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自信を持ってアクセルを踏ませる社風のアイリスオーヤマ!」]

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      シリーズ「よい社風の確立で仕事のできる人の集団を作る!」

<第429回>[(第6話)「自信を持ってアクセルを踏ませる社風のアイリスオーヤマ!」]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】毎週月曜日のプレゼン会議が社員との真剣勝負の場!
【3】全体朝礼で声を出して企業理念を唱和する!
【4】判断に窮したときは「人」に懸ける!
【5】編集後記

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職業「経営者」。アイリスオーヤマの社長である大山健太郎氏は30歳代のとき社員の
半数をリストラすると言う痛恨の過去を持つ。「生きるか死ぬかだからごめん」と心
の中で詫びた。「あの時は、もう(社長を)辞めたいと思ったですよ」と語る。

高校3年生の夏、父親ががんで余命いくばくもないことを知る。大学に行くことを諦
め、19歳でたった5人の零細企業の社長となった。「どんなことでもやりますから」
と企業を回り仕事を頂いた。昼間は納品したり顧客先企業を回り、夜なべしてモノ
作りに励んだ。

何とか自社製品を作って今の生活から抜け出したいといつも考えた。当時、真珠の
養殖で使用するブイはガラス製だったがそれをプラスチックで作ったところ飛ぶよ
うに売れた。農業用の育苗箱も売れた。年間売上は10億円になり、社員も150人に増
えた。そんな時宮城県角田市に工場を建設したが昭和48年のオイルショック以降たち
まち経営不振に陥った。半数をリストラして拠点を宮城県の角田市に移転せざるを
得なかった。

スケルトンの収納箱は何と世界で1億個売れる大ヒット商品になった。3年前の東日
本大震災直後に中国大連の工場にLEDの大増産指令を出した。省エネ・節電ブー
ムで一気に風向きが変わった。今や年商2600億円、社員1万人の大企業に成長した。
大山社長が築き上げてきた「社風」のなせる業があった。



【1】心に刻んでおきたい言葉

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社員には自信を持ってアクセルを踏ませる。私の判さえ取ってしまえば鬼の首を取
ったも同じ。その代わり責任は全部社長である私にある。


       大山健太郎

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【2】毎週月曜日のプレゼン会議が社員との真剣勝負の場!

アイリスオーヤマでは、売上の半数は3年以内に発売を開始した新商品で占める。
このような会社は珍しい。年間1千アイテムの商品を世に送る。もちろん不発に終
わる商品も多いが大ヒット商品も多い。「歩み続ける限り、倒れない」と言う信
念があるからだ。

毎週月曜日、一日かがりで行うプレゼン会議は社員との真剣勝負の場だ。大山社
長は一番前に陣取る。前方には大きな鏡が備えられていて、後ろの席の社員と鏡
を通して目を合わせることができる。居眠りしていたり内職している社員がいて
も直ぐにばれるから全員に緊張感が走る。

1日平均70件以上の新商品候補がプレゼンされる。大山社長は即決即断で捌いてい
く。他社には類を見ないスピードだ。多くの会社では提案者が自分の上司にまず
提案する。「係長→課長→部長→担当役員役員会議→社長決済」と言う手順を踏
む。途中でボツになる事案も多い。ボツにされた社員はがっかりしてやる気をなく
すかもしれない。

アイリスオーヤマのプレゼン会議でたとえ蹴られても、「ここを見直してプレゼン
やり直し」と言われれば、「なにくそ」と思ってやり直すチャンスが残る。

ある若い女性社員は「すごいボトムアップだけど、そこに気付けたら居心地のいい
会社だと思いますよ」と言っていたのが印象深い。居心地のよさは立派な社風だ。



【3】全体朝礼で声を出して企業理念を唱和する!

アイリスオーヤマには一見古風に見える儀式がある。社員が一同に会して朝礼をや
るのが日課になっている。みんなで声を出して企業理念を唱和するのが社風になっ
ている。

「会社の目的は永遠に存続すること。いかなる環境においても利益を出せる仕組み
を確立すること」と一糸乱れず唱和する。

企業理念は多くの会社で制定している。しかし、末端の社員まで浸透している企業
は少ない。毎朝貴重な時間を使ってここまでやるのはムダとも思えるが、今日も大
山社長の「熱気」が社員に注入される貴重な時間なのだ。

大山社長は「リーダーの役割は火種になること」と言う信念を持っている。朝礼も
「火種」だ。会社のいたるところに円卓が設置されていて椅子はない。会議は円卓
を囲んで立ってやる。距離感も上席もない。顔をつき合わせて議論ができる。これ
も社風だ。

仕事用のデスクがあり、社員はそのデスクで執務する。パソコンの並んでいる席が
別にあり、パソコンを使うときはそこに行って使用する。1回最大45分以内と決めら
れている。パソコンはいいアイディアを生まないと大山社長は考えている。これも
社風だ。

デスクの整理整頓ができていないと棒で全部床に落とされる。デスクの整理整頓が
できていないと言うことは頭の中が整理整頓されていないと大山社長は考えている
のだ。

鬼の一面もあるが普段は極めて温厚だ。昔リストラと言う痛恨の過去を持つだけに、
「ゴーイングコンサーン」に対する思い入れは人一倍強い。



【4】判断に窮したときは「人」に懸ける!

ほとんどの事案に対して即決即断で捌く大山社長だが、プレゼン会議で判断に窮す
ることがある。「こんなの売れるのか?お前は自信があるのか?自信があるのなら
お前に懸ける。よしOKだ」と言って判を押す。

判断のよりどころはプレゼンする社員の意欲を見て判断するのだ。「お前に懸ける」
と言われて燃えない社員はいない。これ以上の「動機付け」の言葉はない。



【5】編集後記

最近、アイリスオーヤマは、米ビジネスに参入した。70億円を投資して巨大精米工
場を建設中で今年の秋から稼働予定だ。数万トン規模の精米し、かつ保管が可能と
なる。

米の消費が50年前の半分に減ってしまった今、なぜ米ビジネスなのか。それは震災
の復興に米ビジネスは欠かせないと考えてことだ。そして雇用も確保したい。小分
けにした精米したての旨い米を全国の消費者に送りたい。被災地宮城県からも熱い
期待が寄せられる。

地元の強みを生かせるビジネスを通じて地域の活性化につなげていきたいという強
い思いが大山社長を突き動かしたのだ。

大山社長は「知っていることとできることは違う。いくら知っていてもできなけれ
ば意味がない。最後まで諦めずにやりきるのがプロフェッショナルと思う」と語っ
てくれた。


<今回はNHKのプロフェッショナル・仕事の流儀を参考にさせていただいた>

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=


コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒ 3223898301@jcom.home.ne.jp


次回に続く。


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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
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