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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 発行部数:25879部
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こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。
本日は嬉しいお知らせから!
11月16日に予定していた出版記念セミナーですが、この度、関西学院大学で
准教授として教鞭を執られる理央周先生にもジョインいただけることに
なりました!
理央先生は今月、来月と新刊を出版される予定なので、
今月の「なぜか売れるの公式」をベースに、
ご専門のマーケティング戦略に関するお話をいただく予定です。
理央先生の新刊はこちらです!⇒
http://amzn.to/1DCWLkY
(今見たらアマゾンでベストセラー3冠に輝いています!)
第3部では、『成果につなげるMBA流の思考プロセス ~時代が求める
“Top MBA Way”とは?~』と題して2人のパネルディスカッション、
そして参加者のビジネスに関する疑問やお悩みに2人が徹底的にお答えする
Q&Aセッションを展開。
まさにトップビジネススクールでMBAとして学ぶエッセンスを1日に凝縮して
お届けしていく予定です。(^^)
今回は出版記念ということでご快諾いただきましたが理央先生も
多方面でご活躍されるお忙しい方なので、コラボセミナーは
これで最初で最後になるかもしれません。
MBA流の戦略的思考法を身につけたい方は貴重な機会になると思いますので
是非ともご参加を検討下さいませ。(^^)
⇒
http://www.mbajp.org/i/s/43f.html
それでは、今回のメルマガも張り切ってお届けしますので
最後までお付き合い下さい!
+--------------------------------------------------------------------+
【オールアバウトでも記事を更新しています!】
今回はコンビニコーヒーの活況で“第4次ブーム”を迎えているコーヒー業界
について。
今、コーヒー業界で成長している企業、そして衰退している企業はどこなのか?
わずか3分でコーヒー業界を俯瞰できる記事になっています!(^^)
『3分でわかるコーヒー業界!多様化する市場の勝者は?』
http://www.bizcompass.jp/original/re-management-005-19.html
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■ コラム:“MBAの視野・視座・視点
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≪果たして、イオンは安売りで業績不振から脱却できるのか?≫
■ 予想以上の消費の冷え込みに業績不振の落とし穴にはまったイオン
日本の小売業最大手イオンが深刻な不振に陥っています。
今月発表された2014年3‐8期の
決算において、連結
売上高に関しては
新規出店やダイエーの連結により、15.1%増えて3兆4315億円となったものの、
営業利益は41.2%減の433億円、当期利益に至っては91.4%減の20億円と
ギリギリ最終黒字を確保したことが明らかになりました。
深刻なのはGMS(総合スーパー)事業で半期で営業赤字が131億円に達するなど、
浮上の兆しさえ見えない状況です。
赤字の原因としては、4月の
消費税増税で多くの消費者が買い控えに
走ったことや、天候不順で消費意欲が減退したこと。
また、コスト面から見れば円安で原
材料費やガソリン価格が高騰し、
コスト高を引き起こしたこと。
そして、競争面から見ればライバル企業の出店が加速したことにより、
競争が激化したことなどが挙げられるでしょう。
このような厳しい
決算に終わった上期を振り返り、
決算発表の席上岡田社長は
「消費増税後の戦い方が、相対的に不十分だった。競争激化に対して現場の
反応が遅かったり、対応を実現するだけの能力が本部に不足していた。
厳しい内容だった」と述べました。
もちろん、イオンも
消費税増税に対して事前の対策は十分に練っていた
でしょうが、消費者の反応は予想以上に冷え込んで、シナリオ通りに事が
運ばなかったというわけです。
通期の業績予想を据え置いたイオンとしては、下期の業績回復は至上命題で
あり、価格政策の強化や
経費のコントロールで乗り切る構えです。
このように、
消費税増税後の消費者の心理を読み切れずに、不振に陥った
イオンですが、あなたがもしイオンの経営者であれば、どのようにして
落ち込んだ業績を立て直すでしょうか?
