.jp/
【 Facebookページ 】
http://www.facebook.com/5W1H.LLC
(アカウントなしで読める公開記事や、
期間限定公開のレポートなどがあります。)
【 Google+ページ 】
http://gplus.to/5W1H/
【 今後のイベント一覧 】
http://www.5w1h.co.jp/event.html
_/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/ _/