(続きを読む前にご自身でちょっと考えて下さいね・・・)
■ 規模の拡大で主導権を握ろうとするイオン
ここ最近イオンに関して大きなニュースが続いています。
9月24日には、傘下のダイエーを2015年1月を目途に
完全子会社化することを
発表。これでかつて小売業界で隆盛を極めたダイエーは完全にイオンに
吸収され、名門ダイエーの名前が総合スーパー業界から消えることになります。
また、10月22日にはグループのドラッグストア4社を統合することで
最終調整に入ったことが明らかになりました。
東証1部上場のウエルシアホールディングスを中心に残りのグループ3社が
加われば、売上規模は5000億円を超え、マツモトキヨシホールディングスを
抜いて一躍業界首位に躍り出ることになります。
このような戦略からは、イオンとして規模を追求し、バイイングパワーを
高めて仕入れ価格を低くしたり、ブランドの統一によるオペレーションコスト
の削減に努めたり、コストリーダーシップで競争を優位に展開しようという
狙いが見え隠れしています。
実際に上期の
決算発表に際しては、値下げによって消費を喚起する趣旨の
発言もあったので、度重なる経営統合は低価格に対応できるだけの
コスト構造を作り上げるための戦略の一環といえるでしょう。
■ 果たして値下げだけで消費者を呼び戻すことができるのか?
確かに低価格は消費者に対して強力なアピールになります。
小売業であれば、顧客は基本的にどこのお店で購入しても同じものを
手にすることができます。
だとすると、合理的な消費者であれば1円でも安いところで購入することは
なんら不思議ではありません。
ですから、小売業者にとって、規模を拡大して事業の効率化を推進し、
薄利多売で競争を勝ち抜こうという戦略は、あながち間違った考え
ではないかもしれません。
ただ、何十年もの間、総合スーパー業界で主役を演じてきたダイエーが
まさしく薄利多売の事業を追求した結果、破綻したことを考えれば、
なぜイオンも同じ道を辿るのかという疑問も湧いてきます。
実際に最近業績が堅調なGMSを分析すると、その要因が価格ではないことが
浮き彫りになります。
たとえば、同じイオン傘下のマルエツは上期の業績が既存店
売上高で
前年同期比4.9%増、
営業利益に至っては230%増と、
消費税増税をものともせずに快進撃を続けています。
この要因となったのが、「上質商品」、「大量目」、「素材回帰」の
3点だったのです。
マルエツでは、品揃えを高品質のものに絞り込み、大量に販売することを
目論みます。これは、最近の傾向として独り暮らしの家庭が多くなったために
小分けパックなどで安く販売するスーパーの戦略の真逆といっても
過言ではありません。また、マルエツでは素材にもこだわり、
敢えて高価格での販売に力を入れたのです。
このマルエツの戦略は、中国での消費期限切れ原材料の使用が発覚して
食に対する不安が高まった消費者の安心安全を求める心理をうまく捉え、
多くの総合スーパーが苦戦する中での快進撃につながっていったのです。
通常、企業側からは「価格が安ければいいだろう」と考えがちですが、
最近の消費者は価格よりも価値を重視しているのです。
昔から「安物買いの銭失い」という言葉があるように、安いものには
理由があり、もしかするとその理由が自分に被害を与えるかもしれないと
消費者が低価格に対して疑心暗鬼になるのは当然です。
ですから、安さの理由がはっきりとわかり、価値を実際に感じられるまでは、
どんなに低価格でも消費者の心は動かないということなのです。
■ 顧客が求めているのは安さではない!「商品」「価格」「タイミング」を
見極めて“価値”を高めていこう!
お客様に商品やサービスを購入してもらう原理は非常にシンプルです。
“お客様の望むもの”を、“望む価格”で、“望むタイミング”で
提供すればいいだけの話しです。
ただ、難しいのはこの3つの要素が環境に応じて常に変化している
ということです。
さっきまで「あれが欲しい」と言っていた顧客が、舌の根が乾かないうちに
別の商品に気を引かれたなどは日常茶飯事です。
それほど、顧客の心は変化しやすいのです。
そして、企業がこの顧客の心の変化に対応できなければ、
どんなに巨大な企業でもいとも簡単に潰れてしまうことは、
かつて栄華を誇ったダイエーの末路が如実に物語っています。
果たして、顧客の変化についていけず業績不振の落とし穴に陥ったイオンは、
今後自社を適切に変化させることができるのでしょうか?
岡田社長の
決算会見時の言葉を聞く限りは、顧客の変化についていけなかった
ダイエーのイメージがだぶります。
やはり、いくら組織が大きくなっても一枚岩となって顧客の変化に柔軟に対応
することができるかどうかがイオン復活の鍵を握っているといえるでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ MBAカレッジからのお知らせ:
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【スペシャルセミナーにあの話題のMBAホルダーが加わります!】
冒頭のご挨拶でもお伝えしましたが、11月のMBA Solution Business College
ではスペシャルセミナーを開催します!
『なぜか売れるの公式』の理央周先生と『「やられたらやり返す」は
なぜ最強の戦略なのか』の私、安部徹也が初めてのコラボ。
徹底的にMBA流の戦略的思考法を身につけていただきます!
もちろん、セミナーはただ話しを聞くだけでなく、グループワークで学びを
アウトプットするトップビジネススクールのMBAスタイル。
第3部の参加者を交えたパネルディスカッションでは、ビジネス上のお悩みを
MBA的な視点で解決することができるはずです。
出版記念セミナーを兼ねていますので講師の最新刊をお持ちいただければ
直筆でサインも可能です。
このまたとない2人のコラボレーションセミナーに
是非とも多くの方がご参加いただけることを期待しています!(^^)
詳細・お申込みはこちらから!⇒
http://www.mbajp.org/i/s/43f.html
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■ 編集後記:
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9月17日に出版された私の新刊『「やられたらやり返す」はなぜ最強の戦略
なのか』もお陰様でご好評いただいています。
まだ、読んでいないという方がいらっしゃいましたら、私が連載コーナーを
持つBIZコンパスでプレゼントキャンペーンを実施しています。
3名様にはなりますが、恐らく当選確率はかなり高いと思いますので、
是非とも応募してみて下さいね。(笑)
詳しくはBizコンパスのサイトでご確認下さい。
→
http://www.bizcompass.jp/original/re-management-005-19.html
それでは、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期になりますので、
みなさまお体にはくれぐれもお気を付け下さいませ!(^^)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきましてありがとうございました。 m(_ _)m
今回のメルマガはいかがだったでしょうか?
ご意見やご要望があれば下記のフォームからお気軽にお寄せ下さいね!
(このメルマガへ返信しても私の元には届きませんのでご注意!)
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☆どんな逆境でもダントツの成果を出す 6つの「自分戦略」
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↑厳しい環境を乗り切るノウハウ満載です!
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↑発売即重版!シリーズ化が決定した話題のベストセラーです!
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編集長: 安部 徹也
発行元:
株式会社 MBA Solution - The Best Solution for Your Business! -
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティW22階
URL :
http://www.mbasolution.com
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■ 予想以上の消費の冷え込みに業績不振の落とし穴にはまったイオン
日本の小売業最大手イオンが深刻な不振に陥っています。
今月発表された2014年3‐8期の決算において、連結売上高に関しては
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もちろん、イオンも消費税増税に対して事前の対策は十分に練っていた
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このように、消費税増税後の消費者の心理を読み切れずに、不振に陥った
イオンですが、あなたがもしイオンの経営者であれば、どのようにして
落ち込んだ業績を立て直すでしょうか?
(続きを読む前にご自身でちょっと考えて下さいね・・・)
■ 規模の拡大で主導権を握ろうとするイオン
ここ最近イオンに関して大きなニュースが続いています。
9月24日には、傘下のダイエーを2015年1月を目途に完全子会社化することを
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最終調整に入ったことが明らかになりました。
東証1部上場のウエルシアホールディングスを中心に残りのグループ3社が
加われば、売上規模は5000億円を超え、マツモトキヨシホールディングスを
抜いて一躍業界首位に躍り出ることになります。
このような戦略からは、イオンとして規模を追求し、バイイングパワーを
高めて仕入れ価格を低くしたり、ブランドの統一によるオペレーションコスト
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編集長: 安部 徹也
